大容量の8TB HDDが認識しない場合、原因はさまざまです。特に、データ消失リスクに直面しているユーザーにとって、適切な対応を取らないとさらに深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。この記事では、8TBのHDDが認識しないときに考えられる主な原因と、それぞれの対処法について詳しく説明します。自力で解決できる問題もありますが、物理的な故障が疑われる場合は専門業者への相談を推奨します。
目次
8TB HDDが認識しない原因
まずは、8TBのHDDが認識されない原因を確認しましょう。多くの場合、ソフトウェアやハードウェアに関連する問題が原因となります。
ファイルシステムの破損
ファイルが破損していると、正常に読み込めない場合があります。ファイル破損は、不意のシステムシャットダウンや誤った保存操作など、さまざまな原因で引き起こされます。
こうしたトラブルに直面すると、作業が中断され、大切なデータが失われる危険性があるため、適切な対処が必要ですが、データトラブルは予測できないタイミングで発生することが多く、不用意な操作はかえって状況を悪化させる可能性があります。そのため、問題が発生した際には、速やかに適切な対応を行うことが重要です。
ドライバーの問題
HDDが認識されない理由として、ドライバーの不具合もよく見られます。WindowsやMacのデバイスマネージャーで確認し、適切なドライバーがインストールされているか確認しましょう。
BIOS/UEFI設定の問題
BIOSやUEFIでHDDが無効になっている場合もあります。この設定が適切でないと、OSがHDDを認識しません。BIOS設定を確認し、HDDが正しく有効になっているかをチェックすることが重要です。
接続不良
ケーブルやポートに接触不良があると、HDDが正しく認識されません。USBケーブルやSATAケーブルを交換したり、別のポートに接続してみてください。
フォーマット形式の制限
フォーマット形式がOSに対応していない場合も、HDDが認識されないことがあります。Windowsでは、特に大容量のドライブに対してGPT(GUIDパーティションテーブル)が推奨されます。フォーマットを変更する場合は、データが消去される可能性があるため、必ずバックアップを取ってから行いましょう。
物理的な故障
自力での復元が難しい場合は、データ復旧業者に相談することが最善の方法です。専門業者であれば、物理障害や深刻な論理障害に対しても対応できるため、重要なデータを安全に復元できる可能性が高まります。
デジタルデータリカバリーでは、46万件以上(算出期間:2011年1月1日〜)の豊富な相談実績を持ち、物理的な故障や重度のデータトラブルなど、さまざまなケースにおいて正確な初期診断を行い、問題の原因を迅速かつ的確に特定します。
安心してサービスを利用できるよう初期診断を無料で提供するなど、サポート体制を整えており、電話受付も24時間365日対応しているため、いつでも困ったときにご連絡いただけます。
8TB HDDが認識しないときの対処法
次に、上記の原因に対する対処法を順番に説明します。問題の特定に役立つステップバイステップのガイドを提供しますので、問題に応じて試してみてください。
ファイルシステム修復
ファイルシステムの破損が原因でHDDが認識されない場合、Windowsの「チェックディスク」やMacの「ディスクユーティリティ」を使用して修復を試みます。
- Windowsの検索バーで「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを開く
- 「chkdsk /f」を入力し、Enterキーを押す
- スキャンが完了したら、PCを再起動してHDDが認識されるか確認する
ドライバーの更新
デバイスマネージャーでドライバーを更新することで、HDDが認識されるようになる場合があります。
- Windowsのスタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択する
- 「ディスクドライブ」を展開し、該当するHDDを右クリックして「ドライバーの更新」を選ぶ
- 「自動でドライバーを検索する」を選択し、更新を完了する
BIOS設定の確認
BIOSやUEFIでHDDが有効かどうかを確認することで、認識の問題が解決することがあります。
- PCの電源を入れ、F2キーを連打してBIOSに入る
- 「ストレージ設定」を確認し、HDDが正しく認識されているか確認する
- 必要に応じて設定を変更し、保存して再起動する
接続の確認
HDDとPCの接続部分に問題がないか確認します。ケーブルやポートがしっかりと接続されているか、物理的に異常がないか確認してください。
- PCの電源を切り、HDDを取り外す
- USBケーブルやSATAケーブルを交換し、再接続する
- PCを再起動し、HDDが認識されるか確認する
フォーマットの変更
HDDのフォーマット形式が原因で認識されない場合、GPTに変換する必要があります。注意点として、この操作はHDD内のデータを消去するため、事前にバックアップを取っておきましょう。
- 「ディスクの管理」ツールを開き、該当するHDDを右クリックして「ディスクの初期化」を選ぶ
- 「GPT」を選択し、フォーマットを開始する
- フォーマットが完了したら、HDDが認識されるか確認する
物理的な故障への対応
物理障害はハードウェアの故障が原因であり、データ復旧には開封作業が必要となるため、自力でのデータ復旧は原則として不可能です。データを取り戻す場合は高度な防塵設備を備えた専門業者で、高度な技術力を持つエンジニアが開封・部品交換を行う必要があります。
復旧は一度限りのチャンスです。異音などの症状が見られるとき、データを取り出したいなら、操作を控えて上記環境を揃えたデータ復旧の専門家まで対応を依頼しましょう。クリーンルームのない業者や外注中心の業者では、データ損傷のさらなるリスクがあります。
デジタルデータリカバリ―では、手術室レベルに清潔な防塵設備「クリーンルーム」と7,000台以上のHDDドナーを備え、迅速な復旧を可能にしています。まずはお気軽にご相談ください。24時間365日体制で経験豊富な専門のアドバイザーがご対応します。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。