SDカードは、カードのサイズや形状、最大容量などが異なるフラッシュメモリーの種類です。
- SDカード: 最も一般的なタイプのSDカード
- SDHCカード: SDカードよりも大容量のデータを
- SDXCカード: SDHCカードよりもさらに大容量のデータを保存
- microSDカード: SDカードよりも小型のカード
- microSDHCカード: microSDカードよりも大容量のデータを保存
- microSDXCカード: microSDHCカードよりもさらに大容量のデータを保存
小さくて持ち運びもしやすい反面、「SDカードが認識しない」「読み込まない」「反応しない」といったトラブルは珍しくありません。この場合、SDカードが破損している可能性があります。破損したまま使用し続けると、データまで故障してアクセスできなくなり、最悪の場合、データが2度と確認できなくなることもあります。
認識しないSDカードは、適切に対処することで、データが復元できる場合があります。本記事では、SDカードが認識しない・読み込まない原因や対処法について詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
目次
SDカードがパソコンで認識しない原因とは
SDカードが認識しない・WindowsPCで読み込まない時の主な原因は以下の4つが考えられます。
また、パソコンに接続した際に、次のエラーメッセージが表示されてSDカードを認識できない可能性があります。
- ドライブD:を使うにはフォーマットする必要があります。フォーマットしますか?
- このドライブをスキャンする必要はありません。
- ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。
- パラメータが間違っています。
- アクセスが拒否されました。
- SDカードにアクセスできませんでした。
- このディスクは書き込み禁止になっています。
データを安全に取り出すためには適切な手段でデータ復元を行うことが重要です。データが認識できなくなった場合は、データ復旧業者に依頼するのが最適です。
デジタルデータリカバリーでは、認識しないSDカードのデータ復元実績が多数ありますので、是非ご相談ください。
SDカードとPCに互換性がない
SDカードには容量に応じたさまざまな規格があります。デバイスがSDやSDHCなどの下位規格のみをサポートしている場合、SDXCなどの上位規格のカードは認識されません。SDカードを使用する前に、必ずデバイスが対応している規格を確認してください。
接続不良
SDカードが汚れていたり、正しく挿入されていなかったりすると、カードとデバイスのスロットがうまく接触しないことがあります。また、USBポートとの接続が緩んでいたり、ケーブルが損傷していたりする場合も、SDカードリーダーで認識されないことがあります。接点を清掃し、すべてがしっかりと差し込まれていることを確認してください。
ドライバーの問題
ドライバーの問題は、コンピュータやデバイスが正常に動作しない原因の一つとしてよく挙げられます。ドライバーとは、OSとハードウェア間の橋渡しをするソフトウェアで、適切にインストールされていることでハードウェアが期待通りに動作します。しかし、ドライバーが何らかの理由で正常に動作しないと、デバイスが使えなくなる、または動作が不安定になる場合があります。
ファイルシステムの破損(論理障害)
データ転送中にカードを誤って取り外したり、不適切なフォーマットを行ったりすることで、ファイルシステムやデータ構造が壊れてしまう「論理障害」と呼ばれるものです。
SDカードにおけるファイルシステムの破損とは、SDカード上に保存されているデータを管理するファイルシステムが何らかの原因で正常に機能しなくなる状態を指します。ファイルシステムの破損が起こると以下のような症状が見られることがあります。
- ファイルやフォルダが突然消える
- カードの読み込みができなくなる
- 「フォーマットしてください」などのエラーメッセージが表示される
- 一部のファイルが開けなくなる
論理障害が発生した場合、そのまま作業を続けると破損していないデータが上書きされ、復旧がさらに困難になります。論理障害に遭遇した際は、慌てずにデータ復旧の専門家に相談してください。
SDカードの損傷・寿命(物理障害)
SDカードは正しく使用し、適切に管理することで、長期間にわたって信頼性の高いデータ保存が可能です。しかし、SDカードの寿命は3年程度で、大容量のSDカードは寿命が短く、頻繁なデータ書き換えにより寿命が早まります。書き換え回数が上限に達すると、データが認識できなくなることがあります。
また、SDカードが折れ曲がる・静電気にさらされると、物理的な損傷で認識できなくなることがあります。
破損したSDカードから自力でデータを取り出すのは非常に難しく、無理に対処すると物理障害が悪化し、データが上書きされるリスクがあります。この場合、専門設備を用いてデータを復元できるデータ復旧業者に相談することで問題を解決できる可能性があります。
SDカードが認識しない時の対処方法
SDカードが認識しないときの対処法は、次の通りです。
上記の解決方法は、あくまでも一般的なものです。問題解決に自信がない場合や、これら手順を試しても正しく認識されない場合は、ハードウェアの問題が考えられます。無理に自分で解決しようとせず、問題が解決しない場合は、専門家に相談することをおすすめします。
方法1: SDカードリーダーを確認する
SDカードがPCや他のデバイスで認識されない時は、まずSDカードリーダーを確認します。別のデバイスでSDカードを試し、もし認識される場合はSDカードリーダーや接続しているデバイスにある可能性が高いです。
- SDカードを取り外し、再度挿入してみる
- SDカードの接触部分を清掃する
- 別のデバイスでSDカードを試す
- 書き込み保護スイッチがロックされていないか確認する
それでも認識されない場合は、SDカードの側面にある書き込み保護スイッチを確認します。スイッチがロックされているとファイルの読み書きができません。スイッチを「ロック解除」位置にスライドさせ、再度アクセスできるか確認しましょう。
方法2: デバイスを再起動する
デバイスの再起動は、多くの場合、SDカードの読み取りエラーを解決する簡単な方法です。まず、携帯電話またはコンピューターからSDカードリーダーを取り外します。デバイスを再起動してから、カードリーダーを再接続し、読み取れるかどうか確認しましょう。
方法3: SDカードをフォーマットする
SDカードが認識されない場合、ファイルシステムに問題があるかもしれません。この場合、フォーマットを行うことで問題が解決することがあります。ただし、フォーマットを行うとすべてのデータが消去されるため、事前にバックアップを取ってください。
各メディアごとのフォーマット手順は次の通りです。
- SDカードをPCに接続します。
- 「このPC」を開き、SDカードドライブを右クリックして「フォーマット」を選択します。
- ファイルシステムボックスでNTFS、FAT32、exFATから適切なものを選び、「スタート」をクリックします。
Macでのフォーマット手順は以下です。
- SDカードをMacに接続します。
- Finderを開き、「アプリケーション」 > 「ユーティリティ」 > 「ディスクユーティリティ」に進みます。
- 左側のパネルでSDカードを選択し、「消去」をクリックします。フォーマットオプションで適切な形式を選び、「消去」をクリックします。
方法4: ドライバーを更新する(Windows・Mac)
ドライバーが古かったり破損していたりすると、SDカードが認識されないことがあります。Windows10の場合のドライバー更新手順は次の通りです。
- 「スタート」メニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- SDカードリーダーを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「自動的にドライバーソフトウェアを検索」を選び、更新を実行します。
Macの場合のドライバー更新手順は次の通りです。
- 「システム環境設定」 > 「ソフトウェアアップデート」に移動し、macOSのアップデートを確認します。
- アップデートが利用可能な場合、指示に従ってインストールします。
また、SDカードのディスクに未割当と表示される場合、ドライブ文字を追加することで認識される可能性があります。ドライブ文字の割り当て手順は次の通りです。
- SDカードをPCに接続します。
- Windowsキー + Rキーを押して「実行」ダイアログを開きます。
- 「compmgmt.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 「ディスクの管理」を選択し、SDカードドライブを右クリックして「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
- 新しいドライブ文字を割り当て、「OK」をクリックします。
これらの対処法を試してもSDカードが認識されない場合は、SDカード自体の故障が考えられます。この場合は、専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
方法5: Finderの設定でSDカードを表示する(Macの場合)
Finderとは、Macのファイル管理ソフトです。Macのデスクトップ上でファイルやフォルダを閲覧、整理、検索、移動、削除、コピー、名前変更などの基本的な操作を行うことができます。また、アプリケーションの起動や設定変更などもFinderで行うことができます。
MacでSDカードが認識されない場合、Finderを開き、「Finder」 > 「環境設定」に移動します。「一般」タブで「外部ディスク」オプションにチェックを入れます。「サイドバー」タブでも「デバイス」の下にある「外部ディスク」にチェックを入れます。
方法6: Windowsの「チェックディスク」またはmacOSの「ディスクユーティリティ」を使用して、ファイルシステムを修復
Windowsユーザーの場合、「チェックディスク」(chkdsk)、macOSユーザーの場合、「ディスクユーティリティ」機能を使用してSDカードを修復できる可能性があります。
- 「Windowsマーク」を右クリック→「スタートメニュー」→検索窓を開く
- 「cmb」と入力→検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリック
- 「管理者として実行」を選択→コマンドプロンプト画面を開く
- コマンドプロンプト画面上に「chkdsk [SDカードのドライブ文字]: /f」と入力
- しばらく待つ
以上の手順で修復が完了します。
macOSの「ディスクユーティリティ」を使用してファイルシステムを修復する手順は次の通りです。
- 「ディスクユーティリティ」を開きます。
- 左側のパネルで修復したいSDカードを選択します。
- 上部の「First Aid(ファーストエイド)」ボタンをクリックし、画面の指示に従って修復を開始します。
もし、上記の手段でSDカードのエラーや認識不良が解決しない場合、SDカード自体、または使用しているパソコンに深刻な障害が発生している可能性があります。特に前者の場合、一般的な復旧ソフトでは解決が難しく、操作によりデータ上書きや障害の進行を招くリスクがあります。プロのデータ復旧業者であれば、短時間で安全にデータを復旧できる可能性があります。一度、専門業者に問い合わせてみましょう。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。