Windows10のパソコンを使用しているときに「外付けHDDが認識しない」といった症状が発生していませんか。

この記事では、Windows10でHDDが認識しない原因、認識しない場合の対処法、データを確実に復元したい場合の方法について紹介します。

外付けHDDに保存されている大切なデータを失ってしまう可能性があるので、原因と対処法を知り、外付けHDDが認識しない問題を解決しましょう。

外付けHDDが認識しない原因

Windows10で外付けHDDが認識しない原因として、以下の６つが考えられます。

ケーブル類の接続不良

外付けHDDとPCを繋げるケーブル(USBケーブル)や電源ケーブル(ACアダプター)が、接触不良を起こしている場合があります。

様々な対処法を実行する前に、ケーブルが接続できているかを確認しましょう。

接続しているにもかかわらず、外付けHDDが認識されない場合は、ケーブル類やアダプタを交換することで、正常に認識される可能性があります。

USBケーブルの供給電力不足

ポータブルHDDなどのバスパワータイプの外付けHDDでは、パソコンのUSBポートから供給される電力が低下すると、動作が不安定になることがあります。なので、バスパワータイプの外付けHDDが認識しない場合は、以下の項目を確認してください。

①ノートパソコンがバッテリ駆動状態でになっている場合

ノートパソコンをバッテリー駆動状態で使用していると、USBポートの供給電力が低下する場合があり、この場合はパソコンをACアダプターに接続してください。

②USBハブを変更した場合

外付けHDDをUSB経由で使用している場合は、USBハブを変更することで供給電力が低下することがあります。元のUSBハブに戻すか、USBハブを経由せずに直接パソコンに接続してみてください。

③USBハブがバスパワーになっている場合

セルフパワー/バスパワー両対応のUSBハブを使用している場合は、ACアダプターからの電力供給が止まると、バスパワーに切り替わり、供給電力が低下する可能性があります。ACアダプターが外れたり、断線するなどして電力供給が止まっていないか確認してください。

周辺機器の影響

周辺機器の干渉によって、パソコンやHDDが正しく認識されないことがあります。もしUSBメモリやプリンター、スキャナーなどの外部装置を接続している場合、それぞれ取り外すことをおすすめします。

HDDの論理障害

論理障害は、HDD上のシステムが破損した状態です。

主な原因は、データ読み書き中の強制終了、またはHDDの不適切な抜き差しによるファイルシステムやパーティションの破損です。

論理障害の場合、エラーチェックで不具合を修正できる場合もありますが、原因を判別できない状態で、対処法を試すと状態が悪化する恐れがありますので、注意しましょう。

外付けHDDが認識されない・起動しない場合の具体的な原因と対処法を紹介外付けHDD(ハードディスク)が認識しない原因は以下です。①パソコン側の問題②電源やケーブルの接続不良③外付けHDDの論理障害④外付けHDDの物理障害本記事では、外付けHDDが認識しない原因から対処法までを解説しています。...

HDDの物理障害

物理障害は、HDD上の駆動部品が物理的に破損した状態です。

HDDは磁気ヘッドやモーターなど駆動部品で構成されており、わずかな「衝撃」や「経年劣化」「水没」などで不具合が生じやすく、物理的に故障してしまうことがあります。

もし、物理障害が発生した状態でそのまま操作を行うと、パーツが不規則に動作し、データ記録面と駆動パーツが接触することでデータを完全に破壊してしまう恐れがあります。

物理障害が発生している可能性がある場合は、以下記事を参考にしてください。

• HDDの寿命は何年？知っておきたいサインと調べ方を詳しく解説
• HDDが落下した際の注意点5つと必要なデータを復元する方法！
• 【専門業者が解説】水をこぼした・濡れた・水没した時のパソコンやHDDのデータ復旧方法

パソコンのデバイスドライバ不良

デバイスドライバは、パソコンに接続されたHDDなど外部装置や、アプリケーションを制御・管理するソフトウェアです。デバイスドライバが破損していたり、古いバージョンが使われていたりすると、HDDが認識されないということも珍しくありません。

外付けHDDが認識しない場合の注意点

外付けHDDが認識しない場合は、より症状が悪化しないようにするために以下の点に注意してください。

通電や電源のオンオフをしない

通電や電源を繰り返しオン・オフすると、データの上書きが発生し、新たな障害の発生や症状の悪化に繋がる恐れがあります。

電源の強制終了も機器への負担が高く、症状が悪化する恐れがあるため、できる限り行わないようにしましょう。

外付けHDDの分解や開封をしない

HDDは精密機器のため、埃が一つ付着するだけで、データが読みこめなくなる可能性がああります。

専門業者では、クリーンルームと呼ばれう専門設備の中でHDDの分解を行っています。個人で普通の環境下で開封し、埃や指紋が付着した場合、全てのデータを消失する恐れがあります。

個人で物理障害の復旧をしようと試みて、HDDの分解や開封を行うことは避けましょう。

外付けHDDが認識されない場合の自力で出来る対処法

外付けHDDが認識しない場合の対処法を以下で説明するので、症状に合わせた対処法を行ってみてください。

パソコンのデバイスドライバの確認

デバイスドライバの更新を行うことで問題の解決を行うことができます。

更新の確認方法は以下のものになります。

ファイルシステムの修復

Windows10が起動できなくなった場合に表示される「詳細オプション」から「システムの復元」という機能を実行することができます。

システムの復元はバックアップ機能の一つですが、パソコンの環境設定やシステム周りを以前保存した時点まで復元する機能です。これを行うことでデータ類が消えてしまうわけではなく、あくまで設定のみを復元する方法です。もし、Windows10上の設定に問題があってHDDが認識されない場合、この方法を使うことで、認識されるようになることがあります。

しかし、システムの復元を実行すると、過去の設定に戻ってしまうためシステムが不安定になってしまうことがあります。また、削除、上書きしたデータは、復元することができません。

システム復元で問題が解決しない場合は、HDDに深刻な障害が発生している恐れがあります。そのような場合は、通電・捜査を控えてください。

BIOSで確認

BIOSで外付けHDDを認識しない場合、BIOS設定に問題がある可能性があります。

 

再起動後、外付けHDDが認識されるかどうか確認します。ただしの上記手段で解決しない場合は、外付けＨＤＤが故障しているか、パソコンのハードウェアに問題がある可能性が考えられます。これらの原因については、データの要不要に応じて専門業者に問合せすることを推奨します。

データ復旧ソフトを使用する

軽度の不具合の場合は、自力で出来る対処法として、市販のデータ復旧ソフトを使用する方法があります。ただし、重度論理障害や物理障害には対応しておらず、使用することでかえって状態が悪化する場合があります。

また、全てのデータを復旧できるとは、限りません。特定の重要データを取り出したい場合は、ソフトを使用した復旧は不向きであるといえるでしょう。

そのため、重度論理障害や物理障害、原因の特定が難しい場合は、データ復旧の専門業者に依頼する必要があります。