Windows PE (Windows Preinstallation Environment) を使用している際にHDDが認識されない場合、さまざまな原因が考えられます。この記事では、HDDが認識されない場合の原因と対処法について詳しく説明します。大事なデータが保存されている場合はデータ復旧業者に依頼することを検討してください。
目次
Windows PEで認識しない原因
まずは、Windows PEでHDDが認識されない原因を確認しましょう。多くの場合、ソフトウェアやハードウェアに関連する問題が原因となります。
ファイルシステムの破損
ファイルが破損していると、正常に読み込めない場合があります。ファイル破損は、不意のシステムシャットダウンや誤った保存操作など、さまざまな原因で引き起こされます。
こうしたトラブルに直面すると、作業が中断され、大切なデータが失われる危険性があるため、適切な対処が必要ですが、データトラブルは予測できないタイミングで発生することが多く、不用意な操作はかえって状況を悪化させる可能性があります。そのため、問題が発生した際には、速やかに適切な対応を行うことが重要です。
ドライバーの問題
HDDが認識されない理由として、ドライバーの不具合もよく見られます。WindowsやMacのデバイスマネージャーで確認し、適切なドライバーがインストールされているか確認しましょう。
BIOS/UEFI設定の問題
BIOSやUEFIでHDDが無効になっている場合もあります。この設定が適切でないと、OSがHDDを認識しません。BIOS設定を確認し、HDDが正しく有効になっているかをチェックすることが重要です。
接続不良
ケーブルやポートに接触不良があると、HDDが正しく認識されません。USBケーブルやSATAケーブルを交換したり、別のポートに接続してみてください。
フォーマット形式の制限
フォーマット形式がOSに対応していない場合も、HDDが認識されないことがあります。Windowsでは、特に大容量のドライブに対してGPT(GUIDパーティションテーブル)が推奨されます。フォーマットを変更する場合は、データが消去される可能性があるため、必ずバックアップを取ってから行いましょう。
物理的な故障
自力での復元が難しい場合は、データ復旧業者に相談することが最善の方法です。専門業者であれば、物理障害や深刻な論理障害に対しても対応できるため、重要なデータを安全に復元できる可能性が高まります。
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Windows PEでHDDが認識されない場合の対処法
Windows PEでHDDが認識されない場合、以下の対処方法を順に試してみてください。
ドライバーのインストール
HDDが認識されない原因として、必要なドライバーが不足していることが考えられます。Intel RST (Rapid Storage Technology) ドライバーなど、適切なストレージドライバーをインストールすることで解決する場合があります。
- Intelの公式サイトまたはPCメーカーのサポートサイトからドライバーをダウンロードする。
- Windows PEにドライバーを読み込ませる。
- 再度HDDの認識を確認する。
BIOSの設定変更
BIOS設定でストレージモードを「RAID」から「AHCI」に変更すると、HDDが認識される場合があります。
- PCを再起動し、BIOS画面に入る。
- 「ストレージ設定」または「SATA設定」から、モードを「RAID」から「AHCI」に変更する。
- 設定を保存し、再起動する。
Windows PE版の更新
古いバージョンのWindows PEを使用している場合、最新バージョンに更新することでHDDの認識問題が解決することがあります。特に最新のドライバーやハードウェアに対応していない場合があるため、更新を検討してください。
ドライバーの競合解消
VMDドライバーと非VMDドライバーが競合することで、HDDが認識されない場合があります。VMDドライバーを先にインストールしてから非VMDドライバーをインストールすることで競合を解消できることがあります。
diskpartコマンドの使用
コマンドラインでdiskpartを使用し、ディスクの状態を確認・初期化することができます。
- Windows PEでコマンドプロンプトを開く。
diskpart
と入力してEnterキーを押す。list disk
と入力し、認識されているディスクの一覧を確認する。- 必要に応じてディスクを選択し、
clean
やformat
コマンドで初期化する。
外部ドライブの切断
外付けHDDやUSBデバイスが接続されていると、認識に影響を与えることがあります。内蔵HDDが認識されない場合、外部ドライブを取り外してから再確認してください。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
これまでの対処法を試しても解決しない場合、自力での修復作業は機器にさらなる負荷をかける可能性があり、データの損失リスクが高まります。
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。