Windows 10のシステムファイルを修復する際に使われるDISM(Deployment Imaging Service and Management Tool)ですが、実行中に「ソースファイルが見つかりませんでした」や「エラーコード:0x800f081f」といったエラーに遭遇することがあります。
こうしたエラーは、イメージファイルやネットワーク設定、Windowsのバージョンの不一致など、さまざまな要因で発生します。
本記事では、DISMがソースファイルを見つけられない主な原因と、その具体的な対処法を詳細に解説します。
目次
DISMで「ソースファイルが見つからない」原因
このエラーは、DISMが必要とする修復ソースを適切に取得できない場合に発生します。ネットワーク経由での取得やローカルソースの指定が正しくないケースなど、複数の原因が考えられます。
Windows UpdateやWSUSからソースを取得できない
DISMはデフォルトでWindows UpdateまたはWSUS(社内サーバー)から修復ソースを取得します。ネットワーク設定やグループポリシー、プロキシの影響でアクセスできないと、ソースが見つからずにエラーになります。
指定したinstall.wimまたはinstall.esdが不適切または破損
ユーザーが手動で指定したソースファイル(install.wimまたはinstall.esd)が、システムにインストールされているWindowsのバージョンやエディションと一致していない場合、またはファイルが破損している場合、DISMはそのファイルを利用できません。
複数のイメージが含まれており、正しいインデックスが指定されていない
install.wimやinstall.esdファイルには複数のイメージが格納されていることがあります。正しいインデックス番号を指定しないと、DISMはどのイメージを使えばいいのかわからず、結果として「ソースファイルが見つからない」となります。
ISOファイルやUSBメディアが破損・不一致
使用しているISOファイルやUSBインストールメディアが破損している、または現在のシステムとアーキテクチャ(32bit/64bit)やエディションが一致していない場合も、DISMでの修復に失敗します。
最近のWindows Updateの影響
特定の累積更新プログラムを適用した直後にDISMで修復エラーが発生することがあります。この場合、最新の修復ソースが必要となるため、古いISOイメージでは対応できない可能性があります。無理に修復を試みると、システムファイルの整合性がさらに崩れ、Windowsが正常に起動しなくなるリスクもあります。
このような状態では、原因の特定や適切な対処には高い技術力と最新のリソースが求められます。誤った判断で作業を進めると、復旧の難易度が上がり、結果的に時間や費用がかさむ恐れがあります。
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DISMでソースファイルエラーが出た場合の対処法
以下の方法を順に試すことで、多くの場合「ソースファイルが見つからない」エラーを解消できます。それぞれの方法には環境に応じた注意点があるため、指示通りに操作を行いましょう。
ソースファイルを明示的に指定してDISMを実行
Microsoft公式サイトからISOをダウンロードし、install.wimやinstall.esdファイルを使って明示的にソースを指定することで、多くのエラーを回避できます。
- Microsoft公式サイトからWindows 10のISOを取得し、右クリックで「マウント」します。
- 仮想ドライブ(例:D:)に展開された「sources」フォルダを確認。
- 以下のコマンドをコマンドプロンプト(管理者)で実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:WIM:D:\sources\install.wim:1 /LimitAccess - install.esdを使用する場合は、WIMの部分をESDに変更します。
- インデックス番号は次のコマンドで確認:
dism /Get-WimInfo /WimFile:D:\sources\install.wim
Windowsの修復アップグレードを行う
DISMで修復できない場合は、Windowsの修復インストール(アップグレード)によって、システムファイルを維持しつつ正常な状態へ戻す方法があります。
- Microsoftのメディア作成ツールを使い、「このPCを今すぐアップグレードする」を選択。
- 画面の指示に従ってアップグレードインストールを進めます。
- 個人データやアプリは保持されますが、事前のバックアップを推奨します。
WinSXSフォルダーのクリーンアップ
システムのコンポーネントストアに不要なファイルが溜まっていると、DISMの動作に影響する場合があります。DISMとSFCでクリーンアップを行いましょう。
- 管理者としてコマンドプロンプトを起動。
- 以下のコマンドを順に実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /StartComponentCleanup
DISM /Online /Cleanup-Image /AnalyzeComponentStore
sfc /scannow - 完了後、PCを再起動して状態を確認します。
Windows Updateとネットワークの確認
DISMがインターネット経由でファイルを取得できるよう、Windows Updateが正常に動作しているか、ネットワークに制限がないかを確認します。
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」から更新の確認を実行。
- ファイアウォールやプロキシの設定も見直し、Microsoftサーバーに接続できる状態にします。
- 接続確認後、再度DISMを実行します。
グループポリシーまたはレジストリによるソース指定
企業ネットワークなどでソースが制限されている場合、グループポリシーまたはレジストリで明示的に代替ソースパスを指定することで、DISMの動作を安定させることが可能です。
- 「gpedit.msc」を実行し、「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「システム」→「オプションコンポーネントのインストールとコンポーネントの修復」を開きます。
- 「Windows Updateからのコンテンツの取得を許可しない」を無効に設定。
- 「修復コンテンツの代替ソースファイルのパスを指定する」を有効にし、WIMファイルのあるフォルダパスを記入します。
- レジストリで設定する場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Servicing に「RepairContentServerSource」の文字列値を追加。
DISMでの「ソースファイルが見つからない」エラーは、放置すると深刻なシステムエラーやWindowsの起動不能に発展することもあります。特に業務用PCでは、1台の不調が大きな影響を及ぼす可能性があるため、早めの対応が重要です。
万が一、DISMやSFCでも改善が見られない場合や、イメージファイルの入手・指定が難しいと感じた場合は、専門業者への相談が最も確実です。
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この記事を書いた人
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累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。