・外付けHDDをつないでもパソコンが反応しない
・ランプは点灯するのに中のデータが表示されない
・「フォーマットしてください」とエラーが出てアクセスできない
こうしたトラブルが起きると、「HDDが壊れたのでは?」「データが消えたかも…」と不安になりますよね。
しかし、原因を特定しないまま安易に初期化や診断ツールを使ってしまうと、本来なら復元できたはずのデータまで完全に失われてしまう恐れがあります。
外付けHDDの不具合は、USBポートの接触不良やドライバの問題だけでなく、内部の基板や読み取り装置の故障、さらにはファイルシステムの破損など、見えない部分で進行していることもあるため慎重な対応が必要です。
本記事では、外付けHDDが認識しない・起動しないときに考えられる主な原因と、それぞれの症状に合わせた対処法を専門家の視点で詳しく解説します。
大切なデータを守るためにも、まずは落ち着いて正しい手順を確認し、必要に応じて専門業者への相談もご検討ください。
目次
HDDが起動しない?主な症状と注意点

HDDが起動しないとき、以下のような症状が発生することがあります。
- HDDが認識されず、エクスプローラーやディスクの管理に表示されない
- 異音(カチカチ・ジリジリなど)がする
- HDDの回転音がまったく聞こえない
- 「ブートデバイスが見つかりません」とエラー表示される
- 一時的に認識されても、データにアクセスできず途中で切断される
- BIOS/UEFIでHDDが認識されない、または不明なデバイスとして表示される
HDDのトラブルは見た目が同じでも原因はさまざま。自己判断での誤った対応が、データ復旧をより困難にしてしまうこともあります。
異常を感じたら、何度も電源を入れ直さず、まずは専門業者に相談を。デジタルデータリカバリーなら、15,000件以上の障害データを基にした独自のデータベースと高度な技術で、スピーディかつ的確に対応可能。大切なデータを守るため、リスクを最小限に抑えます。
当社では 24時間365日、無料で相談・初期診断・お見積り を受け付けています。お困りの際は、いつでもご相談ください。
外付けHDDが認識しない主な原因

外付けHDDがパソコンで認識されない場合、主に以下の3つの原因が考えられます。
接続不良や電源トラブル
USBケーブルの断線やポートの接触不良、HDD本体の端子の汚れなどが原因で、HDDが認識されないことがあります。
また、USBハブ経由や電力不足の状態では、HDDに十分な電力が供給されず、パソコンに正しく認識されないケースも見られます。
データやファイルの破損(論理障害)
HDDに物理的な損傷がなくても、ファイルシステムの破損や誤ったパーティション操作などにより、「フォーマットする必要があります」などのエラーが表示される論理障害が発生することがあります。
不適切な取り外し、突然の電源断などが主な原因で、データは残っていてもアクセスできなくなります。
この状態で初期化すると、復旧可能だったデータが完全に消えてしまうリスクがあるため注意が必要です。重要なデータが保存されている場合は専門業者に相談することをおすすめします。
物理的な故障(物理障害)
HDD本体の経年劣化や落下・衝撃などにより、内部の読み取りヘッドや基板にダメージが加わると、「カチカチ」「カタカタ」などの異音を伴いながら認識しなくなる物理障害が発生します。
物理障害はユーザーが見た目で判断することが難しく、通電や診断ツールによる自己対応で状態を悪化させてしまうリスクがあります。
デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が46万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)をもとに「初期診断」を行い、障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
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外付けHDDをPCが認識しない時の対処法

外付けHDDが認識されない場合の対処法についてご紹介します。失敗しないためにも、焦らずに以下の手順で基本的な対処法を試してみてください。
電源・USB接続を確認する
外付けHDDにランプがある場合は、まず点灯しているかを確認してください。ランプが点灯していない場合は、電源が供給されていない可能性があります。
専用の電源アダプタが必要なHDDの場合は、正しく接続されているかも確認しましょう。
解決しない場合は、別のPCやスマートフォンなど、他の機器に接続してみてください。別の機器で認識される場合、元のPC側に原因がある可能性があります。
デバイスマネージャーを確認する

外付けHDDが起動しており、読み書き音が聞こえる場合は、デバイスドライバー(ハードウェアを制御するソフトウェア)に問題がある可能性があります。この場合、デバイスマネージャーから以下手順で確認できます。
- Windows の場合:デバイスマネージャーを開き、「ディスクドライブ」または「ユニバーサルシリアルバスコントローラ」で外付けHDDが表示されるか確認する。
- Mac の場合:ディスクユーティリティを開き、外付けHDDが表示されているか確認する
この場合、古いドライバーを最新版にアップデートすることで問題が解決する場合があります。ドライバーを最新版にアップデートする方法は以下の通りです。
アクセス権限を変更する
パソコンが外付けHDDを認識できない場合、セキュリティ上の問題でアクセス拒否となっている可能性があります。この場合はアクセス権を変更することで、アクセスできます。
- 該当ドライブを右クリックします。
- プロパティからセキュリティタブをクリックします。
- 「編集」ボタンをクリックします。
- アクセス許可したい項目が「拒否」の場合は、チェックを外します。

(開きたいドライブが「拒否」になっている場合、チェックを外す。)
パーティションを修復する
パーティションとは、HDDやSSDなどのストレージデバイスを論理的に分割した領域のことです。ドライブが急に消えて認識しなくなった場合、パーティションに問題がある可能性があります。
- https://sourceforge.net/projects/testdisk/files/latest/download から、TestDiskをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを解凍し、OSに合った実行ファイルを起動します。
- 起動画面で、矢印キーを使用して、復元したいHDDを選択します。
- Enterキーを押し、「Analyze」を選択します。
- 分析が完了すると、パーティション構造が表示される。
- 矢印キーを使用して、復元したいパーティションを選択します。
- 「P」キーを押すと、選択したパーティションが「Active」に変更されます。
- 「Quick Search」を選択します。
- クイック検索が完了すると、失われたファイルやフォルダが表示されます。
- 復元したいファイルやフォルダを選択します。
- 「C」キーを押すと、選択したファイルやフォルダが現在のフォルダにコピーされます。
チェックディスク(chkdsk)コマンドで修復する
チェックディスク(chkdsk)とは、Windowsでボリュームのファイルシステム整合性を検証し、論理ファイルシステムのエラーを修正するための機能を指します。
- Win+Rキーを同時に押しファイル名を指定して実行のウィンドウを開きます。
- cmdと入力しコマンドプロンプトを起動します。
- 「chkdsk d/f」と入力し、Enterで実行します。
ただし、いつまでもコマンド修復が終わらない場合、「不良セクタと呼ばれるHDD上のエラー領域が増えている」など、より重度の障害が起きている可能性があります。自力で対処することで、状態が悪化する恐れがあります。もしデータが必要なときは、データ復旧の専門の業者に対応を依頼することをおすすめします。
レジストリ(Windowsの設定)を復元する
レジストリは、Windowsの設定情報が保存されているデータベースです。レジストリが破損すると、HDDを含む各種デバイスが認識されないなどの問題が発生することがあります。この場合は、「システム復元」でレジストリを復元できる可能性があります。
- まず検索ボックスに「復元ポイント」と打ち込みます。
- 表示されたプロパティから「システムの保護」→「システムの復元」→「次へ」と進みます。
- 復元ポイントを一覧から選択後、「次へ」→「完了」に進みましょう。

記事を動画でご覧になりたい方はこちらの動画を参考にしてください。