「大事なファイルが上書きされていた」「外付けHDDに誤ってOSをインストールしてしまった」——そんな経験はありませんか?
HDDで起こる「データの上書き」は、軽く見られがちですが、大切な情報を失う深刻なトラブルにつながります。特に、消えて困る業務データや思い出の写真が巻き込まれるケースは少なくありません。
この記事では、よくある上書きの原因とその対処法、さらに復旧の可能性を高めるために知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。信頼できる復旧業者の選び方もあわせてご紹介します。
目次
ハードディスクで起きる「データ上書き」の主な原因とリスク
データの上書きとは、保存されたデータが新たなデータによって部分的または完全に書き換えられることを指します。これにより、元のデータが物理的に消去された場合、通常の方法では復元が困難になります。
以下に、よくある上書きシチュエーションを解説します。
ファイル保存時の操作ミスによる上書き
最も多いトラブルの一つです。作成中のドキュメントを別名保存せず、誤って同じ名前のファイルに保存してしまうことで、元のデータが失われるパターンです。
外付けHDDにOSを誤ってインストール
WindowsやmacOSの再インストール時、誤って外付けHDDをインストール先として選択すると、パーティション情報が上書きされて元のデータが見えなくなります。
TV録画HDDや特殊フォーマットの誤操作
テレビ用のHDDは、独自の暗号化や専用ファイルシステムを使用しています。これをPCに接続し、誤って「フォーマット」を選択すると、録画データは一瞬で失われます。
リカバリ・初期化・フォーマット操作
パソコンの調子が悪くなったとき、「システム復元」や「ディスクの初期化(フォーマット)」を試してみたくなるかもしれません。しかし、これらの操作は非常に危険です。一度実行すると、もともと入っていたデータがすべて上書きされてしまう可能性があり、途中で止めてもデータが壊れてしまうリスクがあります。
とくに「電源は入るけど画面が真っ暗なまま」といった症状がある場合、自己判断での操作は状況をさらに悪化させるおそれがあります。まずは正しい原因を知ることが、データを守るための第一歩です。
当社では、初期診断とお見積りを無料で行い、不具合の原因をスピーディーかつ正確に調べています。24時間365日体制で対応しているため、急なトラブルにもすぐご相談いただけます。大切なデータを守るためにも、迷ったら早めのご相談をおすすめします。
状況別にみるデータ上書きの対処法
以下では、各シチュエーションに対して実際にとるべき具体的な手順を順を追って解説します。
以前のバージョンからの復元(Windows)
ファイルを意図せず上書きしてしまった場合、Windows 10/11 の「以前のバージョン」機能で過去の状態を復元できる可能性があります。
- 上書きされたファイルを右クリック
- [プロパティ] →「以前のバージョン」タブを選択
- 一覧から適切な日時を選び、「復元」をクリック
復旧ソフトで削除領域をスキャン
「以前のバージョン」が使えない場合でも、RecuvaやDisk Drill、EaseUS Data Recoveryなどの復旧ソフトを使えば、削除・上書き直後のデータを復元できることがあります。
- 復旧ソフトを安全なPCにインストール
- 対象ドライブを選択して「ディープスキャン」
- 検出されたファイルを別媒体へ保存
OS誤インストール時は電源を切り専門業者へ
OSを誤って外付けHDDにインストールしてしまった場合は、速やかに電源を切って操作を中止し、物理的に取り外してください。
- PCの電源を即時シャットダウン
- 外付けHDDを物理的に取り外し、安全に保管
- 復旧専門業者に相談し、パーティション構造を調査
TV録画など特殊フォーマットは即時相談
TV録画HDDに対してPCでフォーマットや操作を行ってしまった場合、独自形式の復旧には高度な知識と設備が必要になります。
- 録画HDDの使用をすぐに中止
- 操作を加えず、HDDをそのまま保管
- テレビ録画対応の専門業者に復旧を依頼
フォーマット・リカバリ後の対処
クイックフォーマット後であれば、データ領域が上書きされていない可能性があります。復旧ソフトでのスキャンまたは業者対応が必要です。
- 再インストール後は一切操作せず保管
- 完全フォーマットだった場合は専門業者一択
- バイナリ解析で残留セクタを抽出する必要がある
バックアップと予防運用を見直す
上書き事故を防ぐためには、日頃の運用体制が重要です。データ保存とバックアップの媒体を明確に分け、クラウド・外部ストレージを併用しましょう。
- 保存用・バックアップ用のHDDを別に用意
- 自動バックアップツールで定期的に保管
- クラウド(Google Drive・OneDrive)と併用
これでも復元できない場合に取るべき対応とは?

「すべての対処法を試したけれど、どうしてもデータが復元できなかった…」
そうした場合でも、まだ諦める必要はありません。
HDDのデータ上書きは、状況によっては論理的な復旧手段が通用しないケースがあります。以下では、それでもなお復旧の可能性を模索するために検討すべき対応と、復元が困難なケースにおける適切な判断基準をご紹介します。
高度なデータ解析が必要なケース
以下のような状況では、一般的な復旧ソフトや基本的な手法では対処が難しくなります:
- 完全フォーマットが繰り返されている
- OSや大型アプリの再インストール後、大量のファイルが保存されている
- SSDでTRIMコマンドが有効になっている(データ領域がゼロフィル済み)
- セクタ単位で不規則に上書きされている
このようなケースでは、HDD内部のセクタを1バイト単位でスキャンし、残された断片的なファイルの痕跡を見つける「バイナリレベルでの手動解析」が必要となります。
これは高度な技術と専用機器が必要なため、一般ユーザーが対応するのは現実的ではありません。
復元できなかった場合でも「痕跡」からの抽出は可能か
完全な復元ができなかった場合でも、次のような可能性があります。
- 一部の写真ファイルだけは断片復元できる
- 壊れたOfficeファイルの中からテキストのみを抽出できる
- 動画ファイルの再生はできないが、サムネイル画像は取り出せる
このように「完全復旧」ではなくとも、「部分復旧」「断片データ抽出」「一時ファイルの救出」など、状況に応じたアプローチが可能です。
完全復旧が難しい場合の判断基準
復旧の成否は、次の要因に大きく左右されます:
- 上書きされた回数と書き込み量
- 使用されたファイルシステムの種類(NTFS、exFAT、XFSなど)
- ストレージの種類(HDDかSSDか)
- 初動対応の適切さ(通電の有無、保存先の分離など)
これらの条件が悪化している場合は、たとえ専門業者であっても完全なデータ復旧は不可能になることがあります。
それでも、専門業者に相談すべき理由
復旧が難しそうに見えても、専門業者であれば独自の技術や設備を用いて「可能性をゼロから最大限に引き上げる」ことができます。
当社では、次のような体制でご相談に対応しています:
- 国内最大級の専用復旧ラボを保有
- クラス100のクリーンルーム完備
- ファイル痕跡の断片解析が可能な専用ツールを使用
- 海外メーカーとの技術連携による最新復旧手法を導入
また、実績として、当社は、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)を誇ります。
これまでに46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、官公庁や法人1万社以上との取引実績があります。15,000種類以上の障害データベースを活用することで、あらゆるケースに迅速かつ正確に対応可能です。
少しでも異常や不安を感じた段階で、まずは初期診断を受けてみることをおすすめします。
当社では、無料の初期診断とお見積りを24時間365日体制で受付中。復旧の可能性、費用、期間を明確にお伝えします。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2%」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。