ハードディスク（HDD）からデータを自力で吸い出そうとすると、データが完全に失われるリスクやHDDの状態を悪化させる危険があります。特に、HDDの障害の種類によっては自己流の対応が状況を悪化させる可能性があるため、慎重に対応する必要があります。
本記事では、HDDのデータを自力で吸い出す際のリスクと、安全にデータを取り出すための注意点について詳しく解説します。
目次
ハードディスクの自力データ吸い出しに伴うリスク
HDDからデータを取り出す際、以下のようなリスクが伴います。
物理障害を悪化させる
HDDが物理的に故障している場合、自力でデータを取り出そうとすると状況が悪化し、復旧が難しくなる可能性があります。特に、以下のような症状がある場合は注意が必要です。
- HDDから異音（カチカチ・カリカリ・ジーッ）がする
- PCに接続してもHDDが認識されない
- HDDが異常に熱くなる、または動作が極端に遅い
これらの症状がある場合、通電を続けることで磁気ヘッドやプラッタが損傷し、データ復旧が不可能になることがあります。無理に通電せず、速やかにデータ復旧の専門業者に相談するのが最善の方法です。
誤った操作でデータを上書きする
HDDからデータを復旧しようとする際に、誤った操作をするとデータが上書きされ、完全に消失してしまうことがあります。特に以下のような行為は危険です。
- フォーマットを実行（初期化するとデータが消去される）
- OSの再インストール（HDDのデータが上書きされる）
- データ復旧ソフトをHDD内にインストール（ソフトのインストール自体が上書きにつながる）
データを安全に取り出すには、HDD内には一切のデータを書き込まず、別のPCや外付けストレージに復元することが重要です。
フリーソフトの使用で復旧が困難になる
データ復旧ソフトを利用すると、一部のデータは取り出せる可能性がありますが、不適切なソフトを使用するとデータが完全に失われることがあります。
特に、以下のようなフリーソフトには注意が必要です。
- 復旧アルゴリズムが不明確なソフト
- 誤ってデータを上書きしてしまう仕様のソフト
- 不正な広告やウイルスを含むソフト
また、無料のデータ復旧ソフトの多くは、深刻な障害に対応できる設計になっていません。HDDが故障している場合は、専用のツールや技術を持つデータ復旧業者に依頼するのが最善です。
HDDの分解でデータ復旧が不可能になる
HDDを自分で分解しようとすると、データ復旧がほぼ不可能になることがあります。特に、HDDの内部には精密な部品があり、わずかなホコリや静電気でも致命的なダメージを与える可能性があります。
HDDの分解が危険な理由：
- クリーンルーム環境でないと、ホコリがプラッタに付着しデータが破損する
- 磁気ヘッドが損傷すると、データの復旧が不可能になる
- 分解後の再組み立ては高度な技術が必要（素人では元に戻せない）
「HDDの分解をすればデータを取り出せる」と考えるのは大きな誤解です。むしろ、分解してしまうと専門業者でも復旧ができなくなるケースが多いため、自己判断での分解は絶対に避けましょう。
HDDからデータを自力で吸い出そうとする際には、状況を悪化させるリスクがあることを理解しておくことが重要です。
- HDDが物理的に故障している場合は無理に通電せず、専門業者に相談
- 誤った操作（フォーマットや上書き）を避け、慎重に対応
- データ復旧ソフトを使用する場合は、HDD内にインストールしない
- HDDの分解は絶対に避ける
大切なデータを確実に復元したい場合は、自己流の対応ではなく、専門のデータ復旧業者に相談することを強くおすすめします。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」（算出期間：2011年1月1日～）を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※内、完全復旧57.8%。復旧件数割合＝データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
ハードディスクのデータ吸い出し方法
HDDの状態に応じて、以下の方法を試すことができます。
外付けケースを使用する
HDDが故障しておらず、正常に動作する場合は、外付けHDDケースを使用することでデータを吸い出すことができます。HDDをUSB接続の外付けストレージとして認識させることで、簡単にデータをコピーできる方法です。
- HDDをパソコンから取り外す
- 対応する外付けケース（2.5インチまたは3.5インチ）にHDDを装着
- USBケーブルでケースとPCを接続
- エクスプローラーを開き、HDDが認識されているか確認
- 必要なデータをコピーし、別のストレージに保存
USB変換ケーブルを使用する
HDDを取り外して、USB変換ケーブルを使用することで、PCに接続してデータを吸い出すことが可能です。外付けケースを使わずに、直接PCに接続したい場合に便利です。
- HDDをPCから取り外す
- USB-SATA変換ケーブルをHDDに接続
- USB側をPCのUSBポートに差し込む
- エクスプローラーを開き、HDDが認識されているか確認
- 必要なデータをコピーし、別のストレージに保存
データ復旧ソフトを使用する
HDDが正常に認識されるが、ファイルが削除されていたり、アクセスできない場合は、データ復旧ソフトを使用するとデータを吸い出せる可能性があります。
ただし、HDDに物理的な故障がある場合は、ソフトウェアでは対応できません。
- 信頼できるデータ復旧ソフトをインストール
- 復元したいHDDをスキャン
- ソフトの解析結果を確認し、復元可能なファイルを選択
- 別のストレージにデータを保存
専門のデータ復旧業者に依頼する
HDDからデータを吸い出す方法はいくつかありますが、HDDの状態によって適切な手段を選ぶことが重要です。
- HDDが正常な場合 → 外付けケースやUSB変換ケーブルを使用
- HDDが認識されるがデータが見えない場合 → データ復旧ソフトを試す
- HDDが異音を発する、回転しない場合 → 専門業者に相談
物理的な故障が疑われる場合は、自己判断で作業を行わず、データ復旧の専門業者に相談するのが最善の方法です。HDDが認識されない、異音がする、ディスクが回転しない場合は、物理的な障害の可能性が高いため、データ復旧業者に依頼することをおすすめします。
当社ではデータ復旧の無料診断を行っています。パソコンのトラブルでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値95.2％」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」（算出期間：2011年1月1日～）を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付：0:00～24:00 （24時間対応）
電話番号：0800-333-6302
来社受付：9:30～21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
