SSDの不良セクタは、データの保存領域に障害が発生した状態を指します。
不良セクタがあると、データが消失したり、SSD自体が正常に機能しなくなったりするリスクが高まります。
この記事では、SSDの不良セクタの原因とその対処法について詳しく説明します。
目次
SSD不良セクタの原因
SSD不良セクタの原因は以下です。
データの書き込みエラー
SSDに保存するデータが途中で破損したり、正しく書き込まれなかった場合、読み取り時にエラーが発生し、不良セクタが生じることがあります。
フラッシュメモリの経年劣化
SSDの内部にはフラッシュメモリが使われていますが、このメモリには書き込み回数の限界があり、長期間の使用によって劣化します。
電力障害
突然の電力断や電圧の不安定さが原因で、不良セクタが発生する場合もあります。
SSDコントローラの故障
SSD内部のコントローラが正常に機能しなくなると、データの書き込み・読み取りがうまくいかず、不良セクタが発生します。
ファームウェアの不具合
SSDのファームウェアが古かったり不具合がある場合、エラーが発生しやすくなります。
過剰な書き込み負荷
SSDには書き込み回数の限界があるため、大量のデータを頻繁に書き込むと不良セクタが増えるリスクが高まります。
SSDの不良セクタを修正する対処法
SSDの不良セクタを修正する対処法は以下です。
CHKDSKコマンドを使用する
Windowsのコマンドプロンプトから「CHKDSK」コマンドを使うことで、不良セクタの修正が可能です。
- 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力してEnterを押す。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 「chkdsk C: /f /r」と入力し、Enterを押す(Cは対象のドライブ)。
- システムの再起動を求められた場合、「Y」を押して再起動する。
SSDメーカー提供のツールで診断する
各メーカーが提供するツールを使うことで、SSDの詳細な状態を確認できます。
- Samsungの公式サイトから「Samsung Magician」をダウンロードする。
- インストール後、ツールを開いて「診断」を選択。
- SSDの状態が表示され、不良セクタの有無が確認できる。
CrystalDiskInfoで健康状態を確認する
CrystalDiskInfoは無料で使える便利なツールです。SSDの温度やエラー情報も表示されます。
- 公式サイトから「CrystalDiskInfo」をダウンロードする。
- ソフトを起動し、SSDの状態を確認する。
- 「注意」や「危険」と表示された場合、速やかにバックアップを取る。
Windowsの「エラーチェック」機能を使用する
エクスプローラーから簡単にSSDのエラーチェックができます。
- エクスプローラーでSSDを右クリックし、「プロパティ」を選択。
- 「ツール」タブを開き、「エラーチェック」をクリック。
- 「チェックする」を選び、エラーチェックを実行する。
SSDのファームウェアを更新する
古いファームウェアのままだと、不具合が発生することがあります。SSDメーカーのサイトから最新ファームウェアをダウンロードしましょう。
定期的なバックアップを取る
SSDは不良セクタが見つかってからでは手遅れになることもあります。定期的に重要なデータのバックアップを取り、万が一の事態に備えましょう。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。