富士通製PCを起動した時、「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」というメッセージが表示される場合、内蔵ストレージに深刻なトラブルが起きている可能性が高く、このような状態で、やみくもに対応すると、状態が悪化する恐れがあります。
この記事では「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」と表示される原因と、対処法をご紹介いたします。冷静に原因を見きわめ、安全かつ適切な対処を行いましょう。
目次
「起動可能なデバイスが見つからない」とは
起動可能なデバイスが見つからないというエラーメッセージは、コンピューターが起動するために必要なデータを読み込むことができないことを意味しています。
このエラーが発生した場合、OSが格納されたストレージ(HDD/SSD)が何らかの理由で読み込めないことも考えられるため、原因を調べ、解決するための修正をおこなう必要があります。
エラー原因は、一時的なトラブルである場合が多いのですが、下記のケースだと、ストレージが物理的に故障している可能性が高いと考えられます。
- 「エラーが修復されない」
- 「PCを5~10年以上使用している」
- 「物理的衝撃を与えた」
- 「異音とともに、このエラーメッセージが表示される」
とくに「異音が生じる」あるいは「経年劣化による不具合が感じ取れる」など、物理的に故障したPCを自力でデータ復旧・修復することは、非常に難しいとされています。
そのため、業者に対応を依頼する際は、データが必要かどうかで対応を分ける必要があります。たとえば、メーカー保証サービスであれば、PCを再び「使う」ことは可能ですが、データが初期化されてしまうリスクが非常に高くなります。
一方、PCの「使用」よりも「内部のデータを優先」したい場合は、データ復旧業者に相談することをおすすめします。ただ、業者によって技術力に大きな差があるため、事前に信頼できるデータ復旧業者への相談をおすすめします。
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富士通PCで「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」とエラーが表示される原因
「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」と表示される原因は、以下の通りです。
帯電
PC内部に帯電が発生すると、正しく起動できない場合があります。これは、静電気がコンポーネントに悪影響を与えることによるもので、特に長期間使用していなかった場合や、頻繁に電源を入れたり切ったりした場合に発生しやすいです。
CMOS電池の消耗
CMOS電池が消耗すると、BIOS設定がリセットされることがあり、起動順序やその他の重要な設定が失われる可能性があります。その結果、起動可能なデバイスが見つからなくなることがあります。
BIOSエラーあるいは起動順序が正しくない
BIOSとは、PCの起動プログラムです。この箇所が破損していたり、起動順序の設定で1番目に「Windows Boot Manager」が選択されてなかったりすると、「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」と表示されます。
この場合、BIOSを初期化するか、起動順序の設定を正常に戻す(1番目に「Windows Boot Manager」を選択する)ことで、対応可能です。
内蔵HDD/SSDの論理障害
ストレージの不具合の原因には大きく分けて2つ「論理障害」と「物理障害」に分けられます。どちらに当てはまるかで対処法も変わってくるので、しっかりと確認しましょう。
- フォーマットの要求
- OSが起動しない・頻繁にフリーズする
- 勝手にファイル名が書き変わる
- ブルースクリーンが表示される
- ファイルやフォルダが開けない
上記の症状は、復旧の難易度が高い物理障害が併発している場合でも起こります。
物理障害と論理障害は共通する症状も多く、それぞれ適切な対処が異なります。もし障害の原因を正確に特定せず、誤った処置・復旧作業を試すと、内部の状態が悪化し復旧の可能性が低くなってしまうので、ご注意ください。自力での対応が不安な方は、データ復旧業者へのご相談も検討しましょう。
デジタルデータリカバリ―では症状やメーカー・型番などを教えていただければ、41万件を超えるご相談実績(2011年1月1日~)から復旧見込みがあるのかをお調べいたします。
内蔵HDD/SSDの物理障害
物理障害ですが、これは落下の衝撃や水没、経年劣化などでHDDの部品が物理的に損傷し、動作に問題が生じている状態のことです。
- 異音や臭いがする
- フォーマットが促される
- BIOSがハードディスクを認識しない
- OSが起動しない
- 頻繁に再起動・フリーズする
- 黒い画面にエラーメッセージが出る
物理障害を起こしたHDDからデータ復旧を行うには、精密機器を安全に復旧する高度な専門設備、膨大なデータ復旧件数に裏打ちされた、高度な解析技術が必要不可欠となります。
とくにHDDはナノ単位で動作する超精密機器のため、修復にあたっては、クリーンルームなどの専門設備でHDDを開封し、経験を積んだエンジニアが作業する必要となります。また復旧実績が豊富にあるデータ復旧業者であれば、復旧ノウハウや知見が豊富で、高精度でのデータ復旧が可能となります。
物理障害が発生したHDDで「安全かつ最速でデータを復旧したい」場合、自力で対処せず、信頼できるデータ復旧サービスに相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーなら他社で復旧不可と診断された機器の相談を7,300件以上※1いただいております。データ復旧は失敗を重ねるごとに完全復旧への難易度があがるため、最新の設備と、復旧率最高値95.2%※2を実現させる技術力を持つ当社までご相談ください。
※1(算出期間:2016年6月1日~)
※2(2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 ・2017年12月~2024年8月の各月復旧率の最高値)
「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」と表示される際の対処法
「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」表示時の対処法は、以下の通りです。
外部機器をすべて取り外す・放電する
まずは外部機器をすべて取り外したうえで、放電しましょう。PCを放電する手順は次のとおりです。
- シャットダウンする
- 接続されている外部メディアをすべて取り出す
- コンセントから電源プラグを抜く(ノートPCの場合、内蔵バッテリを取り外す・裏面にあるリセットボタンを押す)
- 電源ボタンを10秒以上押す
- 5分ほど放置後、周辺機器を取り外した状態で再起動する
診断プログラムを実行する
OSが起動しない場合、BIOS上の起動メニューから診断プログラムを選択し、FUJITSU(富士通)のPCに発生した障害箇所を診断することができます。診断プログラムの実行手順は次の通りです。
- 起動後「FUJITSU」というロゴが表示されるので、その間は【F12】キーを押し続けます。
- 起動メニューから「診断プログラム」または「Diagnostic Program」を選択します。
- 「診断プログラムを実行しますか?」または「Do you want to run Diagnostic Program?」と表示されたら【Y】キーを押します。
- 再起動後、診断結果が画面上に表示されます。
診断結果でトラブルが検出された際は、メーカに内容を伝え、データの要不要に応じて対応業者を選びましょう。
ただし「ハードディスクに機械的なトラブルが…」と表示される場合、メーカー保証を受けると、ほとんどの場合でHDDが交換されてしまい、PCに保存されていたデータは完全に消えてしまいます。この点は注意しておきましょう。
システム復元をおこなう
復元ポイントが作成されていれば、セーフモードからシステムの復元を利用して復旧できる可能性があります。
復元ポイントとはPCのシステムを、以前保存した復元ポイントまで戻す機能です。
- セーフモードで「詳細オプション」を選択
- オプションの選択画面から「トラブルシューティング」を選択
- トラブルシューティング画面の「詳細オプション」を選択
- 詳細オプション画面から「システム復元」を選択
ただし、システム復元では、データを復旧することは出来ません。 あくまでもシステムを復旧するための機能です。
データの復旧を考えている方は、専門業者に依頼することをおすすめします。
BIOS起動順序を確認する
不適切な起動順序により、コンピュータが起動できないハードディスクから起動し、「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」というエラーメッセージが表示される場合があります。その結果、正しい起動デバイスが一番最初に読み込まれることを確認してください。
- PCを再起動して、[Del]/[F2]/[F10]などを押してBIOS設定画面を起動します。
- キーボードの右矢印キーを押して、[boot]タブに移動します。そして、システムのハードドライブが起動順序の一番上にあることを確認します。
CMOS電池を交換する
マザーボードのボタン電池(CMOS)の残量が切れている場合、「起動可能なデバイスが見つかりませんでした」というエラーが表示される場合があります。
この場合の対処法は次のとおりです。
- PCのケースを開ける
- マザーボードにCMOSの表記のあるボタン電池を探す
- 電池ホルダーのツメを押し、ボタン電池を取り外す
- 新しいボタン電池をホルダーに取り付ける
CMOS電池を交換後は、再度BIOS設定を行って下さい。
メーカーに問い合わせる
ここまでの方法で問題が解決されなかった場合、メーカー保証の適用範囲内であれば、修理サービスを受けることができます。ただし、メーカーは「修理」を前提としており、ストレージなどは交換してしまうため、データは失われてしまいます。大切なデータが保存されている場合はデータ復旧サービスに依頼するようにしましょう。
データ復旧の専門業者に相談する
PCの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。
初期診断は、障害の原因や種別を特定し、かつ適切な復旧方法を選ぶ工程です。豊富な経験と高い復旧率を持つ業者は初期診断の精度が高く、適切な復旧作業を行うことが出来ます。
デジタルデータリカバリ―では、経験豊富な技術者が機器を開けずに「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、41万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
機器別エンジニアによる、無料の初期診断も行っていますので、お気軽にご相談ください。24時間365日体制で電話受付を行っており、今後の対応方法を無料でご案内いたします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。