外付けHDDがパソコンに認識されているのに表示されない問題は、データが消失するリスクがあるため、迅速な対処が必要です。
この記事では、その原因と対処法を詳しく解説し、データ復旧の専門家としての視点から最適な対応を紹介します。もしも手順が複雑に感じられた場合は、データ復旧業者に相談することを強くお勧めします。
目次
外付けHDDが認識しているが表示されない原因
外付けHDDが認識されているのに表示されない場合、下記のような原因が考えられます。
適切な対処法を試しても解決しない場合や、ハードウェア障害が疑われる場合は、無理な操作を避け、早めに専門のデータ復旧業者に相談することをお勧めします。データの安全を第一に考え、慎重に対処することが重要です。
ドライブレターの競合
Windowsでは、各ドライブに一意のドライブ文字(ドライブレター)が割り当てられています。しかし、外付けHDDに割り当てられたドライブレターが他のデバイスと重複していると、エクスプローラー上に表示されないことがあります。
この競合は特に、システムに複数のストレージデバイスが接続されている場合や、外付けHDDが初めて接続された際に起こりやすいです。例えば、内蔵HDDに「D:」が割り当てられている場合に、外付けHDDにも「D:」が割り当てられると、どちらも表示されないか、正しく認識されないことがあります。
このような場合、ディスク管理ツールを使用してドライブレターを手動で変更することで、競合を解消できます。
デバイスドライバーの不具合
外付けHDDが正しく動作するためには、パソコン側で適切なデバイスドライバーがインストールされている必要があります。しかし、Windowsのアップデートや他のソフトウェアのインストールによって、外付けHDD用のドライバーが正常に機能しなくなることがあります。特に、古いドライバーが原因で認識されるが、表示されない問題が発生することがあります。
ファイルシステムのエラー
ファイルシステムが破損している場合、外付けHDDは認識されても、エクスプローラー上に表示されないことがあります。この問題は、HDDが誤って取り外されたり、電力供給が不安定な状態で動作した際に発生することがあります。
ファイルシステムの破損が原因の場合、エクスプローラーでは表示されないものの、ディスク管理ツールではディスクが表示され、「RAW」として認識されることがあります。
この問題は、Windowsの「chkdsk」コマンドや、サードパーティのディスク修復ツールを使用して修復できることがあります。
しかし、ファイルシステムのエラーは、深刻なデータ損失を引き起こす可能性があるため、データのバックアップがない場合は、データ復旧業者に依頼するのが最善の方法です。
物理的な接続不良
外付けHDDとパソコンをつなぐUSBケーブルやポートに問題がある場合、デバイスは認識されるものの、正しく動作しないことがあります。
接続不良の主な原因としては、以下のものが挙げられます。
- USBケーブルの断線
- USBポートの故障
- 接続が緩んでいる
- USBハブを介して接続している場合、ハブの不具合
これらの物理的な問題は、簡単に見落とされることが多いですが、適切に対応すれば簡単に修正できることもあります。
USBポートの電力不足
特にバスパワーで動作する外付けHDDの場合、USBポートが十分な電力を供給できないと、認識はされても表示されないことがあります。USBポートから供給される電力が不足している場合、デバイスが正常に動作しないため、HDDが適切にマウントされない可能性があります。
この場合、別のUSBポートに接続して、十分な電力が供給されるか確認します。また、外付けHDDがACアダプタで電力を供給できるタイプであれば、アダプタを使用して接続することで問題を解消できます。
セキュリティソフトやウイルス対策ソフトの干渉
一部のセキュリティソフトやウイルス対策ソフトが、外付けHDDをブロックすることがあります。特に、USBデバイスのアクセス制御機能が有効になっている場合、認識されているのに表示されないという問題が発生することがあります。
この場合、セキュリティソフトやウイルス対策ソフトの設定を確認し、外付けHDDのアクセスが制限されていないかを確認します。必要に応じて、一時的にソフトを無効にして、HDDが表示されるか確認してみましょう。
パーティションの消失
外付けHDDのパーティションが何らかの原因で消失した場合、ディスクが認識されてもエクスプローラーに表示されません。これは、パーティションテーブルの破損や誤ってパーティションが削除された場合に発生します。ディスクの管理ツールでは、パーティションがない状態として「未割り当て」と表示されることがあります。
この場合、ディスクの管理ツールを使用して、新しいパーティションを作成するか、パーティションの復元ツールを使用して失われたパーティションを復元します。ただし、データが失われるリスクがあるため、専門的なツールを使用する際には注意が必要です。
ハードウェア障害
外付けHDDが認識されているにもかかわらず、表示されない場合、ハードウェアの障害が原因であることも考えられます。HDDの物理的な損傷や内部の部品の劣化によって、ドライブが正常に動作しなくなり、認識されるが表示されない状態になることがあります。
ハードウェア障害の兆候
- HDDから異音がする(例:クリック音、異常な回転音)
- ランプが点滅しない、もしくは点灯しっぱなしになる
- デバイスマネージャーで不明なデバイスとして表示される
これらの兆候が見られた場合、自力での修復は難しいため、早急に専門のデータ復旧業者に相談する必要があります。特に物理的な損傷が疑われる場合、無理に使用を続けるとデータが完全に失われるリスクが高まります。
物理障害が疑われる際は、速やかにデータ復旧業者に相談しましょう。
ただし、ご自身の機器がデータ復旧可能かどうか、費用はどれくらいかかるのか、復旧にどれほどの時間が必要かなどの情報は、直接データ復旧業者に相談しないと分かりません。データ復旧を検討している場合は、一度相談してみることをおすすめします。
デジタルデータリカバリーでは、24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。
外付けHDDが認識しているが表示されない場合の対処法
外付けHDDが認識されているにも関わらず表示されない場合、いくつかの対処法を試すことで解決できる可能性があります。以下に、具体的な手順を示します。
ドライブレターを変更する
ドライブレターが重複している場合は、手動で変更することで問題が解決することがあります。
- 「ディスクの管理」を開く(Windowsキー + Xを押して「ディスクの管理」を選択)。
- 外付けHDDを右クリックして「ドライブ文字とパスの変更」を選択する。
- ドライブ文字を他のものに変更し、「OK」をクリック。
デバイスドライバーを再インストールする
ドライバーが古い場合や互換性に問題がある場合、再インストールや更新が必要です。
- 「デバイスマネージャー」を開く。
- 「ディスクドライブ」を展開し、外付けHDDを右クリックして「ドライバーのアンインストール」を選択。
- PCを再起動し、再度外付けHDDを接続すると、ドライバーが自動的にインストールされます。
ファイルシステムの修復を試す
ファイルシステムのエラーが原因の場合、以下の手順で修復できます。
- 「コマンドプロンプト」を管理者権限で開く。
- 「chkdsk X: /f」(Xは該当ドライブの文字)を入力し、エラーを修復する。
USBケーブルやポートを確認する
USBケーブルやポートの接続に問題がないか確認します。可能であれば別のケーブルやポートを試しましょう。
- 外付けHDDを別のUSBポートに接続する。
- 可能であれば、別のUSBケーブルで試す。
- USBハブを使用している場合は、直接パソコンに接続する。
ディスクの管理でディスクを確認する
「ディスクの管理」で外付けHDDの状態を確認し、必要に応じて初期化やフォーマットを行います。
- 「ディスクの管理」を開く。
- 外付けHDDが表示されているか確認する。
- 初期化が必要な場合は、右クリックして「ディスクの初期化」を選択する。
- ファイルシステムをNTFSに設定し、フォーマットする。
自力で対応できない/確実にデータを取り戻したい場合は、データ復旧の専門業者に依頼する
外付けHDDが認識されているものの、表示されない場合、無理に操作を続けるとデータが破損するリスクがあります。特に、物理的な故障が疑われる場合は、自力での対応を避け、専門のデータ復旧業者に依頼することをお勧めします。データ復旧業者では、デバイスに損傷がある場合でも可能な限りデータを取り出すことができます。
外付けHDDのトラブルは放置するとデータが失われるリスクが高まります。早めの対応が重要ですので、問題が解決しない場合は、速やかに専門家に相談しましょう。
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。