Macから外付けHDDにデータを移行しようとしたとき、突然「認識しない」「書き込みができない」「エラーが出る」「コピーできない」といったトラブルに見舞われた経験はありませんか?
こうした問題は、外付けHDD自体の不具合やMacの設定が原因で起こることが多く、困惑してしまうことも少なくありません。
本記事では、Macと外付けHDD間のデータ移行がスムーズにいかない理由と、具体的な解決策をわかりやすく解説します。
目次
Macで外付けHDDにデータ移行ができない理由
いざデータ移行をしようとしても、Macで外付けHDDが認識しない、エラーが出てしまうなどのトラブルが起こった場合は、原因は下記の可能性があります。
外付けHDDのケーブルの損傷
外付けHDDの接続ケーブルやACアダプター、あるいは接続コネクタが破損しているとエラーが発生することがあります。
別のコネクタを試すことで解消できる場合もありますが、HDD本体に問題がある場合は、むやみに通電・作業すると、症状の悪化につながりかねないため、注意しましょう。
マウントされていない
マウントとはハードディスクやUSBメモリーなどの様なデバイスを、MacOS上から操作してデータを保存出来る状態にすることを指します。
Macと外付けHDDは接続しているのにマウント解除の状態になっているときは、外付けHDDにアクセスできません。
フォーマット形式が異なる
Windowsで使用していた外付けHDDをMacに接続する場合で、フォーマット形式の違いにより、外付けHDDが認識できないケースがあります。
外付けHDDの初期設定フォーマットは、Windowsでしか使用できない形式(NTFS)である場合が多く、そのままMacに接続しても認識できません。
Macと外付けHDDのフォーマット形式が異なる場合の対処法はこちら
外付けHDDの故障
上記のいずれにも当てはまらない場合には外付けHDD本体の故障が疑われます。
HDDの故障は大きく分けて2つの要因があります。1つはデータが壊れている「論理障害」、もう1つがHDDが物理的に壊れている「物理障害」です。
論理障害
論理障害とは、HDD上のシステムが破損した状態です。
原因としては、読み書き中のシャットダウンや機器の抜き差しを行うことでデータを管理しているファイルシステムが破損していることが考えられます。
論理障害が起きた場合、エラーメッセージが表示されフォーマット(初期化)を要求されることがあります。外付けHDDをフォーマットしてしまうとデータにアクセスできなくなるので、エラーメッセージには従わないようにしてください。
MacPCにエラーメッセージ「再起動する必要があります」と表示された時の対処法はこちら
物理障害
HDD内部の部品が破損した状態を「物理障害」と呼びます。HDDは内部のディスクや読み書き部品が物理的に駆動してデータを扱いますが、「衝撃」「落下」「水没」などが原因で部品同士がぶつかると、データトラブルが発生することがあります。
例えば、「カチカチ」「カタカタ」と異音がしたり、駆動音が消える場合は物理障害の可能性が高いです。この状態で通電を続けると、データが記録されたディスクに傷が付き、データが完全に読み取れなくなるリスクがあります。
さらに、使用から5年以上経過したHDDは経年劣化により突然障害が発生することも多くあります。物理障害からのデータ復旧には、クリーンルームでの部品交換が必要になるため、通電を避け、専門業者に相談することが重要です。
Macのデータが破損している
Macのデータを外付けHDDに書き込もうとした際に「ファイルが開けない」や「データが消えている」といった状況が発生する場合、データ破損が疑われます。強制終了や再起動が原因でシステムが破損したり、「衝撃」や「水没」によりMac内部の部品が損傷してデータの読み書きができなくなるケースもあります。
この状態で誤操作をすると、データが完全に消失するリスクがあるため、まずは専門業者への相談が必要です。
Macで外付けHDDにデータ移行ができない時の解決方法
Macから外付けHDDのデータ移行ができないときの解決方法は大きく5つあります。
ケーブルを変えてみる
外付けHDDが正常に動作しない場合、USBケーブル、USBハブ、またはACアダプタに障害が発生している可能性があります。ケーブルが損傷している場合は、新しいものに交換することをおすすめします。外見上問題がなくても、内部で断線している場合もあるため注意が必要です。
ただし、HDD本体に問題がある可能性がある場合は、むやみに通電や作業を行うと症状が悪化する恐れがあるため、慎重な対応が求められます。
ディスクユーティリティを確認し、First Aidで修復する
外付けHDDが正しく接続されている場合でも、デスクトップに表示されないことがあります。その際は、Finder環境設定の「一般」から「デスクトップに表示する項目」の「外部ディスク」にチェックが入っているか確認しましょう。
改善しない場合、ディスクユーティリティで修理・修復が可能なこともあります。ディスクユーティリティから外付けHDDを選び、「First Aid」ボタンをクリックすると簡易修復が始まります。もしディスクユーティリティにも認識されない場合は、HDDの故障が考えられます。
他のPCで接続してみる
フォーマット形式がWindows形式(NTFS)の場合、Windowsを経由することでデータにアクセスすることができます。Macのパソコンでアクセスできない時は、Windowsのパソコンに接続してみましょう。
復旧ソフトを試してみる
Macのデータが破損している場合、非常に軽度の論理障害であれば、復旧ソフトの使用も選択肢の一つでしょう。
ただし、データの抽出をしても不完全な形(文字化けや一部が欠けている状態)でしか復旧できないケースが非常に多いです。
また復旧ソフトは、使用すれば使用するほど負荷がかかるため、障害を悪化させデータの復旧率に影響を与えます。大切なデータを失わないためにも、ご自身で復旧ソフトを利用する前に、専門業者に相談しましょう。
フォーマット(初期化)する
外付けHDDに必要なデータを保存しておらず、HDDをMacで使えるようにしたい。という場合は、フォーマットすることで、Macのパソコンで使用できるようにすることができます。
- Macに外付けHDDを接続する
- 「アプリケーション」>「ユーティリティ」>「ディスクユーティリティ」と選択し進めて「外部」という項目から対象の外付けHDDを選択する
- 上部にある「消去」をクリックする
- 名前とフォーマット形式を問う画面が表示されるので、入力および選択をする
- 「消去」をクリックする
- 画面が切り替わったら、「完了」をクリックし終了する
フォーマットするとデータにアクセスできなくなります。必要なデータが入っているときは事前にバックアップを取りましょう。
自力で解決できない時はデータ復旧の専門業者に相談する
失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、Macや外付けHDDに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。