Windows 10へのアップグレードは利便性の向上やセキュリティ強化につながる一方で、アップグレード直後に「起動しない」「フリーズする」「アプリが動かない」といった不具合が発生することもあります。

本記事では、Windows 10アップグレード後に起こりがちな不具合の原因と、それに対する具体的な対処法を、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。

Windows 10アップグレード後に発生する不具合の主な原因

アップグレード後にパソコンが正常に動作しなくなるのは、以下のような複数の要因が絡み合っている可能性があります。

ドライバーの互換性問題

旧バージョンのOS（Windows 7や8.1）で使われていたドライバーが、Windows 10へのアップグレードにより自動的に標準ドライバーへ置き換わることで、不具合が発生するケースがあります。特にグラフィック、オーディオ、ネットワーク関連のドライバーで問題が起こりやすく、フリーズやクラッシュの原因となることがあります。

高速スタートアップ機能の影響

Windows 10には「高速スタートアップ」機能が搭載されていますが、この機能が原因でシャットダウン後にシステム情報がリセットされず、次回の起動時に不具合が発生することがあります。特にハードウェア変更後やアップグレード直後は、この機能によって正常に起動しないことがあります。

既存ソフトとの競合

旧OSで正常に動作していたソフトウェアが、Windows 10環境に対応していない場合、エラーや強制終了が起こることがあります。特にウイルス対策ソフトや常駐系ユーティリティで競合が多く発生しています。

ハードウェアの対応不足

古いパソコンでは、Windows 10の動作要件を満たしていないケースがあります。CPUの世代やメモリ容量、グラフィックチップの性能などが足りないと、全体的な動作が不安定になったり、特定機能が使用できなかったりします。

ファイルシステムの変更

パソコンのOSをアップグレードすると、ファイルシステムやブート方式が変更されることがあります。たとえば、従来のMBR（マスターブートレコード）形式から、GPT（GUIDパーティションテーブル）形式へと切り替わることで、ストレージの認識方法に違いが生じる場合があります。

その影響で、アップグレード前のOSで使用していた外付けHDDやバックアップディスクが、アップグレード後の環境で正しく認識されなくなるケースがあります。特に、古いバックアップディスクが「フォーマットされていません」と表示されたり、アクセスできなくなるといったトラブルが起こることも少なくありません。

こうした場合、誤って初期化を行うと、大切なデータを完全に失うリスクがあります。問題の原因を見極め、適切に対処するためには、まず専門業者による診断を受けることが重要です。当社では、OS変更に伴うストレージのトラブルにも対応しており、初期診断とお見積りは無料で実施しています。少しでも違和感を覚えたら、無理な操作を避け、できるだけ早めにご相談ください。24時間365日、専門スタッフが対応しております。

 

Windows 10アップグレード後の不具合への対処法

ここでは、アップグレード後に発生する不具合に対する対処法を症状ごとに整理して紹介します。

ドライバーを更新する

デバイスマネージャーやメーカー公式サイトから、最新のドライバーを導入することで不具合が解消する場合があります。

高速スタートアップを無効化する

高速スタートアップによるトラブルを防ぐため、設定を変更して無効化することが有効です。

Windows Updateを適用する

アップグレード直後は最新の更新プログラムが適用されていないため、Windows Updateの実施が重要です。

セーフモードでトラブルシュート

通常起動が困難な場合、セーフモードでの起動により、原因の特定やアプリの削除が可能になります。

クリーンインストールまたは初期化

トラブルが深刻な場合、OSのクリーンインストールまたは初期化が最終手段となります。

元のOSに戻す

アップグレードから10日以内であれば、以前のOSにロールバックすることも可能です。

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