Windowsには、USBデバイスや外付けストレージを安全に取り外すための「ハードウェアの安全な取り外し」という機能があります。この機能を使うことで、デバイスにアクセス中のプロセスを正常に終了させ、データ損失やデバイスの故障を防ぐことができます。
例えば、USBメモリにデータを書き込む途中で取り外すと、保存されたファイルが破損したり、場合によってはデバイス自体が認識されなくなることもあります。この機能を正しく活用することで、こうしたリスクを未然に防ぐことができます。
目次
「ハードウェアの安全な取り外し」の使い方
USBデバイスや外付けハードディスクを安全に取り外すには、以下の手順を実行してください。
- 画面右下の通知領域(タスクバー)にある「ハードウェアを安全に取り外す」アイコンをクリックします。
- 表示されるリストから、取り外したいデバイスを選択します。
- 「安全に取り外すことができます」というメッセージが表示されたら、デバイスを取り外します。
この手順を守ることで、デバイスや保存されているデータを保護できます。
「Quick Remove」機能について
Windows 10以降には「Quick Remove」という設定がデフォルトで有効になっています。この設定では、デバイスへの書き込みキャッシュが無効化されているため、通常時であれば「ハードウェアの安全な取り外し」を使わずにデバイスを取り外すことができます。
ただし、データの保存中やアプリケーションがデバイスにアクセスしている場合に取り外すと、データが破損する可能性があります。そのため、Quick Removeが有効であっても通知領域のアイコンを利用する方が安全です。
外付けデバイスの安全な取り外しを怠るリスク
外付けデバイスを使うとき、正しく安全な取り外しを行わないとトラブルが起きることがあります。ここでは、具体的なリスクについて解説します。
データの損失や破損
使用中のデバイスを取り外すと、保存中のデータが失われたり、ファイルシステムが壊れることがあります。特に、データ転送中の取り外しは深刻な問題を引き起こします。
システムの不安定化
OSがデバイスにアクセスしている間に取り外すと、システムエラーやブルースクリーン(BSOD)などの問題が発生することがあります。
ソフトウェアのフリーズやエラー
デバイスを使用しているアプリケーションがフリーズする、またはエラーを起こすことがあります。
次回の接続時の不具合
安全に取り外さなかった場合、次回の接続時にデバイスが認識されない、または動作が遅くなるなどの問題が発生することがあります。
ハードウェアの物理的損傷
HDD(ハードディスクドライブ)は、データを保存する繊細な機器です。急に電源を切ったり、適切な手順を踏まずに取り外すと、重大なトラブルを引き起こす可能性があります。その中でも特に深刻なのが「ヘッドクラッシュ」です。
「ヘッドクラッシュとは何か?」
ヘッドクラッシュとは、HDD内部の読み書きヘッドがディスク(プラッタ)表面に衝突し、物理的な損傷を与える現象です。この損傷により、以下の問題が発生します。
- データの読み書きが完全に不可能になる
- 保存されているデータが永久に失われる
- HDDそのものが再利用できなくなる
ヘッドクラッシュは一度発生すると復旧が非常に難しく、データ復旧業者の専門技術を要するケースがほとんどです。
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HDDを安全に取り外すための方法
これらの問題を防ぐために、以下の対策を行いましょう。
「ハードウェアの安全な取り外し」機能を使う
WindowsやMacでは、「ハードウェアの安全な取り外し」機能を使うことで、デバイスを安全に取り外す準備ができます。これにより、デバイス内のデータが確実に保存され、トラブルを防げます。
バックアップを取る
大切なデータは、外付けデバイス以外にも定期的にバックアップを取りましょう。これにより、不意のトラブル時もデータの損失を最小限に抑えられます。
デバイスが使用中でないことを確認
デバイスがアプリケーションやシステムで使用されていないか確認してから取り外しましょう。特に、ファイルの転送中は取り外さないよう注意が必要です。
外付けデバイスの正しい取り扱いを心がけることで、データの損失や機器の故障を防ぐことができます。普段から意識して安全に使いましょう!
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データ破損やデバイスが認識されない場合、自力対応は症状を悪化させるリスクがあります。以下の状況では操作を中止し、速やかに専門業者へ相談してください:
- 重要なデータが含まれている場合。
- デバイスに異音や熱などの物理的な損傷がある場合。
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特に物理的な故障が絡む場合、ソフトでの復旧はほぼ不可能です。無理な作業は避け、早めに専門業者に相談してください。
HDDトラブル解決の第一歩は、原因を正しく診断することです。症状からの自己判断は誤診につながりやすく、不適切な対応でデータが失われる恐れがあります。物理障害の復旧チャンスは一度きりのため、迅速かつ正確な対応が重要です。
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トラブルが発生した場合の対処法
「このデバイスを停止できません」といったエラーが表示されたり、データが破損した場合は以下を試してください。
デバイスが使用中の場合
「停止できません」というエラーが表示される場合、デバイスを利用中のアプリケーションが原因です。この場合、まずデバイスを使用しているアプリケーションやフォルダを閉じてください。それでも解決しない場合は、タスクマネージャーで該当プロセスを終了してください。
データが破損した場合
論理障害が発生している場合は、Windows標準のCHKDSKコマンドで修復を試みます。
- 「スタートメニュー」から「コマンドプロンプト」を管理者権限で起動します。
- 「chkdsk X: /f」と入力し、Enterを押します。(Xは対象ドライブのドライブレター)
- 修復が完了したら、データが正常にアクセスできるか確認します。
それでも修復できない場合は、データ復元ソフトを使用するか、専門業者に相談することを検討してください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
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弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。