HDDが回転しているのに、パソコンやデバイスが認識しないという問題は、多くのユーザーが直面する厄介なトラブルのひとつです。
この状況は、論理的なエラーや物理的な故障など、さまざまな原因が考えられ、適切な対処法を見極めることが重要で、誤った対応をすると、データが永久に失われるリスクもあるため、慎重に対応する必要があります。
そこでこの記事では、HDDが認識されない場合の主な原因を詳しく解説し、最適な解決策についても分かりやすく説明します。データ復旧のプロセスや、専門業者に依頼すべきケースについても触れていますので、同じトラブルでお困りの方はぜひ参考にしてください。
目次
HDDが回転するが認識しない原因
HDDが回転しているのに認識されない問題は、様々な要因が絡んでいます。接続や電力不足、ドライバー不良など軽度なものから、物理的故障まで多岐にわたります。物理的損傷が疑われる場合は、自己修復を試みず、速やかに専門業者に相談することをおすすめします。
接続の問題
HDDが回転していても、コンピュータが認識しない場合、USBケーブルやポートの問題が原因です。ケーブルが破損していたり、ポートが劣化していると、データの信号が正しく伝わらず認識されません。
特に、外付けHDDでは接続部分が故障しやすいため、他のUSBポートや新しいケーブルで確認することが重要です。
電力不足
外付けHDDが十分な電力を得られない場合、回転しても認識されないことがあります。
特に、大容量HDDはUSBポートからの電力供給だけでは不足することがあり、Y字型USBケーブルを使って複数のUSBポートから電力を供給するか、外部電源アダプタを使って対応することが推奨されます。
ドライバーの問題
古いドライバーやOSと互換性のないドライバーが原因で、HDDが認識されないことがあります。新しいOSをインストールしたり、システムアップデートを行った後、古いドライバーが適合しないことがあり、最新ドライバーに更新することで解決することが多いです。デバイスマネージャーでドライバーを確認し、更新しましょう。
ファイルシステムの問題
HDDがMacのHFS+やLinuxのext4など、Windowsに対応していないファイルシステムでフォーマットされている場合、認識されません。Windowsでは、NTFSやFAT32形式が標準的です。他のシステムでフォーマットされた場合は、再フォーマットか、対応するソフトウェアを使用する必要があります。
論理障害
論理障害は、HDDのファイルシステムやパーティションに関するソフトウェア的なエラーです。誤ってパーティションが削除されたり、ファイルシステムが破損した場合、HDDは認識されなくなりますが、回転はしていることがあります。
このような場合、データそのものはHDD内に残っている可能性が高いため、専門的なソフトウェアやデータ復旧サービスを利用することで、データを復旧できることがあります。しかし、不適切な操作や誤ったソフトウェアの使用によってデータが上書きされるリスクがあるため、早急な対処が必要です。
物理障害
HDD内部のプラッタ、ヘッド、モーターなどが物理的に故障している場合、回転はしていてもシステムに認識されないことがあります。
特に「カチカチ」「ガリガリ」といった異音が発生している場合は、ヘッドクラッシュやプラッタの損傷が考えられ、データにアクセスすることが難しくなります。
こうした状況では、自己診断や修復を試みることは危険です。内部の精密部品にさらなるダメージを与え、データが完全に失われるリスクが高まります。
このため、物理的な故障が疑われる場合は、速やかに専門のデータ復旧業者に依頼することが最善の選択です。特にクリーンルームでの高度な修復作業が必要になることが多く、適切な設備と技術を持つ業者に依頼することで、データ復旧の可能性が大きく向上します。また、物理的故障は時間との戦いでもあるため、迅速な対応が求められます。
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24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
HDDが回転するが認識しない時の対処法
問題が発生した場合、いくつかの対処法を試すことができます。物理的な損傷がある場合は、すぐにデータ復旧の専門家に依頼することが重要です。
接続を確認する
USBケーブルやポートの接続が不安定な場合、HDDが認識されないことがあります。まずは以下の手順で確認してください。
- 別のUSBポートに接続してみる。
- 別のUSBケーブルを使ってみる。
- 他のコンピュータに接続してみて動作を確認する。
電力供給を改善する
HDDに十分な電力が供給されていないと、回転しているのに認識されない場合があります。特に外付けHDDは電力が重要です。次の手順を試してください。
- Y型ケーブルを使用して、2つのUSBポートから電力を供給する。
- 外部電源アダプターを使用する。
- USB 3.0またはUSB-Cポートに接続する。
ドライバーを更新する
ドライバーの更新によってHDDの認識が改善されることがあります。以下の手順で更新を行ってください。
- 「デバイスマネージャー」を開く。
- 「ディスクドライブ」項目で問題のあるHDDを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択。
- 「自動でドライバーを検索」を選択し、最新のドライバーをインストールする。
ファイルシステムを修復する
ファイルシステムが破損している場合、HDDが認識されないことがあります。Windowsのディスクチェックツールで修復する方法を説明します。
- 「コマンドプロンプト」を管理者として開く。
- 「chkdsk X: /f /r」と入力する。(XはHDDのドライブレター)
- チェックと修復が完了するまで待つ。
論理障害を修復する
論理障害が原因でHDDが認識されない場合、データ復旧ソフトを使用して修復を試みます。具体的な手順は以下の通りです。
- データ復旧ソフトをダウンロードしてインストールする。
- ソフトを起動し、問題のHDDをスキャンする。
- 回復したいデータを選択し、別の保存先に保存する。
物理的な損傷がある/自力で対応できない場合は「データ復旧の専門家」に対応を依頼する
HDDが物理的に損傷している場合、自己修復を試みるのは非常に危険です。特に異音がする場合は、すぐに電源を切り、専門家に依頼することを強く推奨します。
データ復旧業者に相談することで、HDDの修復やデータの回収を行うことができます。データが重要であれば、信頼できる業者に依頼しましょう。
ただし、ご自身の機器がデータ復旧可能かどうか、費用はどれくらいかかるのか、復旧にどれほどの時間が必要かなどの情報は、直接データ復旧業者に相談しないと分かりません。データ復旧を検討している場合は、一度相談してみることをおすすめします。
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。