突然NASにアクセスできなくなり、大切な業務データや思い出の写真が取り出せない…。そんなトラブルに直面した際、真っ先に気になるのは「データ復旧の費用」ではないでしょうか。

NASはRAID構成や暗号化、複数ドライブによる管理が一般的なため、トラブルの内容によって復旧の難易度も費用も大きく変わります。本記事では、障害の種類別に費用相場を解説するとともに、依頼前に知っておくべき重要なポイントを丁寧にご紹介します。

NASデータ復旧費用の目安

NASの復旧費用は、発生している障害のレベルやRAID構成、データ容量によって大きく変動します。以下に、よくあるケースをもとにした相場の目安をご紹介します。

軽度障害（論理障害）

NAS上での誤削除や、ファイルシステムの一部破損などが該当します。物理的な損傷がなく、データ領域にアクセス可能な場合は、比較的低コストでの復旧が可能です。

費用相場は、60,000円〜100,000円程度です。

軽度障害（論理障害）の例は次の通りです。

• 誤ってファイルを削除した
• NASが初期化されたがストレージは無事
• パーティション情報が壊れただけのケース

中度障害（一部物理障害やRAIDエラー）

RAIDのリビルド失敗や、一部HDDにセクタ不良が発生しているケースが該当します。論理処理に加えて、物理解析も必要となるため、費用はやや高くなります。

費用相場：100,000円台〜200,000円程度

中度障害（一部物理障害やRAIDエラー）の例は次の通りです。

• RAID1の片側が故障、もう一方も不安定
• RAID5で1台にセクタエラー、リビルド失敗
• ファームウェア障害や不完全な再構築履歴あり

重度障害（RAID崩壊・暗号化NAS）

RAID5/6で複数台が故障している、RAID構成が完全に崩壊している、または暗号化NASでのトラブルが発生している場合は、復旧難易度が非常に高くなります。

費用相場：200,000円以上〜500,000円超です。

RAID5やRAID6で複数台のHDDが同時に故障している場合や、RAID構成が完全に崩壊しているケース、あるいは暗号化されたNASでトラブルが発生しているケースでは、復旧の難易度が非常に高くなります。

特に以下のような状態では、一般的な復旧手段では対応が難しくなります。

• RAID5で2台以上のHDDが物理障害を起こしている
• 複数のHDDでヘッドクラッシュやPCB（基板）の障害が発生している
• データが暗号化されており、復旧に専用ソフトや認証情報が必要

こうした「重度障害」に該当する場合、復旧には高い専門性と高度な設備が求められます。また、費用相場も一般的な障害に比べて高額になり、200,000円以上〜500,000円超となるケースも少なくありません。

無理に電源を入れたり自己診断を行うと、障害がさらに悪化し、復旧が不可能になる恐れ

HDDに物理的な障害がある場合、無理に電源を入れたり自己診断を行うと、障害がさらに悪化し、復旧が不可能になる恐れがあります。異音がする、動作が不安定などの兆候が見られる際は、速やかに作業を停止することが重要です。

その点、デジタルデータリカバリーでは、こうした重度障害にも対応可能な専用のクリーンルーム（埃を完全に排除した精密作業環境）と復旧専用装置を完備しています。国内最大級のデータ復旧ラボで、RAID構成の再構築や暗号化データの解析まで一貫して対応できる体制を整えています。

これまでに46万件以上の相談実績（2011年1月以降）を誇り、RAID障害や暗号化NASの復旧でも、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%（内、完全復旧57.8%。2023年10月実績）という高い成果を挙げています。

初期診断とお見積りは無料で、24時間365日対応しています。重度のトラブルが疑われる場合でも、あきらめずまず当社までご相談ください。最適な復旧方法をご提案いたします。

 

 

NAS復旧費用が変動する主な要因

NASの復旧費用は、単に障害のレベルだけで決まるわけではありません。以下のような要素が加わることで、金額に差が出てきます。

主な変動要因

• RAID構成の複雑さ：RAID0/1よりRAID5/6、RAID10の方が復旧工程が複雑で費用が高くなる傾向
• データ容量の大きさ：NASが4TB以上など大容量の場合、スキャンと解析に時間とリソースがかかる
• 暗号化の有無：ハードウェア暗号化が施されていると、対応ツールや手順が限定され、コストが上がる
• 障害発生からの経過時間：通電や自己修復の試行が増えると状態が悪化し、復旧難度が上昇

復旧依頼前に確認しておくべき注意点

正確な見積もりを得て、適切な業者に依頼するためには、以下の点を確認しておくことが重要です。

複数業者への見積もり比較

復旧費用は業者によって大きく異なることがあります。「初期診断無料」「成功報酬型」など、料金体系や対応内容を比較検討しましょう。

物理障害時は通電を控える

異音や認識不能の状態で電源を入れ直すと、HDD内部の損傷が進行し、復旧の難易度が格段に上がる可能性があります。通電は避け、早急に専門業者に相談を。

重要データは自力復旧を避ける

RAID再構築やファームウェア更新などを自己流で試すと、構成情報が上書きされ、復旧不能になるリスクがあります。特に業務データや思い出の写真など、大切なデータが含まれる場合は、専門家の判断が重要です。

定期的なバックアップ体制の見直し

NASは便利ですが、1台で完結していると障害時のリスクが高くなります。外部HDDやクラウドとの二重バックアップ体制を整えることで、復旧コストそのものを回避できることもあります。

トラブル時は正確な見積もりと早期相談がカギ

NASの復旧費用は、障害の種類と状況によって数万円〜数十万円まで幅がありますが、費用面だけで判断するのは危険です。「成功率」「納期対応」「初期診断の丁寧さ」も、業者選びで非常に重要なポイントです。

当社では、これまでに46万件以上の復旧相談実績（期間：2011年1月以降）を持ち、官公庁や1万社以上の法人からも選ばれています。一部復旧を含む復旧件数割合91.5%（内、完全復旧57.8%。2023年10月実績）という高い成果を背景に、最適な手段で迅速対応いたします。

初期診断とお見積もりは無料。24時間365日体制で対応しておりますので、NASに異常を感じたら、お早めにご相談ください。