HFSやAPFSにエラーが起きると、Macが起動しない、大事なデータが取り出せないといったトラブルが発生します。
対処法としてフォーマットが多く挙げられますが、データが削除されるだけでなく、原因によっては状態が悪化し完全に故障する恐れがあります。
フォーマット以外の方法でも修復できる可能性は十分に残っているため、順番に実行しましょう。
この記事では、データを消さずにできる対処法、エラーが解決せずデータが取り出せない場合の対処法について紹介します。
目次
MacのHFSとAPFSとは
HFSとAPFSはMacのファイルシステムを指します。
ファイルシステム:記録装置に保存されたデータを管理、読み書きするために必要な機能。
ファイルシステムが正常に動作していないと、データの読み書き、取り出しができなくなります。
HFS
HFS(Hierarchical File System)は、現在サポートが終了していますが、かつてAppleのMac OSで使用されていたファイルシステムです。
日本では「Mac OS 標準フォーマット」とも呼ばれており、HFS+という容量が大きいバージョンも存在します。
Mac OS Ⅹ v 10.5以前のものは、HFSで記録されたデータの読み書きが可能です。
APFS
APFS(Apple File System)は、AppleのMacOS 10.13以降で使用されているファイルシステムです。
現在APFSはMacをはじめ、iOSやwatchOS等など、全てのAppleデバイスの標準フォーマットとして採用されています。
HFSファイルシステムよりも、強力な暗号化や領域共有など、機能において優れた点が多く、Mac OS 10.13以降で使用されています。
MacのHFSとAPFSを修復する際の注意点
MacのHFSとAPFSの修復を行いたい場合は、以下の点に注意しましょう。
フォーマットしない
ファイルシステムが破損すると「ディスクを再フォーマットしてください。」と、エラーメッセージが表示されることがあります。
フォーマットを行うことで、新しいファイルシステムを再構築し、正常に動作できるようになりまが、フォーマットを行うと、保存データにアクセスできない状態になってしまいます。
必要なデータがひとつでもある場合は、フォーマットしないようにしてください。
個人で無理に対処しない
個人での作業はデータが完全に消える恐れがあります。
また、ファイルシステムにエラーが発生する原因として、内部パーツが故障していることも考えられます。
無理な復旧作業は状態を悪化させ、復旧難易度を上げてしまい、復旧不可能になる可能性があります。
重要なデータが入っている場合は、技術力の備えた業者に依頼することを検討しましょう。
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MacのHFSとAPFSの修復方法
HFSとAPFSの修復方法を説明します。
ディスクユーティリティで問題を修復する
Macに搭載されているFirst Aid機能の「ディスクユーティリティ」を使用することで、ファイルシステムの問題を解決できる可能性があります。
ディスクユーティリティでは以下の症状を改善します。
- 複数のアプリケーションが突然終了する
- 外部装置が正常に起動しない
- ファイルが破損している
- コンピューターが起動しない
ディスクで発生する、軽度の問題を解決することができます。
- メニューバー右端の検索アイコンをクリックし、Spotlight を起動
- 「disk」と入力し、ディスクユーティリティを選択
- 「First Aid」ボタンをクリックし「実行」をクリック
- Macのディスクにエラーが無いか検証、修復される
- 完了した際にディスクにエラーが無いか確認したい場合は「詳細を表示」をクリック
- 黒い文字で「ボリューム“Macintosh HD”は問題ないようです。」と表示されている場合は問題なし
以上で操作が完了しますが、赤色でエラーが表示されている場合や、障害が発生することを警告するメッセージが表示された場合は深刻なエラーが発生しています。
個人で修復できない問題が内部で発生しているケースもあるので、不安な方はデータ復旧業者に相談しましょう。
FSCKコマンドを実行する
FSCKはファイルシステムを検査、修復する機能です。
ディスクユーティリティで状態が改善しなかった場合、以下の方法で実行してみてください。
- 「Command+S」キーでシングルユーザーモードに入りログインし直す
- 黒い画面に英語が書かれている画面、または通常のログイン画面が表示される
- 「local host :/ root#」というテキストが表示されたら「#」に続けて「fsck -fy」と入力し「Enter」を押す
- コマンドが実行され、終了すると「#」が表示される
- 「#」に続けて「reboot」と入力
- Macが再起動されると、FSCKコマンドが実行される
長時間FSCKコマンドが終了しない場合は、個人では修復が難しいエラーが発生している可能性が高いです。
この場合、個人での修復は難しくデータを失う恐れがあるため、重要なデータがある場合は個人での修復を控え、専門業者に相談しましょう。
MacOSの再インストールを実行する
上記の2つで改善しなかった場合は、MacのOSを再インストールする必要があります。
ですが、この方法を実行することで、機器は正常に動作できるようにはなりますが、保存しているデータが全て削除されてしまうため、データが読み込めなくなってしまいます。
OSの再インストールをする前に、必ずバックアップを取るようにしてください。
また、経年劣化などが原因で内部でパーツの故障が発生していた場合に実行すると、状態が悪化し、完全にデータを失うことも考えられます。
リスクの高い作業になるため、やむを得ない場合以外は実行しないようにしましょう。
データが消えていた、取り出せない場合の対処法
データが消えていたり、エラーが改善せずデータを取り出せない場合は、以下の方法でデータを確保できる可能性があります。
データ復元ソフトを使用する
データ復元ソフトを使用することで、データを復元できる可能性があります。
メリットとして比較的安価ですぐに試せることが挙げられますが、実行することでデータが上書きされたり、状態が悪化するリスクもあります。
また、対応しているのは軽度のエラーのみであり、深刻なエラーや内部の故障には対応していません。
データ復元ソフトは簡単に利用できる代わりに、全てのデータが復元できるとは限らないため、データを最優先にしたい場合は次の対処法に進んでください。
データ復元ソフトを使用してMacの状態が悪化した場合はこちら
データ復旧業者に依頼する
上記の作業で問題が改善せずデータが取り出せない場合や、ソフトの使用が不安な方はデータ復旧業者に依頼しましょう。
データ復旧業者が今回紹介した対処法の中で、最も確実なデータ復元方法になります。
個人では修復しきれない重度の問題が発生している場合でも、技術力の高い業者であれば対応が可能です。
まずは、無料で診断から見積もりまで行っている業者に相談することをおすすめします。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
PCの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、PCに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
はじめてのデータ復旧業者は【技術力の高さ】で選ぶ
データトラブルの際、一番頼りになるのがデータ復旧業者です。しかし、初めてデータ復旧業者に依頼するとなると、どこに依頼したらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
データ復旧業者を選ぶときの最大のポイントは、【技術力の高さ】です。
データ復旧は手術と同様、何度もできるものではありません。失敗してもやり直しがきくものではなく、繰り返すたびに復旧率が下がっていくので、最初の対応が復旧率を握るカギとなります。もし絶対に取り戻したい大切なデータがあれば、確かな技術力を持つ業者に依頼すべきでしょう。
技術力が高いデータ復旧業者を選ぶ3つのポイント
全国100社以上あるといわれるデータ復旧業者の中で技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントを解説します。おさえておくべきポイントはこちらです。
- POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
- POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
- POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
復旧実績や復旧率は、多くの場合、公式Webサイトで確認できます。特に実績が誰が見ても客観的に判断できる「数字」で明記されている企業は、信頼性が高いと言えます。
データ復旧業者の中には、明確な根拠数字を記載していないケースもあります。そのような業者は技術力を有していない可能性があるため、信頼できる業者とは言い難いです。
「国内最高レベル」など、曖昧な言葉のみで具体的な復旧実績について公開していない業者もあるため、過去の実績についてしっかり確認するようにしましょう。
POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
「メーカーや他のデータ復旧業者で復旧できなかった機器から復旧実績がある業者」は技術力が高いと言えます。官公庁、国立大学法人、上場企業の復旧件数が多い業者も、信頼がおけます。
データ復旧は、機器の種類や障害の程度によって難易度が異なります。業者によって対応できる障害レベルにも差があるため、技術力の低い業者に依頼すると、復旧に失敗するリスクがあります。
他社で復旧できなかった機器でも復旧実績のある業者は、高難度の障害に対応している、技術レベルの高い業者と言えます。
POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
データ復旧の業者の中には、自社で復旧作業を行なわず外注したり、自社内に専用設備を持たない業者も存在します。
そのような業者に依頼してしまうと、誤った処置が行われ、大切なデータを失う可能性があります。
復旧ラボを公開し、見学を受け付けている業者であれば、自社内できちんと復旧作業を行なっていることがわかるので安心です。
国内で復旧ラボを構えている業者は限られています。Webサイトの情報だけではわからないことも多く、実態を知るには直接ラボの様子を確認するのが一番安心です。
データ復旧は「デジタルデータリカバリー」にお任せください
当社はデータ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※)として多くのお客様に選ばれ続けています。そして技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントをすべて満たしており、自信を持ってデータ復旧の作業をさせていただきます。
※データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと
※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(集計期間:2007年~2020年)
- POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
- POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
- POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
当社はデータ復旧国内トップクラスの実績を誇っており、復旧率最高値 95.2%(※1)の技術力をもって、あらゆるメディアからのデータ復旧に対応しています。また、官公庁や国立大学法人・上場企業を含めた、日本中のお客様のデータの復旧に対応しており、累計41万件以上のご相談実績(※2)があります。
しかし残念ながら、データ復旧業者の中には技術力が低いにも関わらず、「我々は高い技術力を持っています」など、明確な数字を出さずに曖昧な表現をしている復旧業者が多数あります。そのような復旧業者は、実績が少なかったり、社内に専用設備を持っていない可能性が高いため、注意しましょう。
当社では、「本当に技術力の高い会社であれば、復旧率で明確な根拠を示すべき」と考え、つちかった技術力に自信があるからこそ、復旧実績や復旧率を公開しています。
POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
当社では、同業他社では復旧不可能とされた機器のご相談も7,000件以上(※3)対応しており、重度障害からのデータ復旧に多数成功しています。
技術力の高い業者ほど、他社で復旧不可能と判断された機器の復旧実績が高くなる傾向にあります。
当社は、他社様を上回る症例数を復旧しているからこそ、同業他社で復旧不可能な障害でも、当社で復旧が可能となっています。諦める前に、まずはご相談ください。
POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
当社は復旧ラボを公開し、見学を受け付けており、直接ラボの様子を確認していただけます。クリーンルームを含め、国内最大級の自社内復旧ラボで復旧作業を行っており、エンジニアの作業風景をWebサイトやSNSで発信しています。
大切なデータを預ける上で、その業者の実態が分からないと信用できませんよね?社内風景や、実際に復旧に携わるエンジニアの顔が見えることは、非常に重要な点と言えます。
データ復旧業者の中には、復旧ラボを社内に保有していなかったり、外注や、個人でも試せる復旧ソフトを使用するだけで、作業を行わない業者も存在します。Webサイト上に掲載している社内風景と、実態が異なる怪しい業者も少なくありません。セキュリティなどを理由に、実態を明かさない復旧業者は、怪しいと判断した方が良いでしょう。
※1:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2024年6月の各月復旧率の最高値)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:期間:2016年6月1日〜
デジタルデータリカバリーが選ばれる理由について、詳しくはこちらで紹介しています。
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復旧~納品までの流れ
最短当日復旧!まずはご相談ください
当社では、初期診断は最短5分、ご依頼いただいた機器の約8割が48時間以内に復旧完了しています。ご相談・初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。
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※その他各種メーカーにも対応しております。 現状弊社で対応できないメーカーはございません。
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データ復旧の料金について
データ復旧費用は4つの要素で決まります
-
1総ディスク容量
どれくらいの大きさか?
-
2故障箇所
どこが壊れているか?
-
3難易度
どれくらい壊れている?
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4工程数
復旧にかかる期間は?
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復旧にかかる期間は?
お電話いただければ、専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算のお見積もりと復旧期間をお電話にてお伝えいたします。その後、無料初期診断(お見積もり)のご案内を差し上げることもできますので、金額面についてもお電話にてご相談ください。
データ復旧料金の目安
500GB未満 | 5,000円〜 |
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500GB以上 | 10,000円〜 |
1TB以上 | 20,000円〜 |
2TB以上 | 30,000円〜 |
※こちらに掲載されている金額は、あくまで総ディスク容量を元にした目安の金額です。 障害内容により、金額が異なりますので、まずはお電話にてご確認ください。
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。