RAID構成で不良セクタが発生すると、データの整合性が大きく損なわれ、最悪の場合、完全なデータ消失を引き起こす可能性があります。
ここでは、不良セクタが発生した場合の主なリスクとデータ復旧方法について解説します。
目次
RAID構成における不良セクタ発生時のリスク
RAID構成における不良セクタ発生時のリスクは主に次の通りです。
データ損失のリスク
不良セクタが発生すると、そのセクタに保存されていたデータが読み取れなくなり、重要なデータが失われる可能性があります。特に、複数のディスクで不良セクタが同時に発生した場合、RAIDの冗長性が損なわれ、データ損失のリスクが一層高まります。
RAID構成の崩壊
不良セクタの数が増えると、RAID構成全体の安定性が損なわれ、RAIDの機能が失われる可能性があります。特に、RAID 5やRAID 6のパリティ情報が含まれるセクタで不良が発生した場合、データの再構築が困難になるため注意が必要です。
パフォーマンスの低下
RAID構成では、不良セクタを回避するためにディスクコントローラが追加処理を行うため、読み書きの速度が低下します。このため、システム全体のパフォーマンスが低下し、日常業務や操作に支障をきたす可能性があります。
データ復旧が困難になりやすい
不良セクタが増加すると、データ復旧が難航し、専門的な対応が必要になるケースが多くなります。特にディスクが物理的に損傷している場合、自力での修復は困難で、専門技術と設備を持つ業者の助けが不可欠です。
NASのハードディスクが故障する原因としては、ヘッドクラッシュやモーターの不調、磁気面の劣化といった物理的なトラブルが挙げられます。このような故障では、専用の環境と専門技術が要求され、個人での復旧はほぼ不可能です。
その点、当社は46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、専門アドバイザーが対応します。専用のクリーンルームと膨大なドナー部品を揃え、確実で迅速なデータ復旧を提供します。24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。
RAID構成で不良セクタ発生時のデータ復旧方法
不良セクタが発生した場合、迅速かつ適切な対策を講じることが重要です。以下に、データを回復するための主要な対処法を示します。
即時のバックアップ作成
不良セクタを発見した際には、まずデータのバックアップを作成することが最優先です。これにより、データ消失のリスクを最小限に抑えられます。
- RAID管理ソフトウェアを開き、バックアップオプションを選択します。
- バックアップ先として外部ディスクやクラウドストレージを指定します。
- バックアップの進行状況を確認し、完了まで待機します。
SMART情報の確認
SMART情報を確認することで、不良セクタの数やディスクの健康状態を把握できます。定期的にこの情報をチェックし、早期に対策を講じることが重要です。
ディスクの交換とリビルド
不良セクタが多数発生したディスクは、新しいディスクに交換し、RAIDのリビルドを行います。これにより、データの整合性を保ちながらRAID構成を復元することができます。
- 障害が発生したディスクを特定し、RAIDコントローラを操作して交換ディスクを挿入します。
- RAID管理ソフトウェアで「リビルド」を開始し、プロセスが完了するまで待ちます。
- リビルド完了後、データの整合性を確認します。
専門業者への相談
不良セクタが深刻である場合やRAID構成が崩壊しそうな場合には、自力での対処が難しいため、データ復旧業者への相談が推奨されます。専門業者は高度な設備と技術を持ち、データ復旧の成功率が高いです。
データ復旧ソフトウェアの使用
軽度の不良セクタであれば、データ復旧ソフトウェアを使用してデータを回復することが可能です。ただし、物理的な障害には効果が限定的であることに注意が必要です。
- データ復旧ソフトウェア(例: HDD Regenerator)をインストールし、ソフトを起動します。
- 不良セクタのあるディスクを選択し、「スキャン」または「修復」オプションを選びます。
- ソフトウェアの指示に従い、不良セクタの修復を行います。
予防策の実施
不良セクタによるリスクを軽減するためには、定期的なバックアップとディスク健康状態の監視が重要です。定期的なメンテナンスは、不測の障害を未然に防ぐための基本です。
- 週次または月次でバックアップをスケジュールします。
- SMARTモニタリングツールを使用してディスクの健康状態をチェックします。
- 問題が検出された場合は、早期に対応策を講じます。
自力で解決できない/確実にデータ復旧を行う場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
- 物理障害には専用の設備や専門技術が必要
- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 豊富な実績と高い復旧率: 実績豊富な業者は安心感があります。
- 最新の復旧設備を保有: クリーンルームなど最新設備を持つ業者が信頼できます。
- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
- 全RAIDレベルに対応: RAID0からRAID6まで対応できる技術力を持つ業者が重要です。
市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
当社は累積46万件超のご相談実績(期間:2011年1月1日~)を持ち、RAID全レベルに対応可能な専門エンジニアが迅速にサポートいたします。他社で診断不可のNASやサーバの復旧実績も多数あり、トラブル状況をお知らせいただければ、安全にデータを取り出すお手伝いをさせていただきます。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。