PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREAは、Windowsのブルースクリーン(BSOD)エラーの一つで、システムが「非ページ領域(non-paged area)」にアクセスする際に問題が発生したときに表示されます。
この領域には、OSや重要なドライバーが常に物理メモリ上に保持されており、これが正常に扱われないとメモリ管理が崩壊し、システムがクラッシュします。
目次
「PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA」エラーの原因
PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREAエラーの原因は次の通りです。
デバイスドライバーの問題
不具合のある、または古いバージョンのドライバーが原因で、メモリの正常な管理が妨げられることがあります。最近のドライバーのインストールや更新が、エラーのトリガーになることもあります。
メモリの不具合(RAM)
RAMモジュールの接触不良や故障、不適切な組み合わせが原因で、メモリアクセスのエラーが発生することがあります。スロットの汚れもエラーの要因となるため、定期的な清掃が推奨されます。
ハードウェアの故障
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ファイルシステムの破損
仮想メモリやシステムファイルが破損している場合も、メモリ管理に問題が生じ、エラーが発生することがあります。
マルウェアやウイルス感染
悪意のあるプログラムがメモリ管理に干渉し、エラーを引き起こすことがあります。システムの安定性が損なわれるリスクが高まるため、定期的なウイルススキャンが重要です。
「PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA」エラーの対処法
このエラーを解消するための具体的な対処法を紹介します。順を追って実施することで、多くの場合、問題を解決できます。
ただし、このエラーの対処には、セーフモードの起動が前提となります。セーフモードでは、不要なプログラムやドライバーを無効にしてWindowsを起動し、問題の特定と解決を容易にします。以下は、セーフモードでWindowsを起動する手順です。
- PCが起動している場合、「Windowsキー + R」を押し、「
msconfig
」と入力してEnter。 - 「システム構成」ウィンドウで、「ブート」タブをクリック。
- 「セーフブート」にチェックを入れ、オプションから「ネットワークなし」または「ネットワークあり」を選択。
- 「OK」をクリックし、PCを再起動。
- 起動時に「セーフモード」でWindowsが立ち上がります。
PCが起動できない場合は、以下の手順を使用します。
- PCの電源を入れた直後、電源ボタンを長押しして強制終了(これを3回繰り返します)。
- 「回復環境(Windows RE)」が起動するので、「トラブルシューティング」 → 「詳細オプション」 → 「スタートアップ設定」を選択。
- 「再起動」をクリックし、一覧から「4:セーフモードを有効にする」を選びます。
セーフモードで起動できない場合、システムに重大な障害が発生している可能性があります。HDD/SSD、RAMの物理故障が疑われる場合は、専門業者に依頼しましょう。
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対処法① デバイスドライバーの更新・修正
最新のドライバーをメーカーサイトまたはWindows Updateからインストールします。ドライバーに問題がある場合、「デバイスマネージャー」で特定のドライバーをロールバックまたは無効化しましょう。
- Windowsキー + X →「デバイスマネージャー」を選択。
- 問題のあるデバイスを右クリックし、「プロパティ」を開きます。
- 「ドライバー」タブで「ドライバーのロールバック」を選択するか、「無効化」でエラーが解消されるか確認します。
- Windows Updateから最新のドライバーをインストールするか、メーカーの公式サイトからダウンロードします。
対処法② Windowsメモリ診断の実行
Windowsメモリ診断でRAM(メモリ)の不具合を検出することができます。
- Windowsキー + Rを押し、「mdsched」と入力してEnter。
- 「今すぐ再起動して問題を確認する」を選択。
- 再起動後、自動的にメモリ診断が実行されます。
- エラーが表示された場合、RAMを交換するか、メモリスロットを清掃して再取り付けします。
対処法③ チェックディスク(chkdsk)の実行
チェックディスクコマンドを使用して、ディスクのエラーを修復します。
- 「コマンドプロンプト」を管理者権限で開きます。
- 次のコマンドを入力してEnterを押します。
chkdsk /f /r
- エラーチェックの進行が完了するまで待機し、再起動します。
対処法④ プログラム・ドライバーの削除
プログラムやデバイスドライバーは、PCの動作を制御するためにインストールされるソフトウェアです。
しかし、不具合のあるプログラムや古い・互換性のないドライバーはエラーを引き起こします。削除・アンインストールやロールバックを行うことで、正常なシステム動作を回復できます。特に最近インストールしたソフトウェアやドライバーが原因であれば、アンインストールまたはロールバックします。
また必要に応じてセーフモードで起動し、原因を確認しましょう。
対処法⑤ ウイルススキャンの実行
信頼できるアンチウイルスソフト(Windows Defenderなど)でフルスキャンを実施し、マルウェア感染を排除します。
対処法⑥ システムの復元
「システムの復元」は、Windowsが自動で作成した「復元ポイント」を使って、過去の正常な状態に戻す機能です。設定変更やドライバー・ソフトのインストールが原因でエラーが発生した場合、以前の状態に戻して問題を解消します。
- 「コントロールパネル」→「回復」→「システムの復元を開く」を選択。
- 表示された復元ポイントから適切な日時を選択し、画面の指示に従います。
対処法⑦ 仮想メモリの再設定
仮想メモリは、物理メモリ(RAM)が不足した際に、ハードディスクやSSDの一部をメモリとして利用する仕組みです。
仮想メモリ(ページファイル)が破損・不整合を起こすとエラーが発生するため、再設定することで正常に再構築し、安定したシステム動作を保つことができます。
- 「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」を選択。
- 「システムの詳細設定」→「パフォーマンス」→「設定」をクリック。
- 「仮想メモリ」の「変更」を選択し、ページングファイルを再設定します。
対処法⑧ ハードウェアの交換と修理
エラーの原因がRAM、SSD、またはグラフィックカードにある場合、一つずつ交換して問題を特定します。複数のデバイスが影響している可能性があるため、順番に検査します。
対処法⑨ Windowsの再インストール
すべての対処法が失敗した場合、Windowsの再インストールが必要になります。ただし、Windowsを再インストールするときには、ドライブ内の個人データが消去される恐れがあります。再インストールを行う前に、上書きリスクも考慮しておきましょう。
- 別のPCでMicrosoft公式サイトから「Windowsインストールツール」をダウンロードし、USBまたはDVDにインストールメディアを作成します。
- 作成したインストールメディアを問題のPCに挿入し、電源を入れます。
- 起動画面で「F12」または「DEL」キーを押し、ブートメニューから「USBデバイス」または「DVDドライブ」を選択します。
- 「Windowsセットアップ」画面で「カスタム:Windowsのみインストール」を選択します。
- システムがインストールされていたドライブを選び、「フォーマット」を慎重に確認し、必要なパーティションを残します。
- インストールが開始され、自動的に再起動を繰り返します。完了後、画面の指示に従い初期設定を行います。
データのバックアップが取れない場合は復旧業者へ早めに相談することを強く推奨します。
自力で対応できない/確実にデータ復旧を行う場合、データ復旧業者へ相談する
「自力で対応できなかった」あるいは「ハードウェアの物理的な故障」「データが消失するリスク」がある場合、自力での対処は困難です。特に大切なデータがある場合には、無理に操作を続けるのではなく、早急にデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
- デバイス自体が物理的に破損している
- PCの内部に異常が発生している
- 重要なデータがあり、データ消失リスクを避けたい
- 他の対処法で解決しない
データ復旧業者では、ハードウェアの物理的な故障や深刻なソフトウェアの問題に対しても、高度な技術でデータを取り出すことが可能です。復旧実績のある業者に依頼することで、安全にデータを取り戻すことができます。
デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が46万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)をもとに「初期診断」を行い、障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。