性能が高く、信頼がおける外付けHDD(ハードディスク)として「Seagate」の製品が挙げられますが、認識しないといったトラブルが発生することがあります。
原因として、システム関連の設定や経年劣化が考えられますが、場合によっては自力で修復することができます。
HDD内に保存されているデータを取り出せなくなる前に、原因に沿った正しい対処法を確認しましょう。
【症状別】外付けHDDを認識しない場合の対処法を専門業者が解説!
目次
Seagateの外付けHDDが認識しない原因
Seagateの外付けHDDが認識しない原因として、以下のことが考えられます。
USBポートが故障している
HDD本体ではなく、USBポートが破損しており、うまく認識されていないことがあります。
無理な抜き差しやほこりの付着、経年劣化といった要因が挙げられます。変換アダプターを使用して、接続するようにしましょう。
また、USBケーブルが断線していることや、ACアダプタに問題があるなど、接続が上手くできていないことが原因で認識していない可能性もあります。
外付けHDDが認識しない場合、まずケーブルの確認を行うようにしましょう。
ドライバーが故障している
外付けHDDの古いドライバーを使用していることが原因で、誤作動が起きている可能性があります。
デバイスマネージャー上でHDDが認識されている場合、ドライバーソフトウェアの更新を行うことで問題を解決することができます。
フォーマットが異なる
以前別のパソコンで使用していたHDDの場合、フォーマットが異なるために認識できない可能性があります。
フォーマットを行うことで問題を解決できる可能性がありますが、フォーマットするとデータにアクセスできない状態になってしまいます。データのバックアップもなく、保存データが必要な場合はデータ復旧業者へ相談しましょう。
HDDをフォーマットせずにデータを取り出す方法はあるか徹底解説
不具合が原因でエラーメッセージが表示される
Seagateの外付けHDDを接続した際に「フォーマットする必要があります」とエラーが表示されることがあります。
この場合、HDDで何らかの障害が発生している可能性があります。
また、HDDにデータを保存しようとしたすると「データエラー(CRC(Cyclic Redundancy Check)エラー)」と表示されることがあります。
エラーメッセージが表示されている場合は深刻な問題が発生していることが多く、個人で修復できない状態になっていることがほとんどです。
無理な復旧作業は控え、専門業者に相談しましょう。
パーティションを誤って削除した
HDDは内部を複数のパーティションに分割します。
その区切られた枠内にデータを保存しているのですが、誤操作によりパーティションを削除した場合は、HDDが上手く認識しません。
また、ウイルスの感染が原因で、パーティションが削除される場合もあります。
パーティションの不具合を改善し、ウイルスに感染している場合はセキュリティソフトなどで駆除するようにしましょう。
RAWという状態になってアクセスできない
外付けHDDがRAW状態になると、認識しなくなり、保存されているデータにアクセスできなくなります。
RAWになる原因として、ファイルシステムに問題がある可能性もありますが、HDDが故障しているなど、本体に問題があるケースもあります。
HDD自体に問題があった場合、個人で修復することはほとんど不可能なため、技術力の高い専門業者に相談するようにしましょう。
物理障害が発生している
物理障害とは、Seagate製の外付けHDDが物理的に故障している状態です。
物理障害が発生する原因としては、以下のことが考えられます。
- 経年劣化
- 高温や落雷、水没によるショート
- 落下などの強い衝撃が加わった
物理障害が発生している場合、クリーンルームなどの専用設備で開封・分解を行う必要があり、専門的な知識が必要になります。
また、故障している状態で通電を続けると状態が悪化し、最悪の場合はデータを完全に失うことがあります。
重要なデータが入っている場合は通電を避け、データ復旧業者への依頼を検討しましょう。
論理障害が発生している
論理障害は、HDD自体に問題は無く、必要なファイルやデータが破損した状態です。
論理障害が発生する原因としては、以下のことが考えられます。
- Cドライブの削除・フォーマット・移動
- 強制終了
- OSのアップデート
個人で修復できるケースもありますが、論理障害は症状が分かりづらく、発見が遅れがちな障害になります。
また、物理障害が発生している場合と共通している症状が多く、障害の自己判断が難しいのと、併発している可能性があります。
むやみな復旧作業は状態が悪化するリスクを伴うため、不安な方は専門業者に相談することをおすすめします。
Seagateの外付けHDDが認識しない場合の注意点
Seagateの外付けHDDが認識しない場合は、以下の点に注意しましょう。
不要な電源のオン・オフや再起動を避ける
電源のオン・オフはHDDにとって負担が大きい動作になります。
HDDが認識しない場合、症状や障害が悪化する危険があるため、控えるようにしましょう。
通電を控える
HDDは通電を行うだけで部品が駆動します。
物理障害が発生している場合、通電を行うことで、データを記録している部分に傷が付き、データを取り出せなくなる可能性があります。
また、通電を行うだけでデータは上書きされてしまいます。
認識しない場合に何度も通電を行うと、本来復元できたはずのデータであっても、復旧難易度が上昇し、復元できなくなる可能性があります。
重要なデータがある場合は通電を避け、専門業者に相談するようにしてください。
フォーマットしない
HDDが認識しない場合、「フォーマットしますか?」といったエラー画面が表示されることがあります。
「フォーマット」は、一般的には「初期化」の意味を持っています。
指示通りにフォーマットを行った場合、HDD内のデータにアクセスできない状態になります。
安易にフォーマットを試さずに、データ復旧業者の無料相談を利用することをおすすめします。
【専門業者が解説】外付けHDDで「フォーマットする必要があります」と表示された場合の原因と復旧・修復方法
Seagateの外付けHDDが認識しない場合の対処法
Seagateの外付けHDDが認識しない場合、以下の対処法を実行することで、問題が解決できる可能性があります。
ドライバーを更新する
ドライバーの更新を行うことで、Seagate製の外付けHDDが認識しない問題が解決する場合があります。
- 画面左下のWindowsマークの上で右クリック
- 「デバイスマネージャー」を選択
- 表示された画面内「ディスクドライブ」「ユニバーサルシリアルバスコントローラ」をダブルクリック
- 表示されたドライブを右クリック
- 「ドライバ ソフトウェアの更新」を選択
古いドライバーを使用していることが原因だった場合、この対処法で解決することができます。
ドライブレターを変更する
外付けHDDをパソコンに接続すると、ドライブ文字が割り当てられます。
ですが、複数の周辺機器を接続していることで、ドライブ文字がずれたり重複してしまい、正しく認識できないことがあります。
この場合はディスクの管理を確認し、ドライブレターの変更を行いましょう。
- Windowsのマークをクリックし「ディスクの管理」を選択
- HDDが正常に認識している場合は青色の帯が表示される
- 異常時は赤色の帯が表示されるほか、ドライブのアイコンには警告マークが表示される
ドライブ文字が重複していた場合は、以下の手順で変更してください。
- タスクバーの検索ボックスから「コンピューターの管理」を起動
- 「記憶域」の「ディスクの管理」を選択
- Dドライブを右クリックし「ドライブ文字とパスの変更」をクリック
- 今まで使っていないドライブレターに変更
以上で変更が完了します。状態が改善しなかった場合は、他の対処法を実行してください。
HDDをフォーマットする
Seagateの外付けHDDのフォーマットが異なっているために認識できない場合は、フォーマットを実行しましょう。
ただし、フォーマットを行うとデータにアクセスできなくなるため、必ずバックアップを取ってから行うようにしましょう。
Windowsのファイルエクスプローラーに表示されていない場合は、ディスクがフォーマットされていません。
HDDを右クリックし「フォーマット」を選択し、表示に従って操作を進めましょう。
データが必要なのにバックアップを取れない場合は、他の方法を実行するか、データ復旧業者に依頼するようにしてください。
エラーチェックで修復する
Windowsには、HDDの問題を自動で検知・修復する自動修復機能が搭載されています。
軽度の論理障害であれば、この方法で修復できますが、物理障害や重度の論理障害であった場合、症状が悪化します。
障害の自己判断ができない場合や、内部データの重要度が高い場合は実行しないでください。
- 外付けHDDのアイコンを右クリックして「プロパティ」を選択
- 「ツール」からエラーチェックの「チェック」をクリック
- 「ドライブのスキャンと修復」をクリックで修復
以上で修復が実行されます。
Windowsのレジストリを復元する
HDDの制御・動作にまつわるプログラムが格納されている「レジストリ」に問題がある場合、HDDが認識しなくなります。
レジストリの破損は上記で説明した「エラーチェック」と「システムの復元」で解決することができます。
システムの復元:パソコンのシステムや設定を以前の状態に戻す機能。
外付けHDDが認識していた時期まで、パソコンのシステムを戻すことで、再度認識できるようになる可能性があります。
- 検索ボックスに「復元ポイント」を検索
- 表示されたプロパティから
- 「システムの保護」→「システムの復元」→「次へ」に進む
- 復元ポイントを一覧から選択後「次へ」→「完了」
エラーチェックとシステムの復元で問題が解決しない場合、深刻な問題がHDDに発生している可能性があります。
状態が悪化しデータを完全に失う前に、データ復旧業者に相談するようにしましょう。
パーティションの不具合を改善する
データ容量が大きい外付けHDDの場合、データの割り当てが上手く行われず、未割り当て領域になっていることがあります。
この場合は、パーティションの不具合を解決することで、修復できる可能性があります。
ですが、この方法は全てのデータが削除されるため、データが必要な場合は実行しないでください。
- マイコンピューターを右クリックしてコンピューターの管理を開く
- ディスクの管理を開いて、認識しない外付けHDDを選択
- 選択した外付けHDDのパーティションを削除
- パーティション削除が完了し外付けHDDの全領域が未割り当てになる
- 未割り当てになった箇所に新しくパーティションを作成
- 新しく作成したパーティションにてフォーマットをかける
- フォーマットが終了すれば、外付けHDDのデータが正常に認識
やり方を間違えると、データが完全に消えるリスクがあるため、慎重に操作してください。
データの重要度が高い場合や、自力での操作に不安がある方はデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。
chkdskコマンドを実行する
Windowsには、HDDのシステムに破損がないか自動で確認しチェックする「chkdsk(チェックディスク)」機能が搭載されています。
chkdskはHDD全体をスキャンする動作になるため、負荷が大きく、HDDの状態によってはリスクの高い動作になります。
物理障害の場合にchkdskを行うと、HDDが完全に破損する可能性があります。
やむを得ない場合以外は、実行しないようにしましょう。
- Win+Rキーを同時に押しファイル名を指定して実行のウィンドウを開く
- cmdと入力しコマンドプロンプトを起動
- 「chkdsk d/f」を入力し、Enterで実行
chkdskが終わらない場合、より重度の障害が起きている可能性があります。
チェックディスク(chkdsk)が終わらない|原因と対処法を解説
この場合は個人での操作や通電を控え、データが必要な場合は次の手順に進んでください。
データが必要な場合はデータ復旧業者に依頼する
上記の対処法を実行しても、Seagateの外付けHDDが認識しない場合は、深刻な問題が発生している可能性が非常に高いです。
この場合、個人で修復することはほとんど不可能であり、自己修復を行うほど状態が悪化し、専門業者であっても修復できなくなる可能性があります。
認識しないHDDからデータを取り出す方法として、高度な技術を使って原因の特定・対処を行うため、データ復旧業者が最も確実な方法になります。
復旧確率を上げるためにも、データを確実に取り出したい場合は、早い段階でデータ復旧業者に相談・依頼するようにしましょう。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
HDDの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、HDDに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
はじめてのデータ復旧業者は【技術力の高さ】で選ぶ
データトラブルの際、一番頼りになるのがデータ復旧業者です。しかし、初めてデータ復旧業者に依頼するとなると、どこに依頼したらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
データ復旧業者を選ぶときの最大のポイントは、【技術力の高さ】です。
データ復旧は手術と同様、何度もできるものではありません。失敗してもやり直しがきくものではなく、繰り返すたびに復旧率が下がっていくので、最初の対応が復旧率を握るカギとなります。もし絶対に取り戻したい大切なデータがあれば、確かな技術力を持つ業者に依頼すべきでしょう。
技術力が高いデータ復旧業者を選ぶ3つのポイント
全国100社以上あるといわれるデータ復旧業者の中で技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントを解説します。おさえておくべきポイントはこちらです。
- POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
- POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
- POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
復旧実績や復旧率は、多くの場合、公式Webサイトで確認できます。特に実績が誰が見ても客観的に判断できる「数字」で明記されている企業は、信頼性が高いと言えます。
データ復旧業者の中には、明確な根拠数字を記載していないケースもあります。そのような業者は技術力を有していない可能性があるため、信頼できる業者とは言い難いです。
「国内最高レベル」など、曖昧な言葉のみで具体的な復旧実績について公開していない業者もあるため、過去の実績についてしっかり確認するようにしましょう。
POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
「メーカーや他のデータ復旧業者で復旧できなかった機器から復旧実績がある業者」は技術力が高いと言えます。官公庁、国立大学法人、上場企業の復旧件数が多い業者も、信頼がおけます。
データ復旧は、機器の種類や障害の程度によって難易度が異なります。業者によって対応できる障害レベルにも差があるため、技術力の低い業者に依頼すると、復旧に失敗するリスクがあります。
他社で復旧できなかった機器でも復旧実績のある業者は、高難度の障害に対応している、技術レベルの高い業者と言えます。
POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
データ復旧の業者の中には、自社で復旧作業を行なわず外注したり、自社内に専用設備を持たない業者も存在します。
そのような業者に依頼してしまうと、誤った処置が行われ、大切なデータを失う可能性があります。
復旧ラボを公開し、見学を受け付けている業者であれば、自社内できちんと復旧作業を行なっていることがわかるので安心です。
国内で復旧ラボを構えている業者は限られています。Webサイトの情報だけではわからないことも多く、実態を知るには直接ラボの様子を確認するのが一番安心です。
データ復旧は「デジタルデータリカバリー」にお任せください
当社はデータ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※)として多くのお客様に選ばれ続けています。そして技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントをすべて満たしており、自信を持ってデータ復旧の作業をさせていただきます。
※データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと
※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(集計期間:2007年~2020年)
- POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
- POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
- POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
当社はデータ復旧国内トップクラスの実績を誇っており、復旧率最高値 95.2%(※1)の技術力をもって、あらゆるメディアからのデータ復旧に対応しています。また、官公庁や国立大学法人・上場企業を含めた、日本中のお客様のデータの復旧に対応しており、累計41万件以上のご相談実績(※2)があります。
しかし残念ながら、データ復旧業者の中には技術力が低いにも関わらず、「我々は高い技術力を持っています」など、明確な数字を出さずに曖昧な表現をしている復旧業者が多数あります。そのような復旧業者は、実績が少なかったり、社内に専用設備を持っていない可能性が高いため、注意しましょう。
当社では、「本当に技術力の高い会社であれば、復旧率で明確な根拠を示すべき」と考え、つちかった技術力に自信があるからこそ、復旧実績や復旧率を公開しています。
POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。