3TBの外付けHDDが正しく認識されない問題は、多くのユーザーが経験するトラブルの一つです。この問題は、パーティションテーブルの不一致、ドライバーの不具合、接続制限などが原因で発生します。この記事では、問題の主な原因と、それに対する具体的な対処法をそれぞれ紹介します。
目次
外付けHDDが認識されない主な原因
以下に、3TBのHDDが認識されない場合に考えられる原因を挙げます。
1. パーティションテーブルの問題
3TB以上のHDDにはGPT(GUID Partition Table)の使用が必須ですが、MBR(Master Boot Record)が使用されている場合、最大で2TBまでしか認識されません。これにより、HDDの一部が未割り当てとして表示されることがあります。
2. ドライバーの不具合
古いバージョンのIntel Rapid Storage Technology(RST)ドライバーが原因で、HDDが正しく認識されないケースがあります。適切なドライバーがインストールされていないと、WindowsがHDDを検出できないことがあります。
3. 接続方法の制限
一部のUSBエンクロージャーやUSBハブには2TiBの容量制限があります。これにより、大容量HDDが正しく認識されないことがあります。また、接続ポートの不具合や電力不足も影響する可能性があります。
4. パーティションの未作成または破損
HDDが認識されていても、パーティションが未作成または破損している場合、「ディスクの管理」で未割り当てとして表示され、利用できなくなることがあります。
物理的な損傷や高度なパーティションエラーが発生した場合、自力での修復は難しく、データ復旧業者への相談が強く推奨されます。
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外付けHDDが認識されない場合の対処法
上記の原因に対応するための具体的な対策を、以下で紹介します。
1. GPTに変換する
MBRからGPTに変換することで、HDD全体を正しく認識させることができます。
- 「Windowsキー + R」を押し、「diskmgmt.msc」と入力して「ディスクの管理」を開きます。
- 対象のディスクを右クリックし、「GPTディスクに変換」を選択します。
- 必要に応じてパーティションを作成し、フォーマットします。
2. ドライバーを更新する
最新のRSTドライバーをインストールすることで、HDDの認識問題が解消される可能性があります。
- 「Windowsキー + X」を押し、「デバイスマネージャー」を開きます。
- 「ディスクドライブ」を右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「自動検索」を選択して、最新のドライバーをインストールします。
- 必要に応じて、Intelの公式サイトから最新のドライバーを手動でダウンロードします。
3. 接続方法を変更する
USB接続が不安定な場合、SATAポートでの直接接続が効果的です。
- HDDをPCのSATAポートに直接接続します。
- 別のPCに接続して、HDD自体に問題がないか確認します。
- 電力不足が疑われる場合は、電源付きのUSBハブを使用します。
4. パーティションを再作成する
パーティションが未作成または破損している場合、新しいパーティションを作成する必要があります。
- 「Windowsキー + R」を押し、「diskmgmt.msc」を入力して「ディスクの管理」を開きます。
- 未割り当て領域を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」を選択します。
- ウィザードに従い、パーティションを作成し、フォーマットします。
データ消失リスクと専門業者への相談
パーティションの作成やGPTへの変換を行う際は、重要なデータのバックアップを事前に取ることが不可欠です。作業ミスや不具合によりデータが消失するリスクがあるため、特に重要なデータが含まれている場合は注意が必要です。
データ復旧が必要な場合や自力での対応が困難な場合は、専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。高度な技術を持つ業者であれば、破損したHDDからのデータ抽出も可能です。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。