NAS(ネットワーク接続ストレージ)の耐用年数が近づいていると、データ消失のリスクが高まります。一般的に、NASの耐用年数は3〜10年程度とされていますが、使用環境やメンテナンスによって異なります。
寿命が近いNASのデータ復旧方法と、その際の注意点について詳しく解説します。
目次
データ復旧方法
NASの寿命が近い場合、データを復旧するには以下の手段があります。それぞれの方法について詳細に説明します。
データ復旧業者への相談
NASが物理的に故障している場合、専門のデータ復旧業者に依頼するのが最も安全です。専門業者は故障したディスクや基板、電源など複数の要因に対応できる専門知識と、クリーンルームや特殊ツールなどの高度な設備を備えているため、データを安全に復旧できます。
故障から時間が経つと、復旧の難易度が高まるケースが多いため、迅速な対応が重要です。当社では46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、専門アドバイザーが対応します。専用のクリーンルームと膨大なドナー部品を揃え、確実で迅速なデータ復旧を提供します。24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。
バックアップからの復元
定期的なバックアップを行っている場合、そのバックアップからデータを復元するのが最も確実な方法です。外付けHDDやクラウドストレージに保存しているデータを利用することで簡単に復元できます。
- バックアップデバイスまたはクラウドストレージにアクセスします。
- 必要なデータを確認し、NASに復元します。
- データが完全に復元されたか確認します。
RAID構成の確認
NASがRAID構成で運用されている場合、故障したドライブを交換することでデータを復元できることがあります。RAID 1やRAID 5などの冗長性がある構成では、この方法が有効です。ただし、RAID 0では復元が困難なため注意が必要です。
- RAID構成を確認し、使用しているRAIDの種類を把握します。
- 故障したドライブがあれば、新しいドライブに交換します。
- RAIDのリビルドが完了するまで待機し、データの整合性を確認します。
データ復旧ソフトの使用
NASの物理的な故障が疑われない場合、またはRAID構成が単純で自己修復可能であれば、データ復旧ソフトウェアを使用してデータを取り戻すことが可能です。
ここでは、Disk Drillなどの代表的なデータ復旧ソフトを使用して、NASからデータを復元する手順を具体的に説明します。
Disk Drillは一般的なデータ復旧ソフトです。WindowsやMacで使用可能で、NASのHDDを直接PCに接続し、スキャンを行うことで削除・損傷したファイルの復元を試みます。
Disk Drillの主な機能は次の通りです。
- ディープスキャン: HDDの全領域を解析し、より多くのデータを検出。
- ファイルプレビュー機能: 復元前にファイル内容を確認可能。
- RAIDサポート: シンプルなRAID構成にも対応し、特定のRAIDからデータを復旧可能。
Disk Drillの使用手順は次の通りです。
- データ復旧ソフトをPCにインストールします
Disk Drillを公式サイトからダウンロードし、インストールします。インストール後、管理者権限でソフトを実行します。 - NASのドライブをPCに接続します
NASのHDDをPCに接続するには、外付けハードディスクケースやUSB-SATAアダプターを使用します。HDDがPCに接続されたことを確認します。 - Disk Drillでスキャンを開始
ソフトウェアを起動し、接続されたNASのドライブを選択します。「ディープスキャン」を選択することで、より詳細なスキャンが行われます。スキャンにはデータ容量に応じて数時間かかる場合があります。 - 復元可能なデータを選択
スキャンが完了すると、復元可能なファイルが一覧表示されます。プレビュー機能を使用して、必要なファイルが正しく表示されているか確認します。 - 保存先を指定し、データを復元
復元したいファイルを選び、保存先(元のHDD以外のドライブ)を指定してデータ復旧を行います。元のHDDに復元するとデータが上書きされるリスクがあるため、別のドライブを指定することが推奨されます。
なお、Disk DrillはシンプルなRAID構成には対応しますが、複雑なRAID 5やRAID 6の場合はデータ復旧業者に依頼する方が安全です。
自己診断と判断: Disk Drillが提供するプレビュー機能を活用し、復元可能かどうかの判断を行うことが重要です。また物理的故障では、専用の環境と専門技術が要求され、個人での復旧はほぼ不可能です。
その点、当社は46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、専門アドバイザーが対応します。専用のクリーンルームと膨大なドナー部品を揃え、確実で迅速なデータ復旧を提供します。24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。
データ復旧時の注意点
NASの寿命が近い場合、データ復旧の際には慎重な対応が求められます。以下の注意点を守ることで、データの二次損失を防ぎましょう。
通電を続けないこと
NASでエラーが発生したりデータが削除された場合、すぐに電源を切りましょう。通電を続けると、削除されたデータが上書きされるリスクが高まります。
HDDの抜き差しを避けること
特にRAID構成のNASでは、HDDの順番を変えたり外したりするとRAIDアレイが崩れ、復元が困難になります。HDDの交換や抜き差しは、慎重に行いましょう。
リビルドを避けること
リビルド中に別のHDDが故障すると、全てのデータが失われる可能性があります。リビルドを行う前に、バックアップを確認してから進めることが重要です。
ファームウェアのアップデートを行わないこと
ファームウェアの更新は一部の問題を解決する場合もありますが、更新中にデータが初期化される可能性もあります。復元作業が完了するまで、ファームウェアのアップデートは避けましょう。
自力で解決できない/確実にデータ復旧を行う場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
- 物理障害には専用の設備や専門技術が必要
- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 豊富な実績と高い復旧率: 実績豊富な業者は安心感があります。
- 最新の復旧設備を保有: クリーンルームなど最新設備を持つ業者が信頼できます。
- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
- 全RAIDレベルに対応: RAID0からRAID6まで対応できる技術力を持つ業者が重要です。
市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
当社は累積46万件超のご相談実績(期間:2011年1月1日~)を持ち、RAID全レベルに対応可能な専門エンジニアが迅速にサポートいたします。他社で診断不可のNASやサーバの復旧実績も多数あり、トラブル状況をお知らせいただければ、安全にデータを取り出すお手伝いをさせていただきます。
24時間365日対応の電話受付と無料診断を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。