パソコンを起動した際に「Overclocking failed」や「Overvoltage failed!」というエラーメッセージが表示されることがあります。
このエラーは、BIOSの設定が原因で発生することが多く、誤った対処法を行うとシステムが起動しなくなり、データにアクセス出来なくなる可能性があります。
この記事では、エラーの原因と具体的な対処法について詳しく解説します。
目次
「Overclocking failed」エラーが発生する原因
このエラーが発生する原因は、主にBIOSの設定やハードウェアの問題に起因します。
不適切なオーバークロック設定
CPUやRAMのクロック周波数を適切でない値に設定すると、システムが不安定になり、このエラーが発生することがあります。
BIOS設定の破損
BIOSの設定が破損すると、正常に動作しなくなることがあります。特に、オーバークロックや電圧設定を変更した後にエラーが発生しやすいです。
電圧設定のミス
CPUやメモリの電圧を高くしすぎると、システムの安全装置が働いて強制的に起動を停止することがあります。
ハードウェアの互換性問題
オーバークロックをサポートしていないハードウェアに対して無理な設定をすると、エラーが発生することがあります。
電源ユニットの故障
電源ユニットが適切な電圧を供給できない場合、マザーボードが誤った電圧を検出し、エラーを表示することがあります。
CMOS設定のエラー
CMOSバッテリーが劣化したり、BIOS設定が不適切になった場合、起動時にエラーが発生することがあります。
「Overclocking failed」エラーの対処法
このエラーを解決するには、以下の方法を試してください。
BIOS設定をデフォルトに戻す
BIOSの設定が破損している場合、デフォルト設定に戻すことでエラーを解決できます。
- パソコンを再起動し、BIOS画面に入る（通常はDELキーやF2キーを押す）。
- 「Load Defaults」または「Restore Defaults」を選択する。
- 設定を保存して再起動する。
オーバークロック設定を無効にする
オーバークロックの設定が原因でシステムが安定しない場合、これを無効にすることで解決できます。
- BIOSにアクセスし、「Advanced」または「AI Tweaker」タブを開く。
- CPUやメモリのクロック設定を「Auto」または「Default」に戻す。
- 変更を保存してBIOSを終了し、再起動する。
電圧設定を適正に変更する
CPUやメモリに適切でない電圧が設定されていると、エラーが発生することがあります。適正な電圧に変更することで安定します。
- BIOSを開き、「Voltage Control」または「Power Management」セクションを開く。
- CPU電圧やメモリ電圧を適正な値（通常はAuto）に設定する。
- 変更を保存して再起動する。
CMOSバッテリーをリセットする
CMOSの設定が誤っている場合、バッテリーをリセットすることでエラーを解決できます。
- パソコンの電源を完全に切り、電源コードを抜く。
- マザーボード上のCMOSバッテリーを取り外す。
- 数分後にバッテリーを再度取り付け、パソコンを起動する。
ハードウェアの互換性を確認する
使用しているCPUやメモリがオーバークロックに対応していない場合、エラーが発生することがあります。互換性を確認し、必要に応じてパーツを変更してください。
電源ユニットを交換する
電源ユニットが故障している場合、不安定な電圧が供給され、システムの動作に影響を与える可能性があります。適切な電源ユニットに交換することで解決できます。
- パソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜く。
- 古い電源ユニットを取り外し、新しいものに交換する。
- すべてのケーブルを正しく接続し、パソコンを起動する。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
