PCを起動した際に、「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」というエラーメッセージ表示され困っていませんか？

このエラーメッセージは適切な対応を取らなければ、最悪の場合PCの保存データが消失してしまいます。

この記事では上記のエラーメッセージの詳しい意味と表示される原因、そして対処法について解説します。個人で対処できない場合の対処法も掲載していますので、適切に対処しましょう。

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」 とは

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」というエラーメッセージは、ハードドライブが故障、または故障寸前な状態であることを意味するエラーメッセージです。

このエラーメッセージ中にある「S.M.A.R.T」とは、ハードディスクの「正常性」を監視し、問題を報告するシステムです。このシステムにより、ハードディスクが完全に故障してしまう前に、エラーメッセージが表示され、データのバックアップを行う時間を確保できます。

このエラーメッセージが表示された段階で、PCのハードディスクは既に不具合を起こしており、このような状態を使用を続けると最悪の場合、データが完全に失われる危険性もあります。

なおハードディスクは精密機械のため、開封を行うと空気中のチリで破損が進行し、別のトラブルが発生することもあります。

確実にデータを復旧したい方は、無理に操作せず、一度データ復旧業者に相談することをおすすめします。

 

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」が表示される原因

このエラーメッセージが表示される原因は、主にハードディスクの物理的な破損です。物理的に破損する状況には以下のようなものがあります。

経年劣化

ハードディスクには寿命が存在し、問題なく使用できる年数は、3、４年程度と言われています。寿命は使用方法や使用環境によって異なり、適切な環境で正しく使用することでより長い期間使用することが出来ます。

ただし一定期間以上ハードディスクを使用すると、最終的に駆動部品が劣化して動作しなくなってしまいます。

このように経年劣化は、ハードディスクの故障や、エラーメッセージ、ブルースクリーンなどを表示させる場合があります。

ブルースクリーンが表示される場合の対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。

ブルースクリーン(青い画面)が表示される原因と対処法を解説ブルースクリーンが表示された時の対処法は以下です。①外付け機器を取り外す②BIOS（UEFI）設定を見直す・初期化する③BitLockerを入力する④パソコンを強制終了して再起動する。 本記事では、ブルースクリーンが表示された時の原因と対処法を解説します。...

物理的衝撃・水没

「落下」「水没」などにより、ハードディスクの「磁気ヘッド」と呼ばれる部分が損傷し、エラーメッセージが表示される場合があります。

また水没の場合は、HDDの浸水により回路のショートや内部部品の腐食が発生します。

経年劣化や物理的衝撃・水没によりエラーメッセージが表示された場合、ハードディスクの修復を個人で行うことは困難です。

なぜなら物理的に破損したハードディスクを復旧するには、開封・部品交換するための「クリーンルーム」が必要だからです。この設備は手術室と並ぶ清潔な空間で、ハードディスクの被害を広げない役割を持ちます。

他にもハードディスクの動作をつかさどるプログラム（ファームウェア）の解析を行うツールや設備が必要ですが、いずれも特殊なツールや設備のため、個人で用意することは困難です。

確実にデータを復旧したい場合は、先述で紹介したツールや設備を保有するデータ復旧業者に依頼することをお勧めします。技術力が高い業者なら最新技術によって、復旧が困難な症状でもデータ復旧に成功できる場合があります。

パソコンのデータ復旧・復元方法についてはこちら

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」が表示された際の個人でできる対処法5選

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」が表示された際に、個人でできる対処法は以下の5通りです。

バックアップを行う

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」というエラーメッセージは、ハードディスクが破損しそうな状態であることを指摘しているため、完全に故障してしまう前に、データのバックアップを行いましょう。

ただし、バックアップの作業中にハードディスクが故障してしまう可能性もあるため注意して下さい。

 

BIOSでエラーを無効にする

「S.M.A.R.T status bad, backup and replace」エラーメッセージを消すだけなら、BIOSでエラーを無効にすると消去できます。

ただしこの方法はエラーを修復していないため、一時的にメッセージを消したい場合に利用しましょう。

BIOSでエラーを無効にする方法は以下の通りです。

CHKDSKユーティリティを使用する

CHKDSKユーティリティを実行し、エラーのチェックと修正を行うことで問題が改善される場合があります。

CHKDSKユーティリティの実行方法は以下の通りです。

CHKDSKユーティリティの実行により、データの一部が上書き、削除されてしまう恐れがあります。チェックディスクを実行する場合は、データのバックアップが取れていることを確認してから行いましょう。

ハードディスクをフォーマットする

ハードディスクをフォーマットするすることで、エラーが修復される場合があります。ただし、フォーマットは実行後、中のデータにアクセスできなくなります。

フォーマットを行う手順は以下の通りです。

誤ってフォーマットを実行した場合はすぐに使用を中止し、デジタルデータリカバリーまでご連絡ください。他社で復旧不可とされた機器は5,700件以上の相談があります。データ復旧を諦める前にぜひご相談ください。

ハードディスクを交換する

ハードディスクを交換し、対処することも可能です。

ハードディスクの交換を行うことで、これ以上のデータ損失を防ぎ、システムが正常に動作するようにすることが可能です。

ただし、ハードディスクの交換を行うと、以前のデータへのアクセスは出来なくなってしまいます。ハードディスクの交換を行う場合は、事前にバックアップをとってから行って下さい。

自力で対処できない場合の対処法

自力で対処できない場合は、以下の方法で対処しましょう。

メーカー修理を依頼する

メーカーにハードディスクの修理を依頼し、問題を改善することも可能です。

ただし、メーカーによる修理は、ハードディスクが正常に起動するようにすることを目的としており、データの修復は目的としていません。

そのため、多くの場合修理を行うと、データは完全に失われてしまいます。

データのバックアップがしっかり取れており、ハードディスクの修理のみを希望する場合にはメーカーへ修理を依頼しましょう。

データ復旧業者に依頼する

データを確実に復旧したい場合は、データ復旧業者への依頼をおすすめします。

データ復旧業者には、専門知識を有したエンジニアや、復旧に必要な専門設備が備わっているため、確実かつ迅速なデータ復旧を望むことが可能です。

大切なデータを確実に復旧したい方は、一度データ復旧業者へご相談下さい。

 

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