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ハードディスク

Windows 10でHDDをフォーマットできない?原因と正しい対処法を解説

HDDをフォーマットしようとしたのに、「フォーマットできません」「Windowsがフォーマットを完了できませんでした」などのエラーが表示され、作業が進まない…。このようなトラブルに直面すると、どう対処すればよいか迷ってしまいますよね。

HDDがフォーマットできない原因はさまざまですが、主にファイルシステムの破損、ドライバーの問題、HDDの物理的な故障などが考えられます。本記事では、考えられる原因と具体的な対処法をわかりやすく解説します。

HDDのデータを守るためにも、焦らず正しい方法で対応していきましょう。

HDDがフォーマットできない原因

HDDがフォーマットできない場合、考えられる原因は複数あります。単純なソフトウェアの問題から、深刻な物理的故障までさまざまです。原因を正しく把握し、適切な対処を行うことが重要です。

ファイルシステムの破損

HDDのファイルシステム(NTFSやFAT32など)が破損すると、Windowsが正常に認識できず、フォーマットができないことがあります。

この問題は、以下のような原因で発生することが多いです。

  • Windowsが不適切にシャットダウンした(突然の電源断など)
  • USB接続のHDDを安全に取り外さずに抜いてしまった
  • HDDがウイルスに感染し、ファイルシステムが破損した

この場合、CHKDSK(ディスクチェックコマンド)を実行することで修復できることがあります。

ドライバーの問題

HDDのドライバーが古かったり、破損していたりすると、WindowsがHDDを正しく認識できず、フォーマットできないことがあります。

ドライバーの問題は、以下のようなケースで発生することがあります。

  • Windowsのアップデート後にHDDが認識されなくなった
  • 古い外付けHDDを新しいPCに接続した
  • HDDを別のパソコンに移動した際に互換性の問題が発生した

この場合は、デバイスマネージャーでドライバーを最新のものに更新することで解決する可能性があります。

接続不良

HDDが物理的に接続されていない、または接続が不安定だと、フォーマットができないことがあります。

接続不良の主な原因として、以下が考えられます。

  • USBケーブルが断線している
  • USBポートの接触が悪い
  • SATAケーブルが緩んでいる(内蔵HDDの場合)
  • HDDの電源供給が不足している(外付けHDDの場合)

別のUSBポートやケーブルを試したり、他のPCでHDDを接続して認識されるか確認することで、原因を特定できます。

ウイルス感染

HDDがウイルスに感染していると、フォーマットがブロックされることがあります。特にランサムウェアなどのマルウェアは、HDDを暗号化し、システムがアクセスできないようにすることがあります。

以下のような症状がある場合、ウイルス感染の可能性が高いです。

  • HDD内のフォルダーが開けない、または消えた
  • フォーマットしようとすると「アクセス拒否」エラーが出る
  • 不審なファイルが増えている

この場合、ウイルス対策ソフトを使用してスキャンし、感染が見つかったら駆除を行いましょう。

システムやアプリによるHDDの使用

WindowsのシステムプロセスやバックグラウンドアプリケーションがHDDを使用していると、フォーマットができないことがあります。

特に、以下のようなケースで発生することが多いです。

  • HDDが「ページファイル」や「仮想メモリ」として使用されている
  • バックアップソフトがHDDを監視している
  • Windows Updateやディスク最適化のプロセスが動作している

この場合は、タスクマネージャーで不要なプロセスを終了するか、セーフモードでフォーマットを試すと解決することがあります。

HDDの物理的な故障

HDD自体が物理的に損傷していると、フォーマットどころか認識すらできなくなることがあります。特に、以下のような症状が見られる場合は注意が必要です。

  • HDDから異音(カチカチ、ガリガリなど)がする
  • HDDがPCに接続しても認識されない
  • フォーマット中にエラーが頻発する

物理障害の原因として、以下が考えられます。

  • 落下や衝撃によるディスクの損傷
  • HDDの経年劣化(特に5年以上使用しているHDD)
  • 電源サージや静電気による基板の損傷

この場合、自力での修復は困難です。誤った操作を続けると、データが完全に消失する可能性があるため、専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。

物理障害の疑いがある場合、HDDを振ったり分解したりするのは避けましょう。プロの技術を活用することで、データ復旧の可能性を高めることができます。


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HDDがフォーマットできないときの対処法

HDDがフォーマットできない場合、適切な方法で問題を解決することが重要です。以下の対処法を試しながら、原因を特定していきましょう。

接続状態の確認

HDDが正しく接続されていないと、Windowsが認識できずフォーマットができないことがあります。以下の方法で接続状況を確認しましょう。

接続状態の確認
  1. 別のUSBポートに接続してみる(特に前面ポートではなく、PC背面のポートを試す)。
  2. USBケーブルが破損していないか確認し、新しいケーブルを使用する。
  3. 別のパソコンに接続して、認識されるかを確認する。
  4. 内蔵HDDの場合は、SATAケーブルや電源ケーブルを挿し直す。

もし他のパソコンで認識される場合は、接続の問題ではなく、Windows側の設定が原因の可能性があります。

ドライバーの更新

HDDのドライバーが古い、または破損している場合、フォーマットができないことがあります。以下の手順でドライバーを更新しましょう。

ドライバーの更新
  1. 「Windowsキー + X」を押し、デバイスマネージャーを開く。
  2. 「ディスクドライブ」を展開し、該当のHDDを右クリック。
  3. 「ドライバーの更新」を選択し、最新のドライバーをインストール。
  4. インストール後、PCを再起動してHDDを再度フォーマットしてみる。

これでも改善しない場合は、一度ドライバーをアンインストールし、PCを再起動することで自動的に再インストールされるか試してみましょう。

ディスクの管理を使用したフォーマット

Windowsの「ディスクの管理」ツールを使用してフォーマットを行うことで、問題が解決する場合があります。

ディスクの管理を使用したフォーマット
  1. 「Windowsキー + R」を押し、「diskmgmt.msc」と入力し、Enterキーを押す。
  2. 「ディスクの管理」が開いたら、フォーマットできないHDDを探す。
  3. HDDを右クリックし、「ボリュームの削除」を選択(重要なデータがある場合は事前にバックアップを取る)。
  4. 未割り当て領域を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」を選択。
  5. ウィザードに従い、NTFSまたはexFAT形式でフォーマットを実行。

もし「フォーマットできません」と表示される場合は、次の手順としてCHKDSKを試しましょう。

CHKDSKコマンドの実行

CHKDSK(チェックディスク)コマンドを使用すると、HDDのファイルシステムのエラーを修正し、フォーマットできるようになる可能性があります。

CHKDSKコマンドの実行
  1. 「Windowsキー + X」を押し、「コマンドプロンプト(管理者)」を選択。
  2. 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す。
    chkdsk X: /f /r (XはHDDのドライブレター)
  3. 処理が完了したら、PCを再起動してHDDをフォーマットしてみる。

この方法で問題が解決しない場合は、次の手段としてDiskPartを試します。

ウイルススキャンの実行

HDDがウイルスに感染していると、フォーマットが妨害されることがあります。最新のウイルス対策ソフトでスキャンを行いましょう。

ウイルススキャンの実行
  1. 信頼できるウイルス対策ソフト(Windows Defender、ESET、カスペルスキーなど)を使用する。
  2. HDD全体をスキャンし、検出されたウイルスを削除する。
  3. スキャン後、PCを再起動してHDDをフォーマットしてみる。

DiskPartを使用したフォーマット

Windowsのコマンドラインツール「DiskPart」を使うと、通常のフォーマットができないHDDを強制的に初期化できます。

DiskPartを使用したフォーマット
  1. 「Windowsキー + X」を押し、「コマンドプロンプト(管理者)」を選択。
  2. 以下のコマンドを順番に入力し、Enterキーを押す。
    diskpart  
    list disk  
    select disk X(Xは該当HDDの番号)  
    clean  
    create partition primary  
    format fs=ntfs quick  
    exit  
    

この方法でも解決しない場合、HDDの物理的な故障の可能性が高いため、データ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。

これらの対処法を試しても解決しない場合は、HDDの物理的故障の可能性が高いため、専門業者への相談を検討しましょう。

自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する


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この記事を書いた人


デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。

 

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