SSDの健康状態を確認するとき、「Power On Hours」という数値を目にすることがあります。これは通電時間を表すSMART情報の一つですが、HDDと同じように寿命を判断するための目安になるのでしょうか?本記事では、Power On Hoursの意味や、SSDの寿命を左右する本当の指標について詳しく解説します。
目次
「Power On Hours」とは何か
「Power On Hours」とは、そのストレージがこれまでに通電して稼働していた合計時間を示す指標です。S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)情報の一項目として、多くのストレージで確認できます。
HDDにおいては寿命や摩耗との関連が強く、「稼働時間が長い=故障リスクが高まる」という考え方が一般的です。しかし、SSDにおいてはこの指標の意味合いが大きく異なります。
SSDでは「Power On Hours」がそれほど重要でない理由
SSDの寿命を考える上で、Power On Hours(通電時間)は参考程度のものであり、直接的な要因にはなりにくいとされています。理由は、SSDがHDDとはまったく異なる動作原理を持っているためです。
書き込み量(TBW)が寿命の鍵
SSDの寿命は、主に「どれだけ書き込みが行われたか」で決まります。書き込みを繰り返すことで、内部のフラッシュメモリセルが徐々に劣化する仕組みになっているためです。以下のような要素がSSDの寿命に大きく関係します。
書き込みサイクル数
SSD内部のセルは、データを書き込んだり消去したりするたびに劣化します。これを「書き込みサイクル」と呼び、繰り返されるごとにセルの寿命が縮んでいきます。特定のセルに偏って書き込みが続くと、部分的に早く劣化するケースもあります。
使用環境(温度・湿度など)
高温・高湿の環境で使用されると、SSDの寿命は短くなる傾向があります。特にノートパソコンやファンレスPCでの使用時は、熱がこもりやすく、注意が必要です。
TBW(Total Bytes Written)
「TBW(Total Bytes Written)」とは、SSDなどの製品が保証する総書き込み容量のことを指します。たとえば「TBW:300TB」と記載されている場合、そのSSDは累積で300TBまでの書き込みに耐えられる設計になっています。この数値に近づくにつれて、内部の劣化が進み、寿命の限界に達する可能性が高くなるため注意が必要です。
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HDDとSSDでの「Power On Hours」の違い
「Power On Hours」はHDDでは寿命判断の重要な目安になりますが、SSDでは必ずしもそうではありません。それぞれの特徴を比較してみましょう。
- HDDの場合: 物理的にディスクが回転し、ヘッドが動く構造のため、通電時間が長くなるほど摩耗しやすく、故障率が上がります。
- SSDの場合: 機械的な動作がないため、通電時間と直接的な寿命の関係性は低いとされています。
SSDにおける「Power On Hours」は、あくまでも「使用期間」の目安であり、「寿命」を正確に示すものではありません。
ただし、長期間通電されているSSDは、自然と書き込み量も多くなっている可能性があるため、その他のSMART指標とあわせて確認することが大切です。
SSDの健康状態を確認する方法
SSDの寿命や健康状態を知るには、「Power On Hours」よりも「書き込み量」や「Wear Leveling Count」など、より実用的な指標をチェックする必要があります。以下に確認方法を紹介します。
Samsung Magician
Samsung製SSDユーザー向けの専用ソフトです。TBWやWear Leveling Count、電源投入回数など、詳細な情報をわかりやすく表示してくれます。
Crucial Storage Executive
Crucial製のSSDに対応した純正ツールで、ファームウェアのアップデートや診断ツールも搭載。寿命の残り目安をパーセンテージで表示する機能もあります。
CrystalDiskInfo
日本製の人気フリーソフトで、S.M.A.R.T.情報を詳細に表示可能です。ほとんどのメーカー製SSDに対応しており、健康状態のチェックに幅広く利用されています。
SSDの寿命判断は「書き込み量」がカギ
「Power On Hours」はSSDの通電時間を示す目安として参考にはなりますが、実際の寿命判断においては、TBWや書き込みサイクル、セルの劣化状況などのほうがはるかに重要です。
正確な状態を把握するためには、S.M.A.R.T.情報や専用ソフトを活用して、総合的にチェックすることが重要です。SSDを長持ちさせるには、定期的な状態確認と、適切な温度管理、バックアップの習慣が欠かせません。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
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HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。