M.2 SSDは、高速で省スペースなストレージとして普及していますが、故障するとデータが失われるリスクがあります。本記事では、M.2 SSDの主な故障原因とデータ復旧方法について解説します。適切な対処法を理解して、大切なデータを守りましょう。
目次
M.2 SSDの故障原因
M.2 SSDの故障原因は次の通りです。
データの破損
長期間使用していないデータはエラー補正の限界を超えて破損する可能性があります。この場合、エラー修復機能でも復旧できないことがあります。
SSDシステムの損傷
SSDの内部管理情報を記録する領域が破損すると、データへのアクセスが不能になる場合があります。これによりSSD全体が認識されなくなることもあります。
接続不良やドライバの問題
マザーボードとの接続不良や、古いまたは破損したドライバにより、M.2 SSDが正しく動作しなくなることがあります。ドライバの更新や正しい接続を確認することが重要です。
静電気(ESD)によるダメージ
静電気は、M.2 SSD内部の電子部品を破損させる可能性があります。特に取り外し時や設置時に静電気防止手袋を使用しない場合、回路が損傷し、認識不良を引き起こすことがあります。
物理的な衝撃や温度ストレス
M.2 SSDは、外部からの衝撃や急激な温度変化に非常に敏感なデバイスです。以下のような状況がリスクを高めます。
- パソコンの移動中にSSDへ強い衝撃が加わる。
- 長時間の使用や冷却不足によるデバイスの過熱。
- 冬場に外部から急激に高温環境に移動することでの熱膨張。
これらが原因で、内部のハンダ付け部分にクラックが発生し、接続不良や完全な故障に至ることがあります。特にデータの読み書き中に衝撃が加わると、SSD内部の構造が損傷し、データアクセスが不可能になるリスクが高まります。
水没や腐食
液体がM.2 SSD内部に侵入することで、深刻な問題を引き起こすことがあります。
- 液体の侵入によるショートが発生する。
- 乾燥が不十分なまま放置され、内部回路が腐食する。
- サビによって接続端子の電導性が失われる。
水に濡れた場合、即座にSSDを取り外し乾燥させる必要があります。ただし、乾燥だけでは内部の腐食を完全に防ぐことはできないため、物理的な障害が疑われる場合は早急に専門業者に相談するべきです。
NANDフラッシュメモリの寿命
SSDは、高速かつ効率的な記憶媒体として広く利用されていますが、その構造上、NANDフラッシュメモリへの書き込みと消去を繰り返すことで劣化が進行します。やがて使用寿命を迎え、データへのアクセスが不可能になる場合があります。
SSDが突然動作しなくなった場合、無理に電源を入れ直したり、ソフトウェアで復旧を試みると、状況を悪化させる可能性があります。データ復旧の成功率を高めるためには、すぐに専門業者へ相談し、状況を正確に伝えることが重要です。
当社は、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、経験豊富な専門アドバイザーが対応しています。また24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しておりますので、まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
M.2 SSDのデータ復旧方法
M.2 SSDが故障した場合でも、適切な手順を踏むことでデータを復旧できる可能性があります。このセクションでは、データ復旧のための具体的な手順を詳しく解説します。
SSDの取り外し
SSDの取り外しは、さらなる損傷を防ぐために慎重に行う必要があります。以下の手順に従って、安全に取り外してください。
- パソコンの電源を切り、バッテリーを取り外します(可能な場合)。
- 静電気防止手袋を着用し、静電気が発生しにくい環境で作業を行います。
- PCケースを開け、M.2 SSDが接続されているスロットを確認します。
- 固定されているネジを適切なドライバーで外し、SSDを水平に引き抜きます。
- SSDを保管ケースに入れるか、次のステップで使用するアダプタに接続します。
アダプタの準備と接続
M.2 SSDをPCや他のデバイスに接続するためのアダプタを使用します。このステップで、データを直接アクセスできる環境を整えます。
- M.2 SSD対応のUSBアダプタまたは外付けケースを準備します(SATA/NVMeに対応したもの)。
- SSDをアダプタに慎重に挿入し、スロットが正しく噛み合っていることを確認します。
- アダプタをUSBポートまたはThunderboltポートに接続します。
- PCがSSDを認識するかどうかを確認します。認識されない場合は次のセクションでトラブルシューティングを行います。
データ復旧ソフトウェアの使用
SSDが認識された場合、データ復旧ソフトウェアを使用してデータを抽出します。以下は一般的なソフトウェアの使用手順です。
- Recuvaなどの復旧ソフトウェアをPCにインストールします。
- ソフトウェアを起動し、SSDドライブを選択してスキャンを開始します。
- スキャン結果から必要なデータを選択し、別のストレージデバイスに保存します。
- 保存後、データが正常に復旧されたことを確認します。
BIOSやドライバ設定の確認
SSDが認識されない場合、BIOS設定やドライバの問題が原因である可能性があります。以下の手順で設定を確認してください。
- PCを再起動し、起動時に「F2」や「Del」キーを押してBIOS設定画面を開きます。
- 「Storage Configuration」または「Boot Order」セクションでM.2 SSDが認識されているか確認します。
- SSDが無効化されている場合、有効化に設定を変更して保存します。
- デバイスマネージャーを開き、SSDのドライバが最新であることを確認します。必要に応じて更新します。
専門業者への依頼
物理的な故障や自力での復旧が難しい場合は、専門業者に依頼するのが最善の方法です。以下のような場合、業者に相談を検討してください。
- SSDがまったく認識されない場合。
- 物理的な損傷(焦げ跡、基板の破損)が見られる場合。
- 重要なデータが含まれており、安全な復旧を最優先する場合。
専門業者は高度な設備と技術を使用してSSDから直接データを抽出します。依頼前に、SSDの状態を正確に伝えるとスムーズに進行します。
M.2 SSDのデータ復旧には、適切な手順を踏むことが重要です。特に重要なデータが含まれている場合は、無理に作業を進めず、専門家に相談することをおすすめします。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。