突然「BitLockerの回復キーを入力してください」と表示され、先に進めない…
そんな状況に戸惑っていませんか?BitLockerはWindows 10/11に標準搭載されている強力な暗号化機能ですが、回復キーを紛失するとデータにアクセスできなくなるリスクがあります。
本記事では、BitLockerが解除できない原因や、回復キー紛失時の対処法、さらに専門家による安全なデータ復旧方法までわかりやすく解説します。
目次
Bitlockerの回復キーの入力を求められるときの主な症状
Bitlockerの回復キーの入力を求められるときの主な症状は次の通りです。
- 起動時に「BitLocker 回復」画面が表示される
- 「このドライブのロックを解除するには回復キーが必要です」と表示される
- パスワード入力画面ではなく、回復キーの入力画面になる
- Windowsが起動せず、青い回復画面が表示される
- 再起動後に突然回復キーの入力を求められる
- 他の操作ができず、回復キーを入力しないと先に進めない
同じ症状でも、原因はさまざまです。パソコンを正常に使用するには適切な対処法を実行する必要があります。状況を見誤り、適切でない対処法を実行してしまうと状況が悪化し、最悪2度と解決できなくなる可能性があります。
Bitlockerの回復キーの入力を求められる原因は、見た目や使用感から判断できるようなもの(起動ランプ・異音など)だけではないため、自己判断では原因を見誤ってしまうケースが多いです。そのため正確な原因を把握し起動させるには知見を持った業者の診断を受ける必要があります。
当社では相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。ぜひ気軽にご相談ください。
【必見】対処が難しいストレージの物理障害とは

Bitlockerの回復キーの入力を求められる原因として、まず懸念すべきなのが、ストレージの「物理障害」です。物理障害とは以下を指します。
- 落下などの衝撃(部品破損)
- 水をこぼした(水没)
- 電源のつけっぱなしや高負荷な処理による過熱(熱暴走)
- 経年劣化によるSDカードの寿命(~5年程度)
物理障害が発生すると、ソフトウェアツールや再起動などを試しても効果がなく、むしろ損傷が拡大することもあります。
物理障害からの復旧には専門的な知識と特殊な設備が必要なため、原則自力での対応は不可能です。パソコンを正常に起動させるためには、専門家に対処してもらう必要があります。
デジタルデータリカバリーは、国内最大級のデータ復旧ラボを有しており、通常の物理障害の復旧だけでなく、他社で復旧できないほど難易度の高い機器のご相談を7,300件以上(算出期間:2016年6月1日~)いただいております。お困りの際は是非ご相談ください。
Bitlockerの回復キーを求められる原因

BitLockerはセキュリティを高めるための暗号化機能ですが、特定の条件下では正常に復号できず、回復キーの入力を求めることがあります。その背景には、システム構成の変化やセキュリティ設定の変更が関係しています。以下に主な原因を示します。
ハードウェアの変更
パソコン内部のパーツ(SSD、HDD、メモリ、マザーボードなど)を交換すると、BitLockerは構成の変化を「不正な操作」と判断し、セキュリティを守るため回復キーの入力を求めることがあります。外付け機器の変更でも影響が出る場合があります。
BIOS/UEFIの更新・設定変更
PCの起動時に必要なBIOSやUEFIをアップデートしたり、TPMの無効化・リセット、Secure Bootの変更を行うと、BitLockerがシステム構成の異常を検知し、セキュリティ保護のため回復キーの入力を求めることがあります。構成変更に敏感な設計です。
Windowsアップデートやシステム不具合
Windowsの大型アップデートや特定の更新プログラム適用後に、BitLockerが起動構成の変更や不整合を検出して、回復キーの入力を要求するケースがあります。KB5012170のような更新で起こりやすいと報告されています。
不正アクセスやパスワード入力ミス
ログイン時にPINやパスワードを何度も間違えると、BitLockerは不正アクセスの可能性を疑い、セキュリティを強化するため回復モードに移行します。不審な動作があった場合にも自動で保護機能が働く仕様です。2022年8月のWindowsアップデート(KB5012170)を行った後に、再起動しただけで回復キーを求められたケースも報告されています。
PCの初期設定や自動暗号化
最近のWindowsパソコンは、初回セットアップ時にBitLockerが自動で有効になる機種があります。特にMicrosoftアカウントで初期設定した場合や、企業向けの端末では自動暗号化がポリシーで適用されていることもあります。
ストレージやシステムの障害
SSDやHDDの物理的劣化・故障や、ファイルシステムの破損などにより、BitLockerがデータを正しく復号できず、回復キーを求めることがあります。TPMとの連携がうまくいかないケースでも発生することがあります。物理的な障害がある場合、無理な使用や自己修理は状況を悪化させるため、物理障害が疑われる場合は専門業者に相談することをおすすめします。
このように、特別な操作をしていなくても、ちょっとした変化がきっかけでBitLockerが起動することがあるため、回復キーは必ず安全な場所に保管しておくことが重要です。
デジタルデータリカバリーではBitLocker暗号化に対応した独自の技術を保有し、多くの復旧実績を重ねてきました。46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(※)と高い成果を誇ります。相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。
※(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)
BitLocker回復キーの確認方法
BitLockerはWindowsの暗号化機能であり、セキュリティのために回復キーが必要になることがありますが、通常Microsoftアカウントや職場・学校のアカウントに保存されているため、特定のURLにアクセスすることで通常であれば確認できます。
Microsoftアカウントにログインしている場合
- https://aka.ms/myrecoverykey にアクセス
- Microsoftアカウントでサインイン
- デバイスリストから該当するPCを選択し、回復キーを確認
職場や学校のアカウントを使用している場合
- https://aka.ms/aadrecoverykey にアクセス
- 職場または学校のアカウントでサインイン
- デバイスリストから該当するPCを選択し、回復キーを確認
自分のデバイスのキーIDをメモしましょう。
MicrosoftアカウントにログインしてキーIDと回復キーを確認し、安全に保管してください。
BitLocker回復キーがわからない場合の対処法

BitLocker回復キーがわからない場合の自分でできる対処法は以下の通りです。
BitLocker回復キーを検索する
BitLocker回復キーは様々な場所に保存ができるため、「Microsoftアカウント」「USBメモリ」「外付けHDD」「紙のメモ帳」などにバックアップができます。また、ローカルコンピューター上のBEKファイルに回復キーが保存されている場合もあります。
- エクスプローラーを開く
- 右上の検索ボックスで「*.bek」と入力して検索する
- 「Recovery Key」の後ろについている数字が確認キーのため、確認する
普段使用するパスワードでアクセスしてみる
BitLockerのパスワードに、他媒体で使用しているパスワードを使用している場合は、普段使用するパスワードを入力してみましょう。ただし、セキュリティチップのバージョンによって入力制限があります。
TPM1.2だと一定回数以上間違えるとロックアウトされてしまいます。ただしTPM2.0だと連続で32回間違えるとロックアウトされます。Windowsにログインしていれば2時間ごとに失敗回数のカウントが減少していくため、パスワードを使いまわしていた場合は時間をかければ解除できることがあります。
CMDを使って強制回復を実行する
コマンドプロンプト(CMD)を利用することで、BitLocker回復キーを発見できることもあります。CMDを使って強制回復を実行する方法は以下の通りです。
- スタートメニューの検索メニューにCMDと入力する
- コマンドプロンプトを「管理者として実行」から起動する
- コマンドプロンプトウィンドウで「manage-bde -forcerecovery <(Volume)>」と入力し「Enter」キーを押す。
BitLockerPinの回復キーをリセット
BitLocker Pinの回復キーを忘れてしまい、バックアップも見つからない場合は、BitLockerPinの回復キー変更・またはリセットすることができます。
- 「エクスプローラー」を開く
- 暗号化されたドライブを右クリックし、「BitLockerパスワードの変更」を選択する
- 「忘れたPINをリセットする」リンクをクリックする
- 新しいパスワードを設定する
もし回復キーが見つからないとどうなる?

回復キーがないまま、むやみに操作を続けるとデータを完全に失ってしまうリスクがあります。以下のような状況は特に要注意です。
- PCが起動しない
→ OSの再インストールが必要になることもあり、データが消失する可能性 - パスワードを忘れた
→ 回復キーがなければリセットできず、アクセス不能 - TPMを初期化・リセットした
→ BitLockerが「別のPC」と判断し、ロックが解除できなくなる
もし回復キーが見つからない場合、自力での修復はおすすめしません。以下のような対応は、かえってデータ復旧を困難にします。
- 暗号化されたままのドライブをフォーマットする
- Windowsを再インストールしてしまう
- 復号ツールを試して失敗し、データを破損させる
このようなケースでは、専門的な復旧技術と豊富な実績を持つ業者への相談が重要です。正確な診断と高度な技術を用いることで、復旧の可能性を高めることができます。
なぜデジタルデータリカバリーでは復旧困難な機器の復旧事例が多いのか
デジタルデータリカバリーはこれまで数々の機器の復旧に成功してきました。また、Bitlockerがかかったパソコンの復旧事例が多いのには、理由があります。
業界トップクラスの実績

私たちデジタルデータリカバリーは、14年連続で国内売上No.1(※1)。累計46万件以上(※2)の相談実績をもとに、あらゆるデータトラブルと向き合ってきました。
「データが戻ってくるかどうかは、最初の診断で決まる」
そう言っても過言ではありません。
最大の強みは、その“症例データの蓄積数”。
すべての相談内容を電子カルテのように管理し、障害のパターンと復旧手法を社内でデータ化。
これにより、問題の切り分けが圧倒的に早くなり、対応スピードと成功率の向上につながっています。
その結果、48時間以内に対応を完了した件数は全体の約80%。
一部復旧を含む復旧件数割合は91.5%(※3)と、業界でも高水準の成果を出し続けています。
国内最高峰の復旧設備

復旧の成功事例の多さは、デジタルデータリカバリーの技術力の高さを象徴しています。復旧成功の要因として、次の点が挙げられます:
- 蓄積された知見に基づき、障害箇所を正確に特定
- 最新技術を駆使した独自の復旧手法を開発
- 精密な環境での復旧作業(専用クリーンルーム完備)
これらの要素が、他社では対応が難しいケースでも「不可能を可能に」しています。
「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」ですので、他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーでは復旧できる可能性もございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※1:データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと、 第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(集計期間:2007年~2020年)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。