macOS CatalinaでNASに接続できない場合、セキュリティ設定やプロトコルの変更により、従来の接続方法が使えなくなるケースがあります。本記事では、Catalina環境でNASに接続できない問題を解決するための方法について解説します。
目次
NASに接続できない場合の解決方法
以下の対策を試すことで、macOS CatalinaでのNAS接続が復旧することが多いです。接続トラブルの原因を一つずつ確認し、適切な方法を試してみてください。
SMBプロトコルの確認と設定調整
macOS Catalinaでは、SMB1プロトコルが無効化されています。使用しているNASがSMB v2またはv3に対応していることを確認しましょう。また、NASの設定で「Legacy Windows Discovery」や「Enhance MacOS」オプションを有効にすることで、互換性が向上することがあります。
ネットワーク接続の確認
まず、MacとNASが同じネットワークに正しく接続されているか確認します。Wi-Fi接続が不安定な場合は、有線接続に切り替えることを検討し、MacからNASのIPアドレスにpingを送信して接続状況を確認することも有効です。
- 「ネットワークユーティリティ」または「ターミナル」を開く。
- ターミナルで「ping <NASのIPアドレス>」と入力し、接続が安定しているか確認する。
- Wi-Fiが不安定な場合は、LANケーブルでの接続を試す。
DNSとARPキャッシュのクリア
キャッシュのリフレッシュによって接続が復旧する場合があります。ターミナルでDNSとARPキャッシュをクリアし、ネットワーク設定をリセットしましょう。
- ターミナルを開く。
- 以下のコマンドを入力してDNSとARPキャッシュをクリアする。
sudo killall -HUP mDNSResponder
sudo arp -a -d
- コマンド実行後、NASへの接続を再試行する。
IPアドレスでの接続
NAS名で接続できない場合、IPアドレスを直接使用して接続を試みてください。名前解決の問題を回避できます。
- Finderで「移動」>「サーバへ接続」を選択する。
- 「smb://<NASのIPアドレス>」を入力し、「接続」をクリックする。
AFPプロトコルの使用
SMBで接続に問題がある場合、AFP(Apple Filing Protocol)を試してください。Catalina以降でもAFP接続が安定している場合があります。
- Finderで「移動」>「サーバへ接続」を選択する。
- 「afp://<NASのIPアドレス>」または「afp://<NAS名>」を入力し、「接続」をクリックする。
ファイアウォール設定の確認
ファイアウォール設定が原因で接続がブロックされている可能性もあります。NASやルーターのファイアウォール設定を確認し、必要に応じて一時的に無効にすることで接続できるか確認しましょう。
- NASやルーターの設定画面にアクセスする。
- ファイアウォール設定を確認し、必要に応じてNASへの接続を許可する。
- 設定変更後、接続が復旧するか確認する。
デバイスの再起動
MacとNASの両方を再起動することで、一時的な接続問題が解消されることがあります。特に、システムやネットワークが不安定な場合は有効です。
- Macを再起動する。
- 続けてNASの電源を入れ直す。
- 再起動後に、接続を再試行する。
NASのファームウェアの更新
NASのファームウェアが最新でない場合、macOS Catalinaとの互換性に問題が生じることがあります。製造元のサポートサイトで最新のファームウェアを確認し、必要に応じてアップデートしてください。
- NAS製造元のサポートページにアクセスする。
- お使いのNASモデルに対応した最新ファームウェアをダウンロードする。
- NAS管理画面からファームウェアをアップデートし、再起動する。
対策を試しても問題が解決しない場合は、NASの製造元サポートかデータ復旧業者への相談を検討しましょう。特に、ヘッドクラッシュやモーター不調、磁気面の劣化といった物理的な故障は、自力での修復が難しく、専門の設備が必要です。
自力で解決できない場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
- 物理障害には専用の設備や専門技術が必要
- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 豊富な実績と高い復旧率: 実績豊富な業者は安心感があります。
- 最新の復旧設備を保有: クリーンルームなど最新設備を持つ業者が信頼できます。
- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
- 全RAIDレベルに対応: RAID0からRAID6まで対応できる技術力を持つ業者が重要です。
市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
当社は累積46万件超のご相談実績(期間:2011年1月1日~)を持ち、RAID全レベルに対応可能な専門エンジニアが迅速にサポートいたします。他社で診断不可のNASやサーバの復旧実績も多数あり、トラブル状況をお知らせいただければ、安全にデータを取り出すお手伝いをさせていただきます。
24時間365日対応の電話受付と無料診断を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。