NAS(ネットワークアタッチトストレージ)のフォーマットは、データ消失のリスクを伴うため注意が必要です。ここでは、フォーマットに関する重要なポイントとデータ復旧の方法について詳しく説明します。万が一の時に備え、ぜひ参考にしてください。
目次
NASのフォーマットに関する注意点
NASで「フォーマットが必要です」というメッセージが表示された場合、すぐにフォーマットを実行しないことが重要です。以下の点に注意し、データ消失を回避しましょう。
慌ててフォーマットを実行しない
NASが「フォーマットが必要です」と表示される場合でも、決して慌てずに「いいえ」を選んでください。フォーマットを実行すると、データが完全に消去されてしまうリスクが非常に高いためです。こうした状況では、誤操作や自力での復旧を試みると、データのさらなる損傷や完全消失の可能性も高まります。
特にNASのようなストレージは複雑な構造でデータを管理しているため、専門知識がない状態での対応は困難です。
こういった場合には、無理に自力で復旧を試みるのではなく、データ復旧の専門業者に相談することを強くお勧めします。専門業者はデータの取り扱いに関する豊富な経験と専用の技術を持っており、大切なデータを安全かつ確実に取り戻すサポートをしてくれます。
当社は、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、経験豊富な専門アドバイザーが対応しています。24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。
ファイルシステムの選択に注意する
NASは特定のファイルシステムにのみ対応しています。
たとえば、WindowsではNTFS、MacではHFS+が一般的ですが、NASによってはこれらに対応していないことがあります。特にBuffaloやIODATA製のNASでは、NTFS形式は読み込みのみ可能で、書き込みにはFAT32やexFATなどが必要です。
バックアップの重要性
フォーマット前には必ずデータのバックアップを取りましょう。フォーマットを実行するとデータが消去されるため、バックアップを行うことで万が一の際のデータ復旧が容易になります。
設定のリセットが必要
フォーマット後はネットワーク設定やユーザーアカウントの再設定が必要になります。事前に設定情報を整理しておくと、復旧後の作業がスムーズです。
ドライブ容量とフォーマット形式
2.2TB以上のドライブを使用する場合は、GPT形式でフォーマットする必要があります。これを無視すると、ドライブが正しく認識されないことがあるため、容量に応じた形式を選択しましょう。
3-2-1バックアップ戦略
データのバックアップは「3-2-1ルール」に基づいて行うことが推奨されます。
これは「データは3つ持つ」「異なる2種類のメディアで保存する」「1つはオフサイトで保管する」という原則で、これによりデータ消失のリスクが軽減されます。
NASの復旧・データ復旧方法
NASのデータ復旧には様々な方法があり、問題の原因に応じた対応が必要です。次に、具体的な復旧方法をご紹介します。
ケーブル類の確認
まず、電源ケーブルやLANケーブルなどの接続状況を確認してください。接続不良が原因でNASが認識されない場合、正しく接続し直すことで復旧することがあります。
- 電源ケーブルがしっかりと差し込まれているか確認する。
- LANケーブルの状態を確認し、必要であれば交換する。
- 接続が正しい場合、NASを再起動する。
エラーメッセージ・コードの確認
NASに表示されたエラーメッセージやコードを確認し、問題の原因を特定します。状況に応じて適切な対応が取れるようになります。
- NASの画面またはアプリでエラーメッセージやエラーコードを確認する。
- メッセージの内容をもとに、公式サイトやマニュアルで対処法を確認する。
バックアップ機能の利用
NASにバックアップ機能がある場合、定期的なバックアップからデータを復元することができます。バックアップを取っている場合はこの方法でデータを取り戻しましょう。
- NASの管理画面からバックアップ機能を開く。
- バックアップリストから復元したいデータを選択する。
- 復元先を指定し、復元を実行する。
ゴミ箱機能の確認
一部のNASにはゴミ箱機能が備わっており、誤って削除したデータを復元できる場合があります。ゴミ箱機能が有効かどうか確認しましょう。
- NASの設定メニューからゴミ箱機能を有効化する(未設定の場合)。
- ゴミ箱内に削除されたデータがあるか確認する。
- 必要なデータを選択して、元の場所に復元する。
データ復旧ソフトウェアの利用
軽度の論理障害が原因でデータにアクセスできない場合、データ復旧ソフトウェアを使用して復元が可能です。物理的な問題が疑われる場合は専門業者への相談が推奨されます。
- 信頼性のあるデータ復旧ソフトウェアをインストールする。
- ソフトウェアを起動し、NASのドライブをスキャンする。
- 復旧可能なデータを選択し、保存先を指定して復元を実行する。
専門業者への依頼
物理障害や重度の論理障害の場合、自力での復旧は困難です。データ復旧の専門業者に依頼することで、高度な技術でデータを取り戻せる可能性が高まります。
NASのデータ復旧は複雑な作業であり、誤った対処により状況が悪化する可能性があります。特に重要なデータが含まれている場合は、個人での対応を避け、専門業者への相談をおすすめします。
自力で解決できない場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
- 物理障害には専用の設備や専門技術が必要
- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 豊富な実績と高い復旧率: 実績豊富な業者は安心感があります。
- 最新の復旧設備を保有: クリーンルームなど最新設備を持つ業者が信頼できます。
- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
- 全RAIDレベルに対応: RAID0からRAID6まで対応できる技術力を持つ業者が重要です。
市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
当社は累積46万件超のご相談実績(期間:2011年1月1日~)を持ち、RAID全レベルに対応可能な専門エンジニアが迅速にサポートいたします。他社で診断不可のNASやサーバの復旧実績も多数あり、トラブル状況をお知らせいただければ、安全にデータを取り出すお手伝いをさせていただきます。
24時間365日対応の電話受付と無料診断を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。