NASがネットワーク上で見つからない場合、ファイルの共有やアクセスに支障をきたすため、早急な対処が必要です。ここでは、NASが見つからない原因とその具体的な対処法について詳しく解説します。
目次
NASが見つからない原因
NASがネットワークに表示されない主な原因を以下にまとめています。これらの原因を順番に確認し、問題を特定しましょう。
ネットワーク接続の問題
NASとパソコンが同じネットワークに接続されていることを確認してください。LANケーブルやスイッチングハブの接続不良が原因であることが多いため、目視で確認し、必要に応じて再接続や交換を行います。また、NAS本体やルーターの再起動も効果的です。
ネットワーク設定の不良
Windowsのネットワーク設定が「パブリックネットワーク」になっていると、NASへのアクセスが制限されることがあります。この場合、「プライベートネットワーク」に変更することでNASが見つかることが多いです。
IPアドレスの競合
NASのIPアドレスが他のデバイスと競合していると、ネットワークに表示されなくなることがあります。ルーターの設定画面からNASのIPアドレスを確認し、必要に応じて固定IPに設定してください。
ファイアウォールやセキュリティ設定
パソコンやNASのファイアウォール設定が原因で接続できない場合もあります。ネットワーク設定を「プライベートネットワーク」に変更することで解決できる場合があります。
NAS本体やHDDの故障
NAS本体や内部のHDD/SSDが故障している可能性もあります。異音がする場合は物理的な故障の可能性が高いため、すぐに電源を切り、専門業者に相談することをお勧めします。
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アクセス権限の設定ミス
NASへのアクセス権限が正しく設定されていないと表示されないことがあります。管理者としてログインし、アクセス権限を確認・再設定してください。
SMBプロトコルの設定
古いNASの場合、SMB1.0プロトコルが無効になっていることがあります。これを有効にすることで接続が可能になる場合があります。
NASが見つからない場合の対処法
上記の原因を確認し、以下の対処法を順番に試してみましょう。NASがネットワークに再表示される可能性が高まります。
ネットワーク接続を確認する
NASとパソコンが同じネットワークに接続されていることを確認し、LANケーブルやスイッチングハブの接続状態をチェックします。正しく接続されているか確認しましょう。
- LANケーブルがしっかりと差し込まれているか確認する。
- スイッチングハブやルーターに異常がないか確認する。
- NASとパソコンの電源を再起動する。
ネットワーク設定をプライベートに変更する
パソコンのネットワーク設定を「パブリックネットワーク」から「プライベートネットワーク」に変更することで、NASが表示されやすくなります。
- 「設定」を開く。
- 「ネットワークとインターネット」→「ネットワークプロファイル」を選択する。
- ネットワークの種類を「プライベート」に変更する。
IPアドレスを固定に設定する
NASのIPアドレスが他のデバイスと競合している場合、固定IPに設定することで問題が解決することがあります。
- ルーターの管理画面にアクセスする。
- NASのIPアドレスを確認し、固定IPアドレスに設定する。
- 設定を保存し、ネットワーク接続を確認する。
ファイアウォールとセキュリティ設定を確認する
NASの接続がファイアウォールやセキュリティソフトによってブロックされている場合は、設定を確認して必要に応じて許可してください。
- 「設定」から「Windowsセキュリティ」を開く。
- 「ファイアウォールとネットワーク保護」→「アプリの許可」でNAS関連のアプリを許可する。
- 設定を保存し、NASの表示を確認する。
NASのハードウェア状態を確認する
NAS本体やHDD/SSDの故障が疑われる場合、自力での修復は困難です。異音がする場合は電源を切り、専門業者に相談してください。
- NAS本体に異音がないか確認する。
- 異常が見られる場合、通電を避け、専門業者に相談する。
アクセス権限を確認する
NASへのアクセス権限が設定されているか確認し、必要に応じて変更します。
- NASの管理画面にアクセスする。
- 対象ユーザーのアクセス権限を確認し、必要に応じて権限を追加する。
- 設定を保存し、NASが表示されるか確認する。
SMBプロトコルを有効化する
古いNASではSMB1.0プロトコルが無効になっていると接続できない場合があります。SMB1.0を有効にすることで解決することがあります。
- 「コントロールパネル」を開き、「プログラム」を選択する。
- 「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックする。
- 「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」にチェックを入れて有効化する。
- 設定を適用し、PCを再起動する。
これらの対処法を試しても問題が解決しない場合は、専門業者への相談を検討してください。特にデータ損失のリスクがある場合は、個人での対応は避けた方が安全です。
自力で解決できない場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
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- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
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- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
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市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。