ハードディスク(HDD)の調子が悪いとき、自分で修理できないかと考える方も多いかもしれません。ドライバーや修復コマンドを試せば改善するケースもありますが、症状によっては操作を誤ると取り返しのつかない事態になりかねません。
この記事では、自分でHDDを修理する具体的な方法、注意点、避けるべきリスク、そして推奨される対応策を解説します。
目次
自分でHDDを修理する方法
まずは、HDDの不具合に対して自分で試せる基本的な操作方法を紹介します。これらは主に論理的なトラブル(軽度な認識不良やファイルシステムエラー)に対して有効です。
デバイスマネージャーでのドライバー再インストール
HDDがパソコンに認識されない場合、ドライバーの不具合が原因となっていることがあります。
- [Win+X] →「デバイスマネージャー」を開く
- 「ディスクドライブ」を展開し、該当するHDDを右クリック
- 「デバイスのアンインストール」を選択
- PCを再起動すると、Windowsがドライバーを自動再インストール
この方法は、あくまでドライバーの問題に限られます。物理障害には効果がありません。
Windowsの自動修復機能の使用
Windowsは起動時にエラーを検知すると、自動的に修復を試みる機能があります。これはファイルシステムの破損やブートエラーに対応するものですが、物理障害には無効です。
繰り返し自動修復が実行される場合は、早急なデータ保護が必要です。
chkdsk コマンドの使用
ファイルシステムのエラーや不良セクタをチェック・修復するために、Windowsには「chkdsk」コマンドが用意されています。
- [Win+S] →「cmd」→「コマンドプロンプト」を右クリックし「管理者として実行」
- 「chkdsk X: /f /r」(X: は対象ドライブ)を入力
- 再起動後、自動でチェックが開始される
ただし、物理的に壊れているディスクでは、この操作がさらなる劣化やデータ損失を招くことがあります。
自分でHDD修理を試みるリスク
「少し調べれば直せそう」と思って、自分でHDDを修理しようとした経験はありませんか?軽度なトラブルであれば自力で対応できる場合もありますが、判断を誤ると取り返しのつかない状況を招く恐れがあります。ここでは、自力での修理を試みた際に起こりがちなリスクと、その具体例をご紹介します。
データの損失につながる操作
故障しかけたHDDに繰り返し電源を入れたり、chkdskや市販の復旧ソフトで何度も処理をかけたりすると、ディスク内部のプラッタや読み取りヘッドが摩耗し、
- ファイルの一部が破損して読み取れなくなる
- 記録領域が完全に破損し、痕跡すら残らない状態になる
といった深刻な障害に発展する可能性があります。一度でも物理的な損傷が発生すると、一般的なソフトでは一切データを読み込めず、専門業者でも対応が難しくなるケースがあります。
HDDの分解による致命的な損傷
「中を見れば直せるかも」と安易に分解してしまうと、ほとんどの場合、復旧不可能な状態になってしまいます。特に以下のような状況では危険性が高まります:
- 家庭内の埃やチリがプラッタに付着して傷をつける
- 静電気によりHDDの基板がショートする
- 工具の扱いミスで筐体やネジ山を破損する
HDDはクリーンルームと呼ばれる、無塵・静電気対策済みの専用環境での作業を前提に設計されており、家庭内での分解作業は極めて危険です。大切なデータを守るためにも、安易な分解は避ける必要があります。
パソコン本体にもダメージが及ぶ恐れ
HDDの不具合に対処しようとした結果、パソコン自体にまで被害が広がるケースもあります。たとえば、
- 電源を入れたままケーブルを抜き差ししてショート
- BIOSの設定を誤って変更し、起動しなくなる
- 不明なソフトを使ってウイルスに感染する
といったリスクがあり、かえってトラブルが深刻化してしまうことも少なくありません。少しでも不安がある場合は、無理に操作せず専門家に相談することが大切です。
結果として費用負担が増えるケースも
「自分で直せば安く済む」と思って行動してしまい、結果的に高額な費用が発生する例もあります。よくある流れとしては、
- 初期の軽度障害を自己判断で対応
- 誤操作によりデータが完全に読めなくなる
- 専門業者に持ち込むも、重度障害と診断され復旧費用が高額に
本来であれば「数万円」で復旧可能だったデータが、状態の悪化により「数十万円」になることもあります。結果として、初めから専門業者に相談していれば、時間も費用も抑えられたケースが多く見受けられます。
このように、自力での対応は想像以上にリスクが大きく、最終的には後悔につながることが少なくありません。だからこそ、違和感を感じた時点で、専門業者に相談することが重要です。
当社では、HDDの状態を的確に診断し、最適な復旧方法をご提案しています。初期診断とお見積りは無料で、24時間365日いつでもご相談いただけます。
大切なデータを少しでも確実に守るために、早めのご相談をおすすめします。
推奨される正しい対処法
HDDに重要なデータが含まれている場合は、無理に自分で対処せず、以下のようなステップを優先することが推奨されます。
重要データがあるならまず専門業者に相談
専門業者は、クリーンルームや高度な復旧機材を使って、安全かつ高精度な作業を行います。物理障害や重度の論理障害でも対応可能です。
費用はケースにより異なりますが、「初期段階で依頼すれば、結果的に安く済む」例は少なくありません。
まずはバックアップとデータ復旧を最優先
普段から定期的にバックアップを取っておくことで、万一の際にも安心して対応できます。また、軽度な障害であれば、以下のようなデータ復旧ソフトも試す価値があります。
- Recuva(無料・初心者向け)
- EaseUS Data Recovery Wizard(使いやすく復元率も高い)
- PhotoRec(ファイル構造を無視して深く検索)
ただし、物理障害が疑われる場合にはソフトの使用は控えましょう。
HDDの買い替え・交換を検討
異音やSMARTエラーなど、明らかに物理的異常が出ている場合は、新品への買い替えが安全です。現在は数千円から1万円程度で高性能なHDDが購入できます。
自力修理は慎重に判断を
HDDの不具合に対して、自分で対処できる場面もありますが、それはあくまで軽度な論理障害に限られます。物理障害が疑われる場合や、大切なデータが含まれている場合は、無理に操作を続けず、専門のデータ復旧業者へ相談することが最も確実な選択です。
当社「デジタルデータリカバリー」は、46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い成果を誇ります。初期診断・お見積りは無料、365日24時間対応でお待ちしております。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
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電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。