RAIDは複数のHDDやSSDを統合し、データの冗長性や速度向上を図る技術です。その運用には「RAID構成情報」の正確な管理が不可欠です。
RAID構成情報には、RAIDレベルやディスクの配置、ストライプサイズなどの設定が含まれ、これが破損するとRAIDの認識不良やデータアクセス不可といった重大な問題を引き起こします。
本記事では、RAID構成情報の役割や破損の原因、発生時の症状、そして安全な復旧方法について解説します。RAIDの安定運用に向け、ぜひ参考にしてください。
目次
RAID構成情報とは?
RAID(Redundant Array of Independent Disks)は、複数のハードディスクドライブ(HDD)やSSDを1つの論理ドライブとして扱う技術です。これにより、ストレージの冗長性を確保し、性能を向上させることができます。
RAID構成情報(RAID Configuration Information)とは、RAIDシステムの状態や設定を管理するための情報であり、RAIDコントローラやOSがどのディスクをどのように組み合わせてRAIDを形成しているかを記録・管理するデータのことを指します。
RAID構成情報が破損すると、以下のような問題が発生する可能性があります。
- RAIDが「Degraded(要再構築)」「Offline(オフライン)」などのステータスになる
- 正常だったディスクが突如「Foreign Disk」や「Unconfigured Good」などと認識される
- RAIDコントローラやOSで誤った構成として認識される
- システムが起動できなくなる、またはファイルシステムをマウントできない
RAID構成情報の保存場所
RAID構成情報は、以下のような場所に保存されます。
- RAIDコントローラのNVRAM(不揮発性メモリ)やフラッシュ領域
- 各ディスクのメタデータ領域
- ソフトウェアRAIDの場合はOS管理の設定ファイルやメタデータ
RAID構成情報が正しく保持されていることで、コントローラやOSはRAIDの状態を認識し、データへのアクセスを適切に管理できます。
RAID構成情報が破損する主な原因
RAID構成情報が破損する原因は多岐にわたりますが、ここでは具体的なシナリオと共に詳細に解説します。
ハードウェア障害
RAIDを構成するHDDやSSDの物理的な故障、RAIDコントローラーの異常、ケーブルの断線などが原因で、RAID構成情報が破損することがあります。特に、RAIDアレイ内の複数のドライブが同時に故障すると、RAID情報が失われるリスクが高まります。
発生しやすいケースは次の通りです。
- 物理ディスクの故障 – RAIDを構成するディスクの1つが物理的に破損し、メタデータが読み取れなくなる。
- RAIDコントローラの障害 – コントローラのファームウェアが破損し、誤った構成情報がディスクに書き込まれる。
- 接続ケーブルの不具合 – ケーブルの断線や接触不良でディスクが一時的に認識されなくなり、RAIDが崩壊する。
確認方法は次の通りです。
- RAID管理ツール(MegaRAID、HP Smart Array、Intel RSTなど)を開き、どのディスクが正常でないか確認。
- BIOSやUEFIでRAIDコントローラが認識されているかチェック。
- 物理的な異常(異音、発熱、電源供給の不安定さ)がないか確認。
電源障害や突然のシャットダウン
停電や電源ユニットの異常により、RAIDコントローラーが正常に動作しなくなり、RAID構成情報が破損することがあります。書き込み中に電源が落ちると、RAIDのメタデータが不完全な状態で保存され、認識できなくなるケースもあります。
発生しやすいケースは次の通りです。
- 停電や電源断 – RAIDコントローラが書き込み途中でシャットダウンし、メタデータが不完全な状態になる。
- 不意の再起動 – WindowsやLinuxがフリーズし、強制的にリブートした際にRAIDの整合性が崩れる。
- UPS(無停電電源装置)が未導入 – サーバーの電源が直接断たれることによるデータ損傷。
確認方法は次の通りです。
- RAID管理ソフトで「Foreign Disk」や「Unconfigured Good」ステータスのディスクがあるか確認。
- イベントログ(Windows:イベントビューア、Linux:dmesg、journalctl)で電源障害の履歴をチェック。
- UPSが正しく動作しているか、バッテリーの状態を確認。
ファームウェアやドライバの不具合
RAIDコントローラーのファームウェアやドライバの更新に失敗したり、不具合があるバージョンを適用した場合、RAID構成情報が正しく認識されなくなることがあります。特に、異なるRAIDコントローラー間でHDDを移動させた場合、互換性の問題でRAID情報が破損するケースもあります。
発生しやすいケースは次の通りです。
- RAIDコントローラのファームウェアアップデートの失敗 – 不適切なバージョンを適用すると、RAID構成がリセットされることがある。
- ドライバのバグ – ソフトウェアRAID(mdadmなど)でOSのアップデート後にRAIDが正しく認識されなくなる。
確認方法は次の通りです。
- RAIDコントローラのBIOS/ファームウェアバージョンを確認し、既知の問題がないか調べる。
- OSのカーネルバージョンとRAIDドライバの互換性をチェック。
ヒューマンエラー
誤ったRAID再構築、RAID設定の誤変更、ディスクの順番を入れ替えてしまうなどの操作ミスが、RAID構成情報の破損を引き起こすことがあります。特に、RAIDアレイのメンテナンス時に誤った手順を実行すると、データが上書きされ、復旧が困難になることがあります。
発生しやすいケースは次の通りです。
- RAIDの再構築ミス – 「Rebuild」や「Initialize」を誤って実行し、データが消える。
- ディスクの接続順のミス – 物理ディスクの順番を変更してしまい、RAID構成が崩れる。
- ディスクの誤フォーマット – RAIDであることを認識せずにフォーマットしてしまう。
確認方法は次の通りです。
- RAIDのメタデータが失われていないか確認。
- ディスクの接続順が変わっていないか、物理的な配置をチェック。
RAID構成情報が破損した場合の対処法
RAID構成情報が破損した場合、データ復旧の成功率を高めるために、慎重に手順を進める必要があります。
ディスクとRAIDの状態を確認
RAID構成情報が破損した際には、まず各ディスクとRAIDコントローラーの状態を確認することが重要です。
- RAIDに接続されている全ディスクが正しく認識されているか確認する
- RAID管理ツールやBIOSでエラーメッセージが表示されていないかチェックする
- RAIDコントローラーが正常に動作しているか確認する
RAID管理ソフトウェアで構成情報を取得
RAIDコントローラーの管理ツールを使用し、RAIDの構成情報を取得できるかを確認します。
- RAID管理ソフトウェア(MegaRAID、Intel RST、Dell OMSA など)を開く
- RAIDの設定情報(RAIDレベル、ディスクの配置、ストライプサイズ)を確認する
- RAID情報を保存し、トラブル発生時の比較データとして活用する
リカバリツールを使用して復元を試みる
RAIDの構成情報が部分的に破損している場合、専用のリカバリツールを使用して復旧を試みることができます。
- RAID復旧ソフトウェア(R-Studio、UFS Explorer、ReclaiMe RAID Recovery)をインストールする
- ソフトウェアを使用してRAID構成情報を自動解析または手動入力する
- データの復旧が可能かプレビュー機能で確認し、適切な方法で復元する
誤操作を避けるための手順を確認
RAID構成情報が破損した状態で誤った操作を行うと、データ復旧がより困難になる可能性があります。
- RAIDの再構築を試みない(データが上書きされる危険性あり)
- ディスクの順番を変更しない(正しいRAID情報がさらに混乱する可能性あり)
- 新しいRAIDを作成しない(元のデータ領域が破壊される可能性あり)
問題が深刻な場合やデータの重要性が高い場合は、専門業者に相談するのが最も安全な選択肢です。初期診断や見積もりを無料で行っている業者も多いため、早めの対応をおすすめします。
データ復旧の専門業者「デジタルデータリカバリー」の強み

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突然のトラブルにも迅速に対応できるよう、24時間365日サポートを実施。早急な対応が求められるRAID障害にも、専門の技術者が即座に対応します。
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RAID構成情報が破損した場合、誤った対応をすると復旧が困難になることがあります。デジタルデータリカバリーでは、RAIDの専門チームが原因を正確に特定し、最適な方法でデータを救出します。
データ復旧の第一歩は、正確な診断から。少しでも不安を感じたら、「初期診断無料・24時間365日対応」のデジタルデータリカバリーへ、今すぐご相談ください。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。