DiskDiggerは、HDD、SSD、USBメモリ、SDカードなどに対応したデータ復旧ソフトで、削除済みの画像やドキュメントなどを復元するために利用されます。
本記事では、DiskDiggerの使い方と復元の基本ステップをわかりやすく解説します。また、復元に失敗したときの対応策や、専門業者を検討すべきケースについても詳しく説明します。
目次
DiskDiggerの使い方
DiskDiggerは、削除済みファイルの復元や、フォーマットされたディスクのデータ抽出などに対応したフリーソフトです。以下の手順に従えば、初心者の方でも簡単に復旧作業を始めることができます。対象のディスクを上書きしないよう注意しながら操作を進めましょう。
ダウンロードと起動
DiskDiggerはインストール不要のポータブルソフトです。ZIP形式で配布されており、解凍後すぐに実行可能です。公式サイトまたは信頼できる配布元からダウンロードし、安全に起動してください。
- 公式サイトからZIPファイルをダウンロード
- ZIPファイルを右クリック→「すべて展開」で解凍
- 解凍したフォルダ内の「DiskDigger.exe」をダブルクリック
- 表示されるライセンス確認画面で「同意する」を選択
スキャン対象デバイスの選択
起動後、デバイス選択画面が表示されます。ここで、削除してしまったファイルが元々保存されていたドライブを選択してください。内蔵HDDだけでなく、USBメモリやSDカード、外付けHDDなども対応しています。
- 起動直後の一覧から復元したいドライブを確認
- 対象のメディア(例:Dドライブ、リムーバブルディスクなど)を選択
- 選択後、「次へ(Next)」をクリックして進行
スキャンモードの選択
DiskDiggerでは、状況に応じて2種類のスキャン方法を選べます。削除直後のファイルなら「ファイルシステムスキャン」、フォーマット済みや破損がある場合は「ディスク全体スキャン」を選びましょう。
- ファイルシステムをスキャンする:高速で、削除直後のファイル復元に向いています
- ディスク全体をスキャンする:時間はかかりますが、破損・フォーマット・パーティション損傷にも対応
- 状況に応じて適切なモードを選び、「次へ」でスキャン開始
スキャンの実行とプレビュー
スキャンを開始すると、発見されたファイルが一覧で表示されます。画像ファイルなどはサムネイル表示で内容確認も可能です。大量のファイルが見つかることもあるため、拡張子やサイズで絞り込みを活用すると便利です。
- スキャン中に進捗バーが表示される(時間は容量により異なる)
- 一覧からファイル名、種類、サイズで確認
- 画像やドキュメントファイルはプレビューで中身を確認可能
復元ファイルの保存
必要なファイルにチェックを入れたら「選択されたファイルを保存」をクリックします。ここで重要なのは、必ず「元のドライブ以外」に保存すること。復元対象のディスクに保存すると、データが上書きされ復旧不能になる危険があります。
- 保存先としてUSBメモリや外付けHDDなど別媒体を選ぶ
- 保存前にファイル名や形式を確認(例:.jpg, .docx)
- 復元ファイルが多い場合は、フォルダ分けして管理すると後で確認しやすい
DiskDiggerで復元できないときの対処法
DiskDiggerを使っても目的のデータが見つからない場合、原因や状況に応じて他の方法を検討する必要があります。以下に、具体的な対処法と実行手順をまとめました。
ディープスキャンを試す
DiskDiggerには「ファイルシステムをスキャンする」と「ディスク全体をスキャンする」の2つのモードがあります。前者で見つからなかった場合でも、後者のディープスキャンでファイルが検出される可能性があります。
- DiskDiggerを起動
- 対象ドライブを選択
- 「ディスク全体をスキャンする」を選び「次へ」
- ファイル形式(例:.jpg, .docxなど)を選択して「次へ」
- スキャンが開始され、検出ファイルが一覧表示
- 必要なファイルにチェックを入れ、別のドライブへ保存
他の復元ソフトを使う
DiskDiggerとは異なるアルゴリズムを採用している他の無料ソフトを試すことで、見つからなかったデータが復元できることがあります。
- Recuva:軽量で使いやすく、誤削除や空になったごみ箱からの復旧に強い
- PhotoRec:ファイル構造に依存せずスキャン可能。RAWスキャンで深部まで検索
- EaseUS Data Recovery Wizard:GUIがわかりやすく、複雑な論理障害にも対応
- 各ソフトを別PCまたはUSBから起動し、対象ドライブをスキャン
- 見つかったファイルを、別メディアに保存
バックアップを探す
見落としがちな別の場所に、意外とバックアップが残っているケースがあります。操作前に次の場所を確認しましょう。
- Google DriveやOneDrive、iCloudなどクラウドストレージ
- 以前使っていたUSBメモリや外付けHDD
- 共有NASや社内サーバー
- 「ファイル履歴」や「以前のバージョン」機能が有効なフォルダ
ドライブの健康状態を確認する
復元がうまくいかない原因が、HDDやSSD自体の劣化や物理障害によるものである可能性もあります。その判断材料として「CrystalDiskInfo」などのS.M.A.R.T.チェックツールを使い、ドライブの状態を確認しましょう。
- CrystalDiskInfoをインストールし起動
- 対象ドライブを選択
- 「健康状態」が「注意」「異常」の場合は物理障害の可能性大
- すぐにデータコピーや専門相談を行う
専門業者に依頼する
DiskDiggerなどの復元ソフトは、誤削除や論理障害には一定の効果がありますが、次のような症状が出ている場合には対応が困難です。
- ディスクが物理的に認識されない
- カチカチ音、ガリガリ音といった異音がする
- 通電してもHDDが動作しない
これらのケースでは、HDD内部のパーツが損傷している可能性が高く、一般的なソフトウェアでは復旧ができません。むしろ、通電や操作を続けることで症状が悪化し、復旧不可能な状態に陥るリスクもあります。
物理障害では、プロによる慎重かつ精密な処置が復旧成功の鍵

このような状況では、個人での対応は避け、専用設備と技術を備えたデータ復旧の専門業者に相談することが重要です。特にクリーンルーム環境での作業が求められる物理障害では、プロによる慎重かつ精密な処置が復旧成功の鍵となります。
デジタルデータリカバリーでは、HDDの物理障害にも対応可能なクラス100のクリーンルームと専任チームを完備し、これまで46万件以上の相談実績(2011年1月〜)と、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という成果を維持しています。
初期診断とお見積りは無料で、24時間365日いつでもご相談いただけます。復元ソフトで対応できないと感じたら、手遅れになる前にまずは専門家へご相談ください。大切なデータを守る最善の方法をご提案いたします。
復旧を困難にする操作とは
誤って削除したファイルやアクセス不能になったデータを取り戻そうとする際、焦って行ってしまいがちな操作の中には、復旧を極めて困難にしてしまうものがあります。以下に紹介する操作は、データ復旧の成功率を著しく低下させる原因となるため、絶対に避けてください。
同じドライブに復旧ソフトをインストール
復旧したいデータが保存されていたドライブに、復旧ソフトを直接インストールしてしまうと、その時点で「上書き」が発生し、復元可能だったデータが失われるリスクがあります。特に削除直後のデータは復旧率が高いですが、インストール行為によってそのチャンスを失う可能性があります。
- 復旧ソフトは別のドライブやUSBメモリにインストールする
- 可能であれば、別PCから対象ディスクをスキャン
- 復元データの保存先も必ず別ドライブに指定する
再起動やWindowsの再インストール
PCに不具合が出た場合、再起動や再インストールを行いたくなるかもしれませんが、これらの操作はデータ復旧の観点では非常に危険です。再起動によって一時ファイルが書き込まれたり、再インストールによって旧データ領域が上書きされると、復旧可能なデータが破壊される可能性があります。
- 異常があった場合は、すぐにPCの電源を切る
- OSやシステム領域には一切触れず、通電を控える
- データ復旧の専門業者に相談する
ディスクのフォーマット
誤ってフォーマットを実行してしまうと、ファイルシステム情報が初期化されてしまい、データの位置情報が失われます。クイックフォーマットであれば一部復旧の可能性はありますが、通常のフォーマットやその後の使用によって復旧は極めて難しくなります。
- フォーマット確認画面が出ても絶対に「はい」を選ばない
- フォーマット実行後は、できるだけ早く使用を中止する
- 可能であれば、ディスク全体のクローンを作成してから復旧作業へ
パーティション操作・デフラグ
パーティションの作成や削除、結合といった操作は、ディスク上の構造を大きく変更するため、元のデータ位置を特定することが難しくなります。また、デフラグはセクタ配置を変更するため、削除ファイルの痕跡が消えてしまい、復旧が不可能になるケースもあります。
- 問題発生後は、パーティション操作やデフラグを絶対に行わない
- 誤って実行してしまった場合は、ただちに使用を停止する
- 変更前の状態を把握している専門業者に早期相談を
DiskDiggerは、軽度のデータ削除や論理障害に対して非常に有用なツールですが、万能ではありません。復旧できなかった場合は、別のソフトや専門業者の利用も視野に入れることが重要です。
当社「デジタルデータリカバリー」では、46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)と、復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い実績を誇ります。初期診断・お見積りは無料。24時間365日対応ですので、困ったときはお気軽にご相談ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。