MacでHDDの初期化に問題が発生した場合、冷静に原因を確認し、適切な対処を取ることが重要です。
初期化ができない理由には、システムの設定やディスクの状態など、さまざまな要因が考えられます。万が一、深刻な故障が発生している場合は、突然故障する可能性があるため注意が必要です。
この記事では、最も一般的な原因とその解決法をわかりやすく紹介しています。適切な対処法で、故障を未然に防ぐようにしましょう。
目次
MacでHDDを初期化できない原因
MacでHDDの初期化ができない場合、いくつかの原因が考えられます。
原因を理解することで、適切な対応方法を見つけることができます。問題の根本解決のためにも、順番に確認していきましょう。
インターネット接続が不安定
インターネット接続が不安定だと、Macが必要な情報をダウンロードできず、初期化作業が途中で止まってしまうことがあります。
この場合、安定したインターネット接続が必要です。Wi-Fiではなく、有線LAN接続を使用することをおすすめします。
ディスク容量不足
HDDに空き容量が足りない場合、初期化が正常に行われないことがあります。
空き容量が不足していると、初期化中にエラーが発生したり、プロセスが途中で止まってしまうことがあります。不要なファイルを削除して、十分な空き容量を確保する必要があります。
ディスクユーティリティのエラー
ディスクユーティリティのエラーが原因でHDDの初期化ができないことがあります。ディスク自体にエラーがあると、通常の操作では初期化できません。
この場合は、ディスクユーティリティを利用して修復を試みることが有効ですが、それでも解決できない場合は専門的な支援が必要です。
管理者権限の問題
MacでHDDを初期化するためには、管理者権限が必要です。ログインしているアカウントに管理者権限がない場合、初期化を実行できません。管理者アカウントにログインして、再度試みる必要があります。
「すべてのコンテンツと設定を消去」が表示されない
MacでHDDを初期化する際に「すべてのコンテンツと設定を消去」オプションが表示されない場合、リカバリーモードでの起動に問題がある可能性があります。
しかし、論理障害や物理障害が原因で初期化ができないこともあります。
論理障害とは
論理障害は、ディスク内のデータ構造やファイルシステムに問題が生じることによって発生します。この場合、ディスク自体は物理的に壊れていないものの、データの管理に必要な情報が壊れているため、初期化作業が正常に行えないことがあります。
これが原因の場合、ディスクユーティリティでの修復を試みることができますが、それでも解決しない場合は、専門業者による対応が必要です。
物理障害とは
物理障害は、落下の衝撃や経年劣化が原因で、ハードディスクの内部部品に損傷が発生した場合に起こります。
このような障害が発生している場合、機器を開封して修復作業を行う必要があるため、自力での初期化や修復はほぼ不可能であり、無理な操作は機器が故障するリスクが高まります。
物理的な問題が疑われる場合、必ずデータ復旧業者に相談し、専門的な修復作業を受けることを強くお勧めします。
MacでHDDを初期化できないときの対処法
MacでHDDの初期化ができない場合には、以下の対処法を試してみましょう。
それぞれの対処法で問題を解決できる可能性がありますが、物理的な問題が発生している場合には、データ復旧業者に相談することを強くお勧めします。
リカバリーモードでディスクユーティリティを使用する
まず、リカバリーモードでMacを起動し、ディスクユーティリティを使って初期化を試みます。
リカバリーモードはMacが正常に起動しない場合に利用するもので、システムの不具合を修復するために必要なツールが揃っているため、ここで使用し、HDDを初期化する手順を確認しましょう。
- Macをシャットダウンし、電源を入れたらすぐに「Command + R」キーを押し続ける。
- リカバリーモードが起動したら、「ディスクユーティリティ」を選択する。
- 「消去」ボタンをクリックし、初期化したいディスクを選んで確認する。
インターネット接続を確認する
インターネット接続が不安定だと、Macが必要なデータをダウンロードできず、初期化が完了しないことがあります。
これを回避するためには、Wi-Fiではなく有線LANを使用し、インターネット接続が安定していることを確認することが重要です。
- Wi-Fi接続から有線LAN接続に切り替える。
- インターネット接続が安定していることを確認する。
- 問題が解決しない場合、ネットワーク機器を再起動して確認する。
ディスクの空き容量を確保する
空き容量が不足していると、初期化プロセスが途中で停止することがあります。不要なファイルを削除して、十分な空き容量を確保することが解決策となります。
- 不要なファイルを削除し、空き容量を確保する。
- 必要に応じて、外部ストレージにデータを移動する。
- 再度初期化を試みる。
ディスクユーティリティのFirst Aidを実行する
ディスクユーティリティには「First Aid」機能があり、ディスクのエラーを修復することができます。エラーが原因で初期化できない場合は、First Aidを実行してディスクの状態を確認しましょう。
- リカバリーモードでディスクユーティリティを開く。
- 「First Aid」を選択し、ディスクの検証と修復を行う。
- 修復が完了したら、再度初期化を試みる。
管理者アカウントでログインする
初期化作業を行うためには、管理者アカウントでログインしている必要があります。
管理者権限がないと、操作が制限されるため、必ず管理者アカウントでログインして作業を進めましょう。
- 管理者アカウントでMacにログインする。
- 管理者権限でディスクユーティリティを実行する。
- 再度初期化を試みる。
専門業者への依頼を検討する
これらの対処法を試しても問題が解決しない場合、ハードディスクに物理的な障害が発生している可能性があります。この場合、自力での対応は非常に難しく、データが完全に消失するリスクもあります。そのため、データ復旧の専門業者に相談することを強くお勧めします。
データ復旧業者では、専門的な技術や設備を使って、破損したディスクからデータを復元することが可能です。物理的な障害が疑われる場合や、自力で解決できない場合は、専門業者に相談するようにしましょう。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。