Windowsで「レジストリエラー」や「レジストリに対する値が無効です」などのエラーメッセージが表示されていませんか?
レジストリ情報にはWindowsやソフトウェアの情報が掲載されているので、情報を書き換えてしまうと最悪の場合、正常に機器が動作しないなどの不具合が発生します。
この記事では、レジストリエラーが発生した原因や修復方法、データ復旧方法について解説します。
目次
Windowsのレジストリエラーとは
レジストリとは、Windowsの設定やアプリケーション、基本情報などを保存するデータベースです。
Windowsのレジストリに不具合が発生したことが原因で、パソコンが正常に動作しなくなるエラーが「レジストリエラー」です。
このエラーが発生すると、以下のような不具合が発生します。
- パソコンの起動に失敗する
- アプリケーションが正常に動作しない
- ファイルやフォルダにアクセスできない
レジストリには、パソコンの設定やシステムが記載されているため、エラーが発生した場合は早急に修復することが望ましいです。しかし、レジストリを知識が不十分なまま書き換えると、システムが正常に稼働できなくなり、最悪の場合パソコンにブルースクリーンが発生し、起動しなくなるリスクが発生します。
ブルースクリーンが表示される場合の対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。
レジストリエラーが発生する原因
レジストリエラーが発生する原因として、以下のことが考えられます。
レジストリの肥大化
Windowsやソフトウェアの設定変更や、ソフトウェアのインストールを行うと、レジストリに情報が追加され、情報量が肥大化します。
かつてはPCが長時間使用されると、このようにレジストリの肥大化が起こり、動作の低下が発生しました。
しかし、Windows XP以降のPCではOSの改良により、レジストリの肥大化による動作の低下が改善されています。
Windowsを強制終了した
作業中に電源を落とす、電源アダプタが抜けたなど、強制終了が行われた場合レジストリに不具合が発生する場合があります。
これは強制終了によって、どこで情報を管理していたのか分からなくなった結果、不具合が生じたためです。
レジストリ情報が誤っている
レジストリ情報の誤った書き換えを行った場合、レジストリの構造が崩れるため、エラーが発生しやすくなります。
本来レジストリは人力による情報の書き換えが想定されていません。不用意にレジストリを書き換えるとシステムやパソコンが正常に起動できなくなるため、無暗に書き換えを続けるのは得策ではありません。
マルウェアに感染している
マルウェアの中には、レジストリ情報を不正に書き換えるものも存在しているため、注意が必要です。
マルウェア:コンピューターウイルスやランサムウェア、トロイの木馬など、悪意あるソフトウェアの総称。
マルウェアはメールに添付されたファイルやリンクを開いて感染する場合や、悪意のあるサイト内のソフトウェアをダウンロードすることなどで感染します。
マルウェアの感染が原因の場合は、個人情報が盗まれる恐れがあるので、直ちにネットワークを切断し、ウイルス除去ソフトでマルウェアを取り除きましょう。
内蔵HDD/SSDが故障している
パソコンの内蔵HDD/SSDが故障していることで、レジストリエラーが発生している可能性があります。
HDD/SSDの故障は大きく分けて「論理障害」と「物理障害」の2つに分けることができます。
論理障害
HDD/SSDに論理障害が発生することによって、レジストリエラーが発生することがあります。
論理障害とは停電や故意の強制終了、誤操作などが原因で、データが破損している状態を指します。
論理障害が発生している場合、以下のような症状が発生します。
- フォーマットの要求
- OSが起動しない・頻繁にフリーズする
- 勝手にファイル名が書き変わる
- ブルースクリーンで表示される
- ファイルやフォルダが開けない
論理障害が原因でレジストリエラーが発生している場合、正しくエラーを修正しなければ、再発する可能性があります。レジストリの場合は誤った箇所を修正すると、パソコン自体が起動しなくなる可能性もあるため、直接レジストリを書き換えて、レジストリエラーを修正することはおすすめできません。
自己修復に不安を感じる場合は専門業者に相談すると、レジストリエラー発生の原因を特定し、より安全に復旧することが可能です。
物理障害
経年劣化や落下による衝撃、高温多湿による腐食など、物理的な衝撃が原因でHDD/SSD本体が故障している状態を「物理障害」と言います。
物理障害が原因でレジストリエラーが発生する場合もありますが、他にも以下のような症状が発生する場合があります。
- 異音や異臭がする
- OSを認識しない
- BIOSが認識されない
- フォーマットが促される
物理障害はPCの修復機能で根本的に直すことができないため、HDD/SSDを直接修復する必要があります。ただし、HDD/SSDを修復するには、無菌室に相当する清潔な環境や、専門の修復ツールが必要になり、独自の自己修復は状態が悪化することがほとんどです。
また、論理障害と併発しているケースも多くみられ、HDD/SSDの障害は自己判断が難しいとされています。
レジストリエラー以外にもパソコンに異常が発生している場合は、データ復旧業者が原因を見極め、復旧作業を行います。お使いのパソコンに仕事用のデータや大切な思い出のデータが保存されている場合は、一人で悩まずデータ復旧業者までご相談ください。
レジストリエラーを修復する際の注意点
レジストリエラーを修復する場合、以下の2点に注意しましょう。
レジストリエラーの偽警告に注意する
レジストリが不具合を起こしている場合は、エラーメッセージのみが表示されます。しかし、広告からの遷移や、フリーソフトをダウンロードした際にエラーメッセージのように見せかけた、広告が表示されることがありますが、これらは偽警告ですので、個人情報の入力やソフトのダウンロードを絶対に行わないでください。
個人での修復は状態が悪化する可能性がある
レジストリエラーの修復は、他のエラーよりも修復難易度が高いため、自己修復はリスクの伴う作業になります。
レジストリは変更を加える前提で作られていないため、書き換えは知識とリテラシーがないまま、中途半端に書き換え作業を行ってしまうと、状態を悪化させる可能性があります。
自己修復作業で失敗した場合、専門業者に依頼する際も、復旧難易度が上がってしまうため、個人での無理な復旧作業は控え、レジストリエラーが発生した際はデータ復旧業者まで相談しましょう。自身で作業するよりも保存データを失うことなくレジストリエラーを修復できる可能性が高くなります。
レジストリエラーの修復方法
レジストリエラーが発生した場合、以下の修復方法で解決できる可能性があります。
自動修復機能を使用してレジストリ項目を修復する
自動修復機能を使用した修復は、他の方法と違って難易度が低い方法になります。
Windowsに標準搭載されており、壊れたレジストリ項目や無効なキーを修復することができます。
- 設定パネルを開き、システムから「回復」を開く
- 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」をクリック
- オプションの選択画面が表示されるまで待つ
- トラブルシューティングをクリック
- 「詳細オプション」をクリック
- 「スタートアップ修復」をクリック
- 自動修復モードに入った後、再び起動するために回復キーの入力が求められたら「続行」をクリック
上記で作業が完了すると、スタートアップ修復がコンピュータの診断を開始します。
途中で再起動することもありますが、焦らずに完了するまで待つようにしましょう。
システムの復元を実行する
簡単な修復方法として、システムの復元も挙げられます。
システムの復元を行う際は、必ず全てのファイル、データを保存してから実行するようにしましょう。
- 左下の「スタート」ボタンを押す
- 検索窓に「システムの復元」と入れ、選択
- 復元についての説明や注意点が表示され、問題がなければ「次へ」を選択
- 復元する候補日が表示されるので、問題なければ「次へ」を選択
- 「完了」をクリックすると、選択した日時の状態に復元される
システムや設定が以前の状態に戻るだけなので、保存しているデータに影響はありません。
ただし復元ポイントを自動作成する設定を解除していた場合は、システムの復元ができない場合があります。
コマンドプロンプトを実行する
パソコンに指示を出せるコマンドプロンプトを使用して、直接レジストリの修復を行うこともできます。この対処法は時間がかかりますが、コマンドラインの基本的な知識やスキルがあればレジストリエラーを修復できます。
コマンドプロンプトを使用したレジストリエラーの修復方法は以下の通りです。
- 左下の「スタート」ボタンを押す
- 検索窓に「コマンドプロンプト」と入れ、右クリックで選択
- 管理者として実行」を選択
- コマンドプロンプトで「sfc / scannow」と入力し、「Enter」を押す
- レジストリエラーの修復が行われる
この修復方法は、データの上書きが発生する可能性が高く、パソコンへの負荷も大きくなります。既にパソコンから異音がする、頻繁にフリーズが発生するなど物理障害が発生している場合は、データ消失につながるため、直ちに作業を中止し、専門業者まで相談しましょう。
レジストリを書き換える
直接レジストリを書き換え、正常な状態に戻す方法は、情報を一括管理している部分に直接書き換え作業を行うため、高度なスキルや技術が必要になります。
操作に誤ってしまうと、システムに問題が発生する場合があるため、バックアップを取得してから実行するようにしましょう。
- 左下の「スタート」ボタンを右クリックする
- 「ファイル名を指定して実行」を選択
- ボックスに「regedit」と入力し「OK」を選択
- レジストリエディタが開いたら、該当するキーをダブルクリックして、表示または変更する値に移動する
- パラメータをダブルクリックして、値のデータを新しいセキュリティ識別子に変更する
- 「文字列の編集」が表示されたら必要箇所を編集する
- 編集が完了したら「OK」をクリックし、「レジストリ エディタ」の「終了」をクリックする
作業に失敗した場合、状態を悪化させるだけでなく、データを完全に紛失する可能性があるため、データが必要な場合は実行を控えるようにしましょう。
修理専門店やメーカーに相談する
修理専門店やメーカーであれば、使用している機器を正常に使用できるように修理、交換をしてくれます。
しかし、機器の修理がメインなので、修理の過程でデータは破棄されることがほとんどです。
一度削除されてしまったデータの復元は、修理専門店やメーカーの対応外のため必要なデータがある場合は、修理業者やメーカーではなく最初にデータ復旧業者に相談しましょう。
データ復旧業者に相談する
データが必要な場合は、データ復旧業者に依頼しましょう。データ復旧業者であれば、レジストリエラーの修復だけでなく、その原因となったHDD/SSDの故障箇所を修復し、中のデータを消去することなくお渡しできることもあります。
メーカーや修理専門店では対応できない、削除したデータの復元も可能な場合があるため、レジストリエラーが発生した場合や、自力での復旧作業が困難な場合はデータ復旧業者まで早急にご相談ください。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
パソコンの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、パソコンやHDD/SSDに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
はじめてのデータ復旧業者は【技術力の高さ】で選ぶ
データトラブルの際、一番頼りになるのがデータ復旧業者です。しかし、初めてデータ復旧業者に依頼するとなると、どこに依頼したらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
データ復旧業者を選ぶときの最大のポイントは、【技術力の高さ】です。
データ復旧は手術と同様、何度もできるものではありません。失敗してもやり直しがきくものではなく、繰り返すたびに復旧率が下がっていくので、最初の対応が復旧率を握るカギとなります。もし絶対に取り戻したい大切なデータがあれば、確かな技術力を持つ業者に依頼すべきでしょう。
技術力が高いデータ復旧業者を選ぶ3つのポイント
全国100社以上あるといわれるデータ復旧業者の中で技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントを解説します。おさえておくべきポイントはこちらです。
- POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
- POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
- POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
復旧実績や復旧率は、多くの場合、公式Webサイトで確認できます。特に実績が誰が見ても客観的に判断できる「数字」で明記されている企業は、信頼性が高いと言えます。
データ復旧業者の中には、明確な根拠数字を記載していないケースもあります。そのような業者は技術力を有していない可能性があるため、信頼できる業者とは言い難いです。
「国内最高レベル」など、曖昧な言葉のみで具体的な復旧実績について公開していない業者もあるため、過去の実績についてしっかり確認するようにしましょう。
POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
「メーカーや他のデータ復旧業者で復旧できなかった機器から復旧実績がある業者」は技術力が高いと言えます。官公庁、国立大学法人、上場企業の復旧件数が多い業者も、信頼がおけます。
データ復旧は、機器の種類や障害の程度によって難易度が異なります。業者によって対応できる障害レベルにも差があるため、技術力の低い業者に依頼すると、復旧に失敗するリスクがあります。
他社で復旧できなかった機器でも復旧実績のある業者は、高難度の障害に対応している、技術レベルの高い業者と言えます。
POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
データ復旧の業者の中には、自社で復旧作業を行なわず外注したり、自社内に専用設備を持たない業者も存在します。
そのような業者に依頼してしまうと、誤った処置が行われ、大切なデータを失う可能性があります。
復旧ラボを公開し、見学を受け付けている業者であれば、自社内できちんと復旧作業を行なっていることがわかるので安心です。
国内で復旧ラボを構えている業者は限られています。Webサイトの情報だけではわからないことも多く、実態を知るには直接ラボの様子を確認するのが一番安心です。
データ復旧は「デジタルデータリカバリー」にお任せください
当社はデータ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※)として多くのお客様に選ばれ続けています。そして技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントをすべて満たしており、自信を持ってデータ復旧の作業をさせていただきます。
※データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと
※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(集計期間:2007年~2020年)
- POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
- POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
- POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
当社はデータ復旧国内トップクラスの実績を誇っており、復旧率最高値 95.2%(※1)の技術力をもって、あらゆるメディアからのデータ復旧に対応しています。また、官公庁や国立大学法人・上場企業を含めた、日本中のお客様のデータの復旧に対応しており、累計41万件以上のご相談実績(※2)があります。
しかし残念ながら、データ復旧業者の中には技術力が低いにも関わらず、「我々は高い技術力を持っています」など、明確な数字を出さずに曖昧な表現をしている復旧業者が多数あります。そのような復旧業者は、実績が少なかったり、社内に専用設備を持っていない可能性が高いため、注意しましょう。
当社では、「本当に技術力の高い会社であれば、復旧率で明確な根拠を示すべき」と考え、つちかった技術力に自信があるからこそ、復旧実績や復旧率を公開しています。
POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
当社では、同業他社では復旧不可能とされた機器のご相談も7,000件以上(※3)対応しており、重度障害からのデータ復旧に多数成功しています。
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POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。