当てはまる症状がない場合、下記のチェックポイントで原因をある程度、把握することが可能です。
目次
Q1.パソコンの使用年数・使用頻度は?
3年以上・週4日以上
HDDに負荷をかけ過ぎてHDD障害が発生している可能性があります。
ハードディスク(HDD)の寿命は一般的には3年前後と言われていますが、それはあくまで通常通り使用した場合です。あまりにも無理をしすぎると寿命は短くなります。
- 「休みなく使用し続ける」
- 「データのダウンロードを同時にいくつも行う」
- 「複数のアプリケーションを稼働する」
- 「データを大量に読み書きする」
といったことを継続すると、大量の命令をHDDが処理し続けなければならず、結果として、想定よりも早くHDDが劣化・故障してしまうのです。
考えられる障害原因は3つ
【原因①】磁気ヘッド障害
データの読み書きの際に必ず磁気ヘッドが動作します。HDDの中のデータを正しく読み書きできているのは、この磁気ヘッドがわずか2nmという距離を寸分の狂いもなく低空飛行しているからに他なりません。
この低空飛行を実現するために様々なプログラムが動作し安定していますが、パソコンに負荷がかける使い方をしている場合、命令を処理しきれずパンクしてしまい、磁気ヘッドの動作に支障をきたしてしまう可能性が高いのです。
磁気ヘッドが破損すると当然パソコンも起動しません。この場合、フリーズしてそのまま動作しないといった症状が起こります。
【原因②】HDDの劣化による不良セクタ発生
データはセクタという単位で磁気の力によって保存されています。HDDの容量が大きければ大きいほどこのセクタ数も多くなりますが、1TBのHDDでは19億セクタ以上です。このセクタに関してはHDDが工場出荷時にすら、読み書きが出来ない不良セクタと呼ばれるセクタがいくつも存在します。
不良セクタは、パソコンを頻度高く使用し、同じセクタを複数回読み書きしていくことで、時間とともに、セクタが劣化して読めなくなることで日々増えていきます。
ある日突然にパソコンが起き上がらなくなったり、データが読めなくなったりといった現象は、正常だったセクタが突然不良セクタとなってしまったが為に、読み込めなくなってしまいそのような現象になってしまうのです。
ちょっとPCが起動できなくなっただけだとしてもHDDは深刻なダメージを負っている可能性は十分にあるため、原因を想定した上で、初期対応で軽く判断することはせず、最初の初期対応を適切に行うことが大事です。
【原因③】プラッタ障害
プラッタとは、ハードディスク(HDD)中にある平滑な円盤状の記録用部品のことです。プラッタに書き込まれている磁気情報を磁気ヘッドが読み書きすることでデータの読み書きは行われており、このプラッタが磁気ヘッドと接触することは通常ありません。しかし、HDDに負荷をかけすぎた結果、磁気ヘッドの動作が安定せず、磁気ヘッドがプラッタに接触してしまう可能性があります。
1分で7200回転するプラッタに接触すると、どれだけ磁気ヘッドとプラッタに大きなダメージを与えるかは想像に難くありません。そしてプラッタに傷が入ってしまうと、傷が入った部分のデータは2度と復旧できません。プラッタ障害が発生すると復旧難易度が上がりますので、プラッタに傷がつくのを避けるためにも、通電させない・プラッタを回転させないのが大切なポイントです。
3年未満・週4日未満
使用していて思い当たる節がない場合、単純にその使用しているハードディスク(HDD)が悪いものだったり、たまたま重要なセクタが不良セクタになったりといった可能性があります。いくらHDDが精密機器であっても、本当に何も動作に悪影響を及ぼすようなことをしていない場合、以下の可能性を疑いましょう。
Q2.直近使用して動作が遅いなどの問題は?(フリーズ、電源落ちる、先に進まない等)
動作が遅いなどの問題があった
経年劣化によるトラブルの兆候あり!
Q3.前回使用時、正常終了しましたか?
強制終了など異常終了後、パソコンが起動できなかったりする場合、ハードディスク(HDD)に物理障害が起きている可能性が高いです。
具体的ケースとしては、強制終了によって想定していない過電流がHDDのPCB基盤内に流れて回路がショートしてしまったり、HDDを駆動させるための電源供給が突然なくなることで、駆動していた磁気ヘッドやスピンドルモーターが正常終了出来ず、その中で次いざパソコンを起動しようとしたときにHDDにトラブルが生じていたりする場合が多いのです。
もちろん強制終了と言っても、「電源ボタンを長押し」「電源コードを引っこ抜く」「バッテリーを外した」などと様々です。当然どれもパソコンやHDDに負荷をかけることになりますので、基本は避けるべきですが、パソコンがフリーズして正常終了できなくなったときなどに実施せざるを得ない状況もあるかもしれません。
異常終了によるHDDトラブル発生!考えられる原因は3つ!
【原因①】PCB基盤破損
最も可能性が大きい原因だと考えられます。現状HDDで最も多いディスクインターフェースはSATAであり、SATA接続の場合はPCB基盤に12Vの電圧がかかります。USBが5Vなのに比べると、非常に高い電圧がPCB基盤にかかっています。
SATAにはホットプラグ機能が備わっていますが、異常終了の全パターンを安全に制御することができるわけではありません。ちょっとした高電圧で高電流がPCB基盤に流れると、ヒューズが飛んでしまうか、その他の半導体が破損してしまい、動作しなくなってしまう場合が想定されます。
もちろんこれだけではなくその他の症状が併発していることも想定されます。PCB基盤が動作しなければHDDの中身のデータは絶対に読み出せないため、すでにショートして破損しているPCB基盤にこれ以上通電しても悪化するだけですので、通電等は一切避け、HDDからのデータの復旧を最優先に考え、専門の業者にお問い合わせすることをお薦めします。
【原因②】磁気ヘッド障害
【原因③】スピンドルモーター/プラッタ障害
HDDの中で高速回転しているスピンドルモーターが、異常終了により電源供給が止まり、回転が止まってしまいます。データの読み書き時、磁気ヘッドはスピンドルモータにより高速回転しているプラッタから発生する風を利用してわずかに浮いてシーク(移動)していますが、動作していない時は、プラッタから退避した指定の箇所にいます。
スピンドルモータへの電力が急に途切れることで、回転は弱まり、磁気ヘッドが退避位置に移動する前に回転が止まってしまうと、浮いていた磁気ヘッドが落ちてまい、プラッタに接触してしまいます。そうなると次回起動時に、本来接触してはいけないプラッタに接触している磁気ヘッドの影響で、スピンドルモータが正常に回らなくなってしまったり、最悪の場合接触しているプラッタを磁気ヘッドが傷つけてしまうといった状況悪化につながってしまうのです。
この症状の場合、少しの復旧作業のミスで2度と復旧できなくなるような繊細な復旧作業が必須です。クリーンルームなどの設備内での作業じゃないといけないので、クリーンルームを要するような企業様に相談しなければなりません。
思い当たる節がない!それでもHDDには問題あり!考えられる原因は2つ!
【原因①】粗悪HDDによるFW障害発生
HDDには全てRANK付けがされてます。RANKが高いものほど、データセンターなどの法人へ、RANKが低いものほどコンシューマ機器へと流通します。RANKが低いHDDほど当然壊れやすいのですがその理由の1つにRANKが低いHDDにはFW障害が発生しやすいという点があります。FW(ファームウェア)はHDDを正常動作させるためのプログラムですが、その1つに不良セクタをまとめて管理するプログラムがあります。
そこに登録された不良セクタを回避してHDDが正常動作するようにFWが機能しますが、その登録数の限界値を超えると次に不良セクタが発生した場合はFW障害となり動作しなくなります。RANKが低いHDDの場合、工場出荷時に登録されている不良セクタの数が大量にあるため、数日使っただけでも登録数が溢れて、不良セクタによりHDDの障害としてPCが起動しないなどの動作不良を起こしてしまうのです。
【原因②】HDDの劣化による不良セクタ発生
症状悪化を防ぐためには
ハードディスクは通電時間も多くの負荷がかかります。既に障害が発生しているハードディスクに更に負荷を重ねると、まだ正常な部分にも障害が発生し、場合によっては致命傷を与えデータ復旧ができなくなってしまう可能性があります。
エラーメッセージが出た際は、すぐにパソコンの電源を落とし、ハードディスクに通電しないようにしてください。
対象方法でお悩みの方も、無料電話相談・診断でアドバイザーにお問い合わせください。 お電話の際は、機器の症状・消えたデータの種類(エクセル/ワード/顧客データ/会計データ/各種データベース/CADデータ/音源・映像データ/写真データ等)をお伝えください。出来る限りの対処方法をお教えいたします。
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