HPパソコンがBIOSから起動しないトラブルに見舞われた場合、様々な原因が潜んでいる可能性があります。以下に、BIOS起動ができない原因を細かく解説し、それぞれの対処方法についても徹底的に解説していきます。
目次
HPパソコンがBIOSから起動しない場合の原因
HPパソコンがBIOSから起動しない場合の原因は次の通りです。
電源周りの問題
パソコンが起動しない最も基本的な原因は電源供給の問題です。これは、電源ユニット(PSU)自体の故障、ケーブルの接続不良、あるいは電源スイッチの不具合など、複数の要因が考えられます。
電源ユニットの内部コンポーネントが劣化している場合、電流が不安定になり、マザーボードに十分な電力が供給されない可能性があります。このため、BIOSへのアクセス以前に、全体としてパソコンがまったく反応しないことがあるのです。
ディスプレイ関連の問題
ディスプレイや接続ケーブルが原因で、画面に何も表示されない場合、見た目上ではPCが起動していないように見えますが、実際にはPC本体は動作している可能性があります。
モニター自体の故障やケーブルの損傷、またはグラフィックカードの問題などが原因で、BIOS画面が表示されないケースがあります。さらに、解像度の不一致やグラフィックカードのドライバに問題がある場合、BIOSが表示されないことも考えられます。
CMOSバッテリーの問題
CMOSバッテリーはマザーボード上のBIOS設定を保持するために必要な電力を供給しています。このバッテリーが消耗すると、BIOS設定がリセットされることがあります。
バッテリーが完全に消耗している場合、PCはデフォルト設定に戻るだけでなく、BIOSへのアクセスそのものが困難になることもあります。特に、バッテリーが死んでいると、PCが正常なブートシーケンスを実行できず、ブラックスクリーンのままになることがあります。
BIOS設定の破損
BIOS設定が破損する原因としては、システムクラッシュや電源の不意な遮断、あるいは不正なBIOSアップデートがあります。
これにより、システムが正しく起動できなくなる可能性があります。BIOSは基本的なハードウェアの設定を管理するため、これが損傷するとハードウェアの初期化に失敗し、結果としてPCは起動途中でフリーズしたり、何も表示されない状態に陥ることがあります。
過熱による問題
過熱はコンピュータシステム全体に悪影響を与える重大な要因です。特に、CPUやグラフィックカードのような重要なコンポーネントが高温に達すると、システムは自動的にシャットダウンし、再度起動しようとしても、BIOSにアクセスできない場合があります。
過熱によって一時的な不具合が発生することもあれば、場合によっては恒久的な損傷を与えることもあり、この場合はハードウェア全体の交換が必要となる可能性があります。
ハードウェアの故障
内部のハードウェアの故障は、BIOSへの到達を妨げる大きな要因です。特に、CPU、メモリ、グラフィックカード、またはマザーボード自体が故障している場合、BIOS初期化が完了せず、起動途中で停止することがあります。
たとえば、メモリに物理的な損傷があるとBIOSに進めないことがあります。また、CPUが過熱している場合や接触不良の場合も同様です。
物理的損傷が発生した場合、自力での修復は難しく、データ復旧業者への相談が強く推奨されます。当社では経験豊富な技術者が機器を開けず「初期診断」を行い、ダメージを与えず問題を特定します。15,000種類以上のデータ障害に対応可能で、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を基に、迅速かつ正確に原因を特定できる体制を整えています。
HPパソコンがBIOSから起動しない場合の対処法
次に、HPパソコンがBIOSから起動しない際に試すべき具体的な対処法を解説します。これらの方法を試しても解決できない場合、物理的な障害や重大なソフトウェアの不具合が考えられますので、プロのデータ復旧業者に相談することを強くお勧めします。
電源リセットを試す
電源リセットは、基本的な対処法の一つです。過剰な放電や一時的な電気的障害が原因でBIOSが起動しない場合に有効です。
- パソコンを完全にシャットダウンする。
- 電源ケーブルを取り外し、数分待機する。
- 電源ボタンを15〜20秒間長押しして放電する。
- 電源ケーブルを再接続し、パソコンを再起動する。
周辺機器を外して再起動する
不要な周辺機器が起動プロセスを妨害している場合があります。これを防ぐために、一度すべてのデバイスを外して再起動を試みましょう。
- キーボード、マウス、USBドライブなどの外部デバイスをすべて取り外す。
- 外部モニターを使用している場合も、パソコン本体の画面のみを使用する。
- パソコンを再起動し、BIOS画面が表示されるか確認する。
BIOS設定をリセットする
BIOS設定に問題がある場合、これをデフォルトにリセットすることで解決できることがあります。
- パソコンの電源を入れ、F10キーを連打してBIOSにアクセスする。
- BIOSメニュー内で「デフォルト設定にリセット」を選択し、確認する。
- 設定を保存して再起動する。
CMOSバッテリーを交換する
CMOSバッテリーが切れている場合、BIOSが正しく動作しません。この場合は、バッテリーの交換が必要です。
- パソコンをシャットダウンし、ACアダプターを外す。
- パソコンの底面を開け、CMOSバッテリーの位置を確認する。
- 古いバッテリーを取り外し、新しいものに交換する。
- 再び底面を閉じ、電源を入れてBIOS設定が復元されるか確認する。
HDD(ハードディスク)やメモリの接続を確認する
HDDやメモリが正しく接続されていないと、BIOSが正常に認識しない場合があります。
- パソコンの電源を切る:電源ケーブルを抜き、静電気対策を行います。ノートパソコンの場合はバッテリーも外します。
- パソコンを開ける:デスクトップなら側面パネル、ノートパソコンなら裏面のカバーを外します。
- HDDの接続確認:HDDのSATAケーブルや電源ケーブルがしっかりと差し込まれているか確認し、必要なら一度外して差し直します。
- メモリの接続確認:メモリを一度外し、再度しっかり差し込みます。スロットの両端の留め具がカチッと音がするまで押し込んでください。
- 再起動とBIOS確認:ケースを閉じてパソコンを再起動し、BIOS画面でHDDとメモリが認識されているか確認します。
ファームウェアのアップデートを試す
BIOSのファームウェアが古い場合、互換性の問題で起動できないことがあります。これを防ぐために、ファームウェアのアップデートを行うとよいでしょう。
- HPの公式サイトから最新のBIOSファームウェアをダウンロードする。
- USBメモリにファイルを保存し、パソコンに挿入する。
- 再起動し、BIOSメニューにアクセス。ファームウェアアップデートオプションを選択する。
- USBメモリ内のファイルを指定し、アップデートを実行する。
重要なデータがある場合はデータ復旧の専門家に相談を
もし、これらの対処法を試しても解決しない場合や、重要なデータが失われる可能性がある場合は、自力での修復を諦め、データ復旧の専門家に相談することを強くお勧めします。
物理的損傷の場合、データ復旧は困難です。自力での復元が難しい場合は、データ復旧業者に相談することが最善の方法です。データ復旧専門業者であれば、物理障害や深刻な論理障害に対しても対応できるため、重要なデータを安全に復元できる可能性が高まります。
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。