NASから誤ってデータを削除してしまった場合、適切な復元方法を試すことでデータを取り戻せる可能性があります。ただし、誤った手順を踏むとデータが完全に失われるリスクもあるため、慎重な対処が必要です。
ここでは、NASから削除されたデータを復元する具体的な手順と重要な注意点について解説します。
目次
NASから削除したデータの復元方法
NASのデータを復元するには、まず利用可能な復元手段を確認しましょう。以下の方法を順番に試してみてください。
ごみ箱機能の利用
多くのNASには、ごみ箱機能が搭載されています。この機能が有効であれば、削除したファイルは一時的にごみ箱に保存されているため、簡単に復元可能です。
- NASの管理画面にアクセスします。
- 該当する共有フォルダの「ごみ箱」フォルダを開きます。
- 削除されたファイルを確認し、必要なファイルを復元します。
NAS・RAID・サーバーに適したデータ復旧ソフトの使用
NASやRAID、サーバー上でデータが削除された場合、専用のデータ復旧ソフトを使用して復元を試みることが可能です。ただし、これらのシステムは独自のOSやRAID構成を持つため、一般的なデータ復旧ソフトでは対応できない場合があります。そのため、NASやRAID、サーバーに特化したデータ復旧ソフトを選択することが重要です。
- データ復旧ソフトの選定:
NASやRAID、サーバーに対応したデータ復旧ソフトを選びます。選定時には、対応するファイルシステムやRAIDレベルを確認してください。 - ソフトのインストール:
選定したソフトをPCにインストールします。インストール先のPCは、NASやRAIDのドライブと接続可能である必要があります。 - ドライブの接続:
NASやRAIDのハードディスクをPCに直接接続します。この際、HDDの取り外しや接続順序に注意してください。 - スキャンの実行:
ソフトを起動し、接続したドライブを選択してスキャンを開始します。RAIDの場合、適切なRAIDレベルの設定が必要です。 - 復元可能なファイルの確認:
スキャン結果から復元可能なファイルを確認し、必要なファイルを選択します。 - 保存先の指定と復元:
選択したファイルの保存先を指定し、復元を実行します。元のドライブ以外の安全な場所を選択してください。
手動での復元
NASがSSH接続をサポートしている場合、コマンドラインから直接復元を試みることも可能です。ただし、SSHでの操作は高度な知識を要するため、慎重に行ってください。
- NASの管理画面でSSHを有効にします。
- ターミナルソフト(例:PuTTY)を使用してNASにSSH接続します。
- コマンドを使用して削除されたファイルを確認・復元します。
データ復旧専門業者への依頼
NASに保存された重要なデータが物理障害でアクセス不能になった場合、安全で確実にデータを取り戻すためには、専門のデータ復旧サービスに依頼するのが最適です。
NASの物理障害は、ヘッドクラッシュやモーター故障、磁気面の劣化など、様々な原因で発生します。これらのトラブルは高度な知識と専用設備がなければ復旧が難しく、一般ユーザーが対処することはほぼ不可能です。
物理障害が疑われる場合には、専用環境と技術を備えたプロのサポートが不可欠です。
当社は、46万件以上のデータ復旧相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、さまざまなトラブルに迅速かつ正確に対応しています。NASの障害リスクに備え、経験豊富なアドバイザーが待機し、緊急対応も可能です。専用クリーンルームとドナー部品を備え、物理障害にも高成功率で対応。24時間365日対応の電話相談と無料診断で、安心してご相談いただけます。データ復旧はぜひ当社にお任せください。
データ復元時の注意点
データ復元を試みる際には、誤った操作がデータ損失をさらに悪化させる可能性があります。以下の注意点を守りながら作業を行いましょう。
通電し続けないこと
データが削除されたり障害が発生した場合、すぐにNASの電源を切りましょう。通電を続けると、削除されたデータが上書きされてしまうリスクが高まります。
HDDの抜き差しを避けること
RAID構成のNASの場合、HDDの順番を変更したり、抜き差しするとRAIDアレイの構成が崩れ、復元が非常に困難になります。特に順序を変えず、操作も最小限に抑えましょう。
リビルドを避けること
リビルド(再構築)を開始すると、別のHDDが故障した場合にデータが完全に失われるリスクがあります。リビルドを行う前に、必ず重要なデータのバックアップを取ることをお勧めします。
ファームウェアのアップデートは行わないこと
ファームウェアの更新はトラブル解決に役立つ場合もありますが、更新中にデータが初期化される可能性もあります。復元作業が完了するまでファームウェアの更新は控えましょう。
自力で解決できない/確実にデータ復旧を行う場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
- 物理障害には専用の設備や専門技術が必要
- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 豊富な実績と高い復旧率: 実績豊富な業者は安心感があります。
- 最新の復旧設備を保有: クリーンルームなど最新設備を持つ業者が信頼できます。
- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
- 全RAIDレベルに対応: RAID0からRAID6まで対応できる技術力を持つ業者が重要です。
市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
当社は累積46万件超のご相談実績(期間:2011年1月1日~)を持ち、RAID全レベルに対応可能な専門エンジニアが迅速にサポートいたします。他社で診断不可のNASやサーバの復旧実績も多数あり、トラブル状況をお知らせいただければ、安全にデータを取り出すお手伝いをさせていただきます。
24時間365日対応の電話受付と無料診断を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。