メモリースティックは、デジタルカメラやゲーム機などで広く使用されている記録メディアですが、誤ってデータを削除したり、フォーマットしてしまったりすると、大切なデータが失われてしまうことがあります。また、物理的な破損やウイルス感染によってもデータが消失する可能性があります。本記事では、メモリースティックのデータが消えてしまった場合の原因と、それぞれのケースに応じた復旧方法を詳しく解説します。

メモリースティックのデータ復旧について

メモリースティックは、ソニーが開発した携帯型フラッシュメモリーカードの規格です。デジタルカメラ、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機などの様々な電子機器で使用されています。

メモリースティックの特徴は次の通りです。

• 小型・軽量
• 高速データ転送
• 大容量ストレージ（最大32GBまで）
• 耐久性が高い

データ復旧が必要となる状況

データ復旧が必要となる状況は次の通りです。

誤ってデータを削除した場合

誤ってファイルを削除してしまった場合、多くのケースでデータ復旧が可能です。ただし、新たなデータを書き込むと復旧が困難になるため、操作を控えてください。

メモリースティックが破損した場合

メモリースティックが認識されない、エラーが表示される、データが正常に読み込めない場合は、論理障害または物理障害が原因の可能性があります。

軽度の破損であれば、チェックディスク（chkdsk）コマンドを実行することで修復できることがあります。それでも改善しない場合は、専門のデータ復旧サービスを検討してください。

フォーマットしてしまった場合

誤ってフォーマットを実行すると、データが消去されたように見えますが、実際には完全に削除されているわけではありません。復旧ソフトを使用すれば元に戻せる可能性があります。

データ復旧ソフトを使い、フォーマット後のメモリースティックをスキャンしてデータを復元してください。

ウイルス感染によりデータが失われた場合

ウイルスやマルウェアによってファイルが削除・暗号化されることがあります。感染拡大を防ぐため、ウイルススキャンを実行した上でデータ復旧を試みましょう。

まずは信頼できるセキュリティソフトでウイルスを駆除し、その後データ復旧ソフトを利用して失われたファイルを探してください。

メモリースティックのデータ復旧方法

メモリースティックのデータ復旧方法は次の通りです。

データ復旧ソフトの使用

専用のデータ復旧ソフトを使用すると、削除されたデータを取り戻せる可能性があります。特に、上書きが行われていない場合は高い確率で復元が可能です。

無料版では復元可能なデータ量に制限があることが多いため、大切なデータを確実に復元したい場合は有料版の使用を検討してください。

写真復元ソフトウェアの使用（画像データの場合）

写真や動画データの復旧には、通常のデータ復旧ソフトではなく、画像データ復旧に特化したソフトウェアの使用が有効です。

ファイル履歴機能の利用（Windowsの場合）

Windowsの「ファイル履歴」機能を有効にしていた場合、以前のバージョンのファイルを復元できる可能性があります。

この方法は、事前にファイル履歴を設定していないと利用できません。

専門のデータ復旧サービスの利用

メモリースティックが物理的に破損している場合や、上記の方法でデータが復元できなかった場合は、専門のデータ復旧業者に依頼するのが最も確実な方法です。

特に、メモリースティックが「認識されない」「アクセスできない」「異常な発熱がある」といった場合、無理に操作せず速やかに専門業者に相談することをおすすめします。