• 「NASが認識しない」
• 「共有フォルダにアクセスできない」
• 「ブザー音が鳴る」
• 「EMモードなどエラーメッセージが表示される」
• 「内部のHDDから異音がする」
• 「サーバー交換したら起動しない」

各サーバーで「電源が入らない」・「起動しない」・「ランプが点滅・マウント（認識）されない」といった障害が発生した際、適切な対処を行うためにも、この記事で故障原因や注意点を確認しましょう。

ご使用のサーバー・NASで、このような症状が突然起きると、対応に苦慮されることと思います。業務がストップするなどの支障が発生しかねないため、一刻も早く復旧したいものですが、まずは原因を特定し、適切な対処をとらないといけません。もし、誤った判断で対応を進めると、さらに大きなトラブルにつながってしまう恐れがあります。

サーバーやNASが接続、アクセスできない原因はさまざまです。この記事では、NAS/サーバーにアクセスできない際の解決方法をご紹介いたします。

なお、復元ソフトの多くはサーバー上のデータ修復には対応していないことも多いため、適切にデータを取り出したい場合は、データ復旧の専門業者に対応を依頼することをおすすめします。ただし、業者によって技術力にばらつきがありますので、確実にデータを取り出したい場合、できるかぎり技術力のある専門業者に対応を依頼することをおすすめします。

共有フォルダにアクセスできない場合はこちら

サーバーが起動しない原因

サーバーが起動しない原因は、主に次のとおりです。このうち異音などの症状が発生していると、サーバーに深刻な障害が発生している恐れがあります。

電源ボタンを押しても、「サーバーのアクセスランプが点灯しない」「ファンの回転すら始まらない」など、電力供給が行われている気配がまったく存在しない場合、次の可能性が高いです。

• 電源ユニットが故障している
• ケーブル類が外れている・断線している・劣化している

このような場合、サーバーのデータストレージには、目立った障害が発生していないため、ケーブルを買い替えなおすか、差込口を整えることで、問題が解決する場合があります。

しかし、ケーブルの交換などを行っても改善されない場合は、ストレージ（HDD/SSD）に深刻な障害が発生している恐れがあります。この場合、修理に依頼するとストレージ類も交換される恐れが高く、安全にデータを取り出した場合は、データ復旧の専門業者まで対応を依頼されることをおすすめします。

 

サイバー攻撃（DDos攻撃/F5アタック）

サーバーを停止させるサイバー攻撃に「Dos攻撃」あるいは「DDos攻撃」があります。これは膨大な端末から特定のサーバーに対し集中的にアクセスをかけるサイバーテロで「F5アタック」とも呼ばれます。

古典的な嫌がらせ手法ではあるものの、その破壊力は非常に強く、業務が支障をきたすことも珍しくはありません。

 

アクセス過多

これは前述したDDos攻撃と原理は同じですが、悪意の有無という点で異なります。たとえば「自社のサービスがSNS上でバズを起こす」「テレビで紹介される」など、一時的に注目が集まった場合、大企業であってもサーバーダウンが発生することは珍しくありません。

NAS/サーバーに長時間アクセスできない場合はこちら

ネットワーク障害

サーバーの共有フォルダにつながらない場合、Wi-Fi（無線LAN）に障害が発生している可能性が高いと考えられます。とくに「インターネットにもつながらない」場合は、まずネットワーク障害を疑うべきでしょう。この際、ネットワーク環境を改善することで、問題解決をはかることができます。

 

物理障害とは、サーバーを構成するストレージ（HDD/SSD）が物理的に破損した状態です

主な原因は「衝撃」「落下」「水没」「熱暴走」など物理的衝撃です。そもそも、ストレージ（HDD/SSD）の寿命は5年程度しかなく、経年劣化で故障することは珍しくありません。また、SSDには書き込み可能な回数の上限が存在し、そのラインを超えると物理障害を引き起こします。

とくに次の場合、物理障害が発生している可能性が高く、通電すると状態が悪化し、データが完全に消失する可能性が高まりますので、操作を控えてください。

上記の症状が見られた場合は、状態悪化を避けるためご自身での作業は控えてください。

特にHDDでは物理的に駆動するパーツが多いため、物理障害時に通電・操作を続けると、故障部品がデータ記録面に接触し、大切なデータを破壊してしまう恐れがあります。

この際、メーカーに「修理」を依頼すると、新しいストレージに交換され、データは基本的に失われてしまうため、注意しましょう。

デジタルデータリカバリーでは、365日年中無休・最短即日復旧も可能で、電話相談およびトップエンジニアによる初期診断も無料で行っております。まずはご相談ください。

NAS/サーバーが起動しない場合の相談先はこちら

物理障害が発生したHDD/SSDを自力で修復するのは困難

結論から申し上げますと、サーバーのストレージ（HDD/SSD）に発生した物理障害は原則個人で対応できません。なぜなら、物理障害を起こしたHDD/SSDから修復を行うには、次の設備・技術が必要不可欠になるからです。

• 手術室レベルに清浄なクリーンルーム設備
• 膨大なデータ復旧件数に裏打ちされた高度な解析技術

特に、HDDはナノ単位で動作する精密機器で、わずかなチリが付着するだけで読み書きが不可能になってしまいます。そのため、精密機器を安全に復旧する高度な専門設備でHDDを開封する必要があります。

それ以外にも、製造年やメーカーごとに適合するドナー部品を取りそろえておく必要があるほか、SSDでも機器の動作を管理する「ファームウェア」の解析をおこなう専門設備が同様に必要不可欠です。

このような理由から物理障害が発生したHDD/SSDで安全かつ最速でデータを復旧したい場合、自力で対処せず、信頼できるデータ復旧サービスに相談することをおすすめします。

しかし、お持ちの機器がデータ復旧できるか、料金はいくらかかるのか、すぐに復旧できるのかなどの判断はデータ復旧業者に相談しなければわかりません。データ復旧を検討しているのであれば、まずは相談してみることをおすすめします。デジタルデータリカバリーでは「電話」および「メール」で、24時間365日相談を受け付けています。

 

サーバーが起動しないときの症状

サーバーが正常に起動しない際、よくある症状は以下のとおりです。もし次のような症状が発生していると、サーバーに深刻な障害が発生している恐れがあります。

まったく起動しない

サーバーの電源ボタンを押してもファンすら回らない場合、次の4つが理由として考えられます。

• ACアダプタや、電源ケーブルが破損している
• 各パーツに電力を供給する電源ユニット壊れている
• HDDが故障している
• 筐体が故障している

筐体故障や電源関係のトラブルが疑われる場合、電源プラグの交換、周辺機器の確認を行いましょう。それでも起動しなければ深刻な障害が発生していると考えられます。

サーバーが起動しない・電源が入らない場合は、むやみに操作を行うのは控え、データの要不要に応じて専門業者に対応を依頼することをおすすめします。

電源ボタンを押すと、メーカのロゴ画面でループする

この場合、起動にかかわるシステムが破損しているか、アップデートエラーが起きている恐れがあります。いずれにせよサーバーのOSに何らかのトラブルが発生しており、起動できない状態であると考えられます。

メーカのロゴが出た後、黒い画面に白い文字が出てくる

メーカのロゴが出た後、黒い画面に白い文字が出てくる場合、HDD/SSDの物理障害、システムファイルの破損、OS異常、RAIDカード異常など、さまざまな原因が考えられます。

また表示されるエラーメッセージが必ずしも正確ではない場合も多々ありますので、場合によっては、専門の技術を持った技術員が目視確認しないと実際の障害状況が判断できないケースも多々ありま。障害が判別できない場合、メッセージ通りにそのまま従うのではなく、専門業者に対応を依頼することも検討しておきましょう。

リビルドの途中でエラー発生

リビルドはストレージ（HDD/SSD）のRAID構成を再構築する機能です。

サーバーに不具合を感じた際、リビルドをかけることは珍しくないのですが、物理的な障害が発生している場合、表面化していなかった障害にひっかかったり、何らかの不具合で途中で止まってしまうケースもあります。

またリビルドが途中で止まってしまうと、RAID情報だけが書き換えられてしまいデータ領域との間で不整合が起こるなど、新たな障害を誘発する危険性が高いです。

サーバーのRAID崩壊が疑われる場合の相談先はこちら

2台以上のHDDで故障が発生

サーバーには製造時期が近いストレージ（HDD/SSD）が使用されることが多いため、1台が破損するのと、同時期に他のディスクも経年劣化により壊れてしまうことが多いです。

RAIDレベルによっては1台目のストレージ故障に気が付かず、異常に気が付いたときには既に2台以上のディスクが壊れていたというケースもあります。

＼RAID累計ご相談件数1.3万件突破！最短5分の相談で無料の初期診断をご案内／

 

 

サーバーが起動しない時の注意点

起動しないサーバーからデータ復旧する際の注意点は、次の4点です。

電源のON/OFFを繰り返さない

電源のON/OFFはサーバーに内蔵されているHDDに大きな負荷がかかります。もし障害が発生しているHDDに負荷が加わると、故障の症状を悪化させたり、別の障害を併発する可能性が高まります。

軽度の障害がより悪化するのを防ぐためにも、サーバーの電源が入らない・起動しない際に電源のON/OFFを繰り返すのは控えましょう。

リビルド（再構築）しない

安易にRAIDの再構築（リビルド）を行うと、失敗してしまう危険性があります。

RAIDを構成している複数台のHDDは、同時期に購入・生産されていることが多く、１台に障害が発生すると他のディスクもほぼ同時期に障害発生するケースが多くあるためです。

RAID０のサーバーの復旧方法はこちら

RAID1のサーバーの復旧方法はこちら

HDDは取り出さない

データ復元ソフトを使用にはリスクがある

データ復元ソフトは、サーバー・NASの復元では推奨されていません。

なぜなら、データ復元ソフトで対処できるのは、軽度の論理障害のみに限られており、正確な機器の障害を判断できない状態で試すにはリスクが高すぎるからです。 安易にデータ復元ソフトを使用してしまうと、物理的にHDDに高負荷がかかり状態を悪化させる危険性があります。

サーバーに保存しているデータを安全に取り出すためには、データ復元ソフトの使用は避けるのが賢明でしょう。

 

サーバーが起動しない時の対処法

サーバーが起動しない時の対処法は以下の4つです。

電源を確認する

電源ボタンのLEDの色や点灯状況、LCDパネルのメッセージの確認、ファンの回転状態を確認してください。この過程で、主電源を切断したままにしていないか、ケーブルの緩みはないか確認し、前面のLEDの点灯を確かめます。

また直近に停電があった場合、電源ユニットの保護回路が作動している可能性があります。
すべてのケーブルを抜いて電源ボタンを10秒程度長押しし、放電してから再度電源を投入してください。この状態で症状が回復しない場合、サーバー機器を構成するストレージにトラブルが発生している可能性があります。

ストレージを交換して使用する（リビルド）

リビルドとは、RAID構成のサーバーでシステム構成を再構築する作業のことです。一部のストレージが物理的ないし論理的に壊れている場合、リビルドすることで解決できる場合があります。しかし、RAID構成で対応できない台数のディスクが破損している場合、別のHDDにも障害が併発してしまう可能性があります。その場合、リビルドは失敗しやすく、データ領域で不整合が起こり、データ復旧・復元が困難となってしまうので注意ください。

RAID10のデータ復旧方法はこちら

Windows・Macともにバックアップ機能からデータを復旧することが出来ます。ただし、注意すべき点として、バックアップ用のデバイスを接続後、バックアップの設定を行わなくてはなりません（デフォルトではオフになっています）。

そのため、適切に設定を完了できていないと、データを復旧することは出来ません。仮に、データが復旧できるとしても、バックアップ履歴が古すぎると、求めているデータを復旧することが出来ないこともあります。

サーバーが起動しない場合、通電を繰り返すことで、その他の障害が併発し、最悪のケースではデータを取り戻せなくなる危険性があります。

しかし、メーカーや販売店に修理に出すと、データが戻ってくる事は基本的にはありません。データは全て初期化されてしまいます。以上のことから、異常を感じた際は、使用を中止し、データ復旧専門家の私たちにご相談ください。まずは、アクセスエラーの原因特定を確実に行うことをおすすめします。

デジタルデータリカバリーでは、年中無休で365日24時間の電話受付・無料診断を行っています。まずはお気軽にご相談ください。

【 対応RAID機器/NAS/サーバー例 】