Windowsのシステム復元が失敗すると、元の状態に戻せずにシステムトラブルが悪化する可能性があります。本記事では、システム復元が失敗する主な原因と、それぞれの具体的な解決策を詳しく解説します。場合によっては自力での対処が難しいこともあるため、重要なデータを保存している方は専門業者に問い合わせることをおすすめします。
目次
Windowsシステム復元が失敗する主な原因
Windowsのシステム復元が失敗する理由はいくつかあります。適切に対処するために、まずは原因を特定しましょう。
不適切または破損した復元ポイント
復元ポイント自体が破損していたり、正しく作成されていない場合、システム復元が正常に完了しないことがあります。
アンチウイルスソフトの干渉
一部のセキュリティソフトはシステムの変更をブロックするため、システム復元を妨げることがあります。
ディスクエラーや空き容量不足
HDDやSSDに不良セクタがある、またはシステムドライブの空き容量が不足していると、システム復元が失敗する可能性があります。
システムファイルの破損
Windowsのシステムファイルに問題があると、復元プロセスが途中で停止することがあります。システムファイルの破損などが原因の場合、無理な操作で状況を悪化させることもあります。逆に、HDDやSSDが物理的に故障している場合、そのまま修復操作を試みると、データが完全に消えてしまうことがあります。そのため、データ復旧専門業者に相談し、正確な診断と安全な対処を行うことをおすすめします。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
Volume Shadow Copyサービスの停止
システム復元にはVolume Shadow Copyサービスが必要ですが、このサービスが停止していると復元に失敗する可能性があります。
次に、それぞれの原因に対する具体的な対処法を解説します。
Windowsシステム復元の失敗を解決する方法
以下に具体的な対処法を解説します。順に試して改善できなかった場合、機器に障害が生じている可能性が高いです。専門業者に相談することを検討してください。
代替の復元ポイントを試す
現在の復元ポイントが破損している可能性があるため、異なる復元ポイントを試してみましょう。
- Windows検索で「復元ポイントの作成」を開く。
- [システムの保護]タブから[システムの復元]を選択。
- 異なる復元ポイントを選び[影響を受けるプログラムのスキャン]を実行。
- 確認後、[次へ]をクリックし、指示に従い復元を実行。
セーフモードで復元を実行する
通常モードで復元に失敗する場合は、セーフモードで試してみましょう。
- Shiftキーを押しながら[再起動]をクリック。
- [トラブルシューティング] → [詳細オプション] → [スタートアップ設定]を選択。
- 再起動後、F4キーを押してセーフモードを起動。
- コマンドプロンプトを開き、「rstrui.exe」を実行して復元を開始。
ディスクエラーを修復する
ディスクにエラーがある場合は、チェックディスクツールを使用して修復を試みます。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを入力して実行。
chkdsk C: /f /r - 再起動後、エラー修復が完了するまで待つ。
システムファイルの整合性をチェックする
破損したシステムファイルを修復することで、復元が成功する可能性があります。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを実行：
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth - 続けて以下のコマンドを実行：
sfc /scannow - 完了後、PCを再起動して復元を再試行。
このほか、Volume Shadow Copyの再起動やクリーンブート環境での復元なども試すと解決する可能性があります。
Volume Shadow Copyサービスを再起動する
システム復元にはVolume Shadow Copyサービスが必要です。このサービスが停止していると復元に失敗する可能性があります。
- 「Windows + R」キーを押し、「services.msc」と入力して[OK]をクリック。
- 「Volume Shadow Copy」を探し、右クリックして[再起動]を選択。
- 「Microsoft Software Shadow Copy Provider」も同様に再起動する。
- PCを再起動し、システム復元を再試行する。
クリーンブート環境で復元を試す
他のプログラムが干渉している可能性があるため、クリーンブート環境でシステム復元を試します。
- 「Windows + R」キーを押し、「msconfig」と入力して[OK]をクリック。
- [全般]タブで「選択的スタートアップ」を選び、「スタートアップ項目を読み込む」のチェックを外す。
- [サービス]タブで「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェックを入れ、「すべて無効化」をクリック。
- PCを再起動し、システム復元を実行する。
システム保護設定を確認する
システムの保護設定が無効になっていると、復元ポイントを使用できないため、設定を確認します。
- 「Windows検索」で「復元ポイントの作成」を検索し、開く。
- [システムの保護]タブを選択し、保護設定が「有効」になっていることを確認。
- ディスクの使用量を最大値の15%以上に設定し、[適用]をクリック。
- PCを再起動し、システム復元を再試行する。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
