HDDのクラッシュとは、HDD本体に何らかの異常が発生し、HDDが破損してしまうことを言います。「パソコンにエラーメッセージが表示される」「HDDから異音がする」症状が発生している場合、HDDがクラッシュしている可能性があります。
HDDがクラッシュしてしまったからと言って、むやみに操作してしまう事でHDDに負荷がかかり、更なる状況悪化を招く恐れがあります。最悪の場合、復旧出来たはずのデータも復旧できなくなってしまうこともあるため、HDDがクラッシュした際には原因・症状を理解し、正しく対処しましょう。
クラッシュしたHDDのデータを確実に復旧したい場合には、まずデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
目次
HDDがクラッシュする原因と症状
HDDがクラッシュを起こす原因には物理障害と論理障害の2つがあります。ここではHDDがクラッシュを起こす原因と症状について2つの障害ごとに解説します。
物理障害
物理障害とは、HDD本体が物理的に破損して起こる障害を言います。
通常のHDDは、磁気ヘッド(レコード針のような部品)が、データの書き込まれている磁気ディスク(プラッタ)上を浮遊し、データの読み書きを行っています。
しかし、「落下」「水没」などの直接的衝撃や「経年劣化」が原因で、内部の部品が破損するとディスクに傷がつく「スクラッチ」が発生してしまいます。
「スクラッチ」が起きている場合、何度も通電を行うとディスクの傷が深くなり、最悪の場合、データの取り出しが完全に不可能になってしまいます。通電は速やかに控えましょう。
少しでも物理障害の可能性があり、確実にデータ復旧したい場合は、データ復旧業者へ相談することをおすすめします。
物理障害によるクラッシュ時の症状
物理障害によるクラッシュが起こった際には以下の症状がみられます。
- 異音・異臭がする
- 認識しない
- エラーメッセージが表示される
物理障害でも論理障害の際に現れる「認識しない」「エラーメッセージが表示される」といった症状が発生することがあります。そのため個人で障害の判断をすることが難しくなっています。
HDDは非常に精密な機器でわずかなホコリや傷でも異常を起こしてしまいます。そのため物理障害が起こったHDDを修復する場合清浄度が高い専用の「クリーンルーム」と呼ばれる専門設備や専門技術者による作業が必要となるため個人での復旧は困難です。
また物理障害が発生している状態でむやみに操作を繰り返すと更なる状況悪化を招き完全にデータを消失させる危険性が高いので物理障害が疑われる場合には一度データ復旧業者に相談しましょう。
論理障害
論理障害とはHDD自体の破損ではなく、HDD内のデータが破損して起こる障害を言います。
この論理障害はデータの誤削除や誤って初期化・フォーマットしてしまったり、データの読み書き中に強制終了してしまうことで起こります。
論理障害の場合Windowsに内蔵されている修復ツールを用いたり、軽度な論理障害の場合には復旧ソフトを使用して復元できる可能性があります。
ただし誤操作等により、データを復元できなくなるなど、状況が悪化する可能性もあるため注意してください。
個人での操作に不安な方、確実にデータを復旧したい場合はむやみに操作せず専門業者に相談することをおすすめします。
論理障害によるクラッシュ時の症状
論理障害が発生している場合には以下の症状が現れます。
- フォーマット要求などエラーメッセージが出る
- パソコンがフリーズする
- パソコンの動作が重くなる
- 開けないファイル・フォルダがある
- コピーできないファイル・フォルダがある
データの誤削除といった軽度の論理障害の場合、データ復旧ソフトなどを用いて復旧を行うことが可能な場合もあります。またデータ復旧ソフトを利用して復旧をする場合、誤操作等により上書きが進み、データをとり出せなくなるなど状況が悪化する可能性もあります。
HDDの論理障害はフリーソフトでデータ復旧できる?専門業者が解説
個人での操作に不安がある方、確実にデータを復旧したい場合はむやみに操作せず専門業者に相談することをおすすめします。
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HDDがクラッシュする際の前兆
HDDに以下のような症状が見られる場合には、使用中のHDDがクラッシュ寸前である可能性があります。
HDDが寿命を迎えたときの症状やデータ救出方法は下記でも詳しく解説しています。
データの読み書きが遅くなった
HDDの寿命は通常3~5年と言われており、モーターなどの部品が経年劣化しているために、データの読み書きに時間がかかったり、勝手に再起動を繰り返してしまうことがあります。
このような症状がある場合、クラッシュ寸前ではあるもののまだ正常に起動するため早めにHDD内のデータのバックアップを取るなどして、突然のクラッシュに備えましょう。
HDDの寿命・健康状態を診断する方法と故障時のデータ復旧方法はこちら
パソコンの起動や動きが遅くなった
HDDにクラッシュが起きそうな際、使用中のパソコンの起動や動きが遅くなることがあります。この場合、劣化や衝撃が原因でデータ読み込みや書き込みが不能なる「不良セクタ」が増殖していると考えられます。
「セクタ」とはデータを読み書きする際の最小単位のことで、正常にデータを読み出せないセクタのことを「不良セクタ」言います。
不良セクタが増殖した状態でHDDを使用し続けると、完全に動作しなくなることになるため、状況が悪化する前にデータのバックアップを行いましょう。
異音や異臭がする
HDDから異音や異臭がする場合、既に物理障害が発生していると思われます。この様な状態になると、最悪の場合スクラッチという深刻な障害に繋がる可能性があります。異音や異臭がする状態で通電するとディスクをより傷つけてしまいデータ破損を起こしたり、高温状態のHDDに通電を続けると火災の恐れもあるため、これ以上の操作は控え速やかに電源を消しましょう。
HDDから「カチカチ」「カタカタ」と異音がする原因と対処方法を解説
また異音や異臭がみられるHDDを個人で復旧することは困難なので、データ復旧業者に依頼することをおすすめします。
クラッシュしたHDDの復旧手段
HDDがクラッシュした際の復旧手段には2つあります。
故障したHDDから自力でデータを復旧する方法は下記でも詳しく解説しています。
個人で復旧する
HDDがクラッシュした際、Windowsに内蔵された修復ツールや復旧ソフトを使って個人での復旧が可能な場合があります。
ただしこれは軽度な論理障害の場合のみ可能で、物理障害や重度な論理障害の場合には個人での復旧は不可能です。また軽度な論理障害でもソフトを用いて復旧する際に操作を誤るとデータの上書きが行われたり、文字化けが起こる等データが二度と復旧出来なくなる可能性もあるため注意してください。
個人での操作に不安がある場合や確実にデータをを復旧したい方はデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
データ復旧業者に依頼する
上記でも説明した通り物理障害や重度な論理障害の場合には個人での復旧は不可能です。
HDDは非常に繊細な機器であるため、わずかなホコリや傷でも異常が発生してしまいます。そのため復旧には専門施設、専門知識のある技術者を必要とします。無理に復旧作業を行ってもHDDの状態悪化を招き、完全にデータを消失させてしまうため施設や技術が整ったデータ復旧業者へ復旧を依頼しましょう。
データ復旧業者では以下の作業を行っています。
- 専門設備内での分解
- 専門のエンジニアによる損傷部分の確認
- パーツの交換
- データの取り出し
データ復旧業者では専門設備、専門知識だけでなく、大量の部品のストックも備わっているため確実かつ比較的短時間での復旧作業が可能なため、確実にデータを復旧したい方や個人での作業に不安がある方も専門業者へ依頼することをおすすめします。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
HDDの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、HDDに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
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