タスクスケジューラでタスク実行後に「0x3」という終了コードが表示され、エラーかどうか判断に迷ったことはありませんか？この「0x3」コードは、実はすべてのケースでエラーを意味するわけではありません。特定のコマンドでは正常な終了状態である場合もあり、内容を正しく理解することが重要です。

この記事では、0x3の意味、確認方法、そして必要に応じた対処法をわかりやすく解説します。

「0x3」エラーの意味

「0x3」は、実行されたコマンドやバッチファイルの「戻り値（終了コード）」です。Windowsのタスクスケジューラは、タスク完了時にその戻り値を表示します。

例：robocopyの終了コード仕様

• 0x0： エラーなし
• 0x1： コピー元とコピー先が同一内容
• 0x2： ファイルがコピーされた
• 0x3： 一部のファイルやディレクトリがコピーされた（≒正常）

このように、0x3が「異常終了」ではなく、処理結果を表す一つの状態であることもあります。エラーと誤解しないよう、まずは使用しているコマンドの仕様を確認しましょう。

「0x3」エラーの主な症状

終了コード「0x3」は、タスクスケジューラ上で次のような形で表示されます。内容によってはエラーと誤認してしまうこともあります。

このような場合、タスクそのものは実行されていても、処理結果に差異や警告が含まれていることで「0x3」が返されるケースがあります。特にrobocopyなど一部のコマンドラインツールでは、正常処理でも0以外のコードを返す仕様があるため、必ずしも「失敗」とは限りません。

次に、こうした終了コード「0x3」が表示される原因について詳しく見ていきましょう。

「0x3」エラーの原因

この終了コードが表示される背景には、次のような理由があります。

コマンド側の戻り値仕様によるもの

たとえばrobocopyは、終了コード0以外でも正常に終了したことを示す設計になっています。戻り値の意味を知らないと、誤って「エラー」と判断してしまう場合があります。

バッチファイル内の処理結果に差異がある

スクリプト内で実行された処理に一部失敗や条件分岐が含まれていた場合、意図しない終了コードが返る可能性があります。

タスクスケジューラが戻り値をそのまま表示しているだけ

タスクスケジューラは「正常終了＝0」の形式で判断する傾向がありますが、これは一律ではなく、実行されたアプリやコマンドに依存します。

「0x3」エラーの対処法

「0x3」は必ずしもエラーではありませんが、処理内容に不安がある場合は以下を確認・対処しましょう。

コマンドの戻り値仕様を確認する

まずは、使用しているコマンドのドキュメントを確認し、終了コード0x3がどのような意味を持つのか把握しましょう。

ログファイルで処理内容を確認する

タスクが実際にどう動作したかを確認するには、ログを残すのが効果的です。

バッチの最後に「exit /b 0」を追加する

タスクスケジューラに対して「成功」と明示するために、終了コードを上書きできます。

ファイル破損や物理障害の影響を確認する

処理対象のファイルやストレージに異常があると、意図せず非ゼロのコードが返ることがあります。