RAID構成を使用しているシステムで、突然RAIDドライブが認識されない問題が発生すると、データ消失のリスクが高まります。
この記事では、RAIDドライブが認識されない主な原因とその対処法について詳しく解説します。各原因の特定と解決方法を順を追って説明しているので、焦らずに進めてください。
目次
RAIDドライブが認識されない原因
RAIDドライブが認識されない原因は多岐にわたります。以下のような要因が考えられますので、確認してみましょう。
ハードウェアの問題
RAIDドライブが認識されない原因の中で最も多いのが、ハードウェアの問題です。ハードディスクや接続ケーブルの故障、接続の不具合が原因で、正常に認識されなくなることがあります。特に、物理的な損傷や摩耗がある場合は自力での修復が難しく、データ復旧業者への相談を検討しましょう。
当社は、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、経験豊富な専門アドバイザーが対応しています。手術室レベルの清潔なクリーンルームや7,000台以上のHDDドナーを活用し、迅速かつ確実なデータ復旧を行います。
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RAIDコントローラーの故障
RAIDコントローラーが故障すると、RAID全体が認識されない状態になることがあります。RAIDコントローラーはRAIDアレイの管理を担っているため、このパーツが機能しないとシステム全体が影響を受けます。
BIOS設定の不具合
RAIDが認識されない場合、BIOSの設定が原因の可能性もあります。BIOSのSATAモードがRAIDに設定されていないと、正しく認識されません。RAID設定が正しく構成されているか確認することが重要です。
ソフトウェアの問題
ドライバーの不具合やファームウェアの不備により、RAIDが認識されない場合があります。特に、オペレーティングシステムのアップデートやRAID管理ソフトウェア(例:Intel Rapid Storage Technology)に関連する問題が影響することがあります。
電源供給の問題
電源供給が不安定だと、RAIDドライブが認識されない原因となります。電源ケーブルや端子の接触不良、過電流によるダメージなども影響します。安定した電源環境の確保は、RAIDの正常動作に重要です。
RAIDアレイの崩壊
RAIDアレイが破損すると、サーバーやコンピュータがRAID内のドライブを認識できず、データにアクセスできない「RAID崩壊」が発生します。
特にRAID1やRAID5などでは、複数ドライブの故障でアレイ全体が機能停止するリスクが高まります。このような場合、無理に復旧を試みるとデータが失われる可能性があるため、専門業者に依頼するのが安全で、データ損失のリスクを抑えられます。
RAIDドライブが認識されない場合の対処法
RAIDドライブが認識されない場合、以下の対処法を試すことで問題が解決する可能性があります。
ハードウェアの確認
RAIDが認識されない原因として、物理的な接続不良が考えられます。ケーブルが外れていたり、接触が不十分だったりすると、システムはドライブを認識しなくなります。接続状況をしっかり確認し、必要ならケーブルの交換も行います。
- RAIDアレイに接続されているSATAまたはSASケーブルがしっかり挿入されているか確認します。緩んでいる場合は押し込み直してください。
- ケーブルの接続部分が汚れていたり腐食している場合は、接点クリーナーを使って清掃し、再接続します。
- 劣化が見られる場合、同じ種類の新品ケーブルに交換して接続不良の可能性を排除します。
BIOS設定の確認
BIOSでRAIDモードの設定が有効になっていないと、RAIDアレイが正しく認識されません。BIOS設定でSATAまたはSASモードがRAIDに設定されているかを確認し、必要に応じて修正します。
- PCを再起動し、画面に表示される指示(通常は「DEL」キーや「F2」キー)を押してBIOSに入ります。
- BIOSメニューで「SATAモード」または「Storage Configuration」の項目を見つけ、「RAID」に設定されているか確認します。設定が違う場合はRAIDに変更してください。
- 設定を変更したら、「F10」キーを押して保存し、再起動します。
ドライバーの更新
RAIDコントローラーのドライバーが古い場合、RAIDドライブを正常に認識できないことがあります。最新のドライバーをインストールして対応しましょう。
- 「スタート」メニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開きます。
- デバイスマネージャー内の「ストレージコントローラー」または「RAIDコントローラー」の項目を探し、右クリックして「ドライバーの更新」を選びます。
- 「インターネットからドライバーを自動的に検索」を選択し、最新バージョンのドライバーがある場合はインストールします。
電源供給の確認
RAIDアレイが認識されない原因として、電源が正しく供給されていないことも考えられます。電源ケーブルがしっかり接続されているか、電源ユニットに問題がないかを確認します。
- RAIDドライブに接続されている電源ケーブルがしっかりと固定されているか確認します。ケーブルが緩んでいる場合は押し込み直してください。
- 電源が不安定である場合、電源ユニット(PSU)自体を交換し、十分な電力が供給されていることを確認します。
- 頻繁な電源トラブルを防ぐために、無停電電源装置(UPS)の導入を検討します。UPSを利用することで、突然の停電からデータを守ることができます。
RAIDアレイの再構築
RAIDが崩壊している場合、再構築を試すことでデータを回復できることがあります。再構築は慎重に行い、RAID管理ソフトを使ってデータの安全を確保しながら進めます。
- システムにインストールされているRAID管理ソフトウェア(例: Intel RST、Dell OpenManageなど)を起動します。
- ソフトウェア内で「再構築(リビルド)」オプションを探し、RAIDの再構築を開始します。
- 再構築が完了するまで待ち、完了後にデータに正常にアクセスできるか確認します。再構築には時間がかかることがあるため、完了まで中断しないよう注意します。
専門家への相談
上記の手順を試しても問題が解決しない場合は、データ損失のリスクを回避するためにデータ復旧の専門業者に相談することをお勧めします。特に物理的な障害がある場合、自力での操作はデータを損傷させる恐れがあります。
重要なデータがある場合は、早めに専門家に依頼し、安全な環境でのデータ復旧を行うことを検討しましょう。
自力で解決できない場合は「データ復旧専門業者」に相談・依頼する
NASやサーバー(特にRAID構成機器)で物理的な障害や高度な論理障害が発生した場合、下記の理由から自力での対応が難しいとされています。
- RAIDの構造が非常に複雑
- 物理障害には専用の設備や専門技術が必要
- 論理障害が起こった場合でも、市販のソフトでは対応できないことが多い
また、誤った操作や処置を行うと、復旧できたはずのデータを完全に失うリスクもあるため、専門のデータ復旧業者への依頼が推奨されます。
業者選びのポイントは以下の通りです。
- 豊富な実績と高い復旧率: 実績豊富な業者は安心感があります。
- 最新の復旧設備を保有: クリーンルームなど最新設備を持つ業者が信頼できます。
- セキュリティへの配慮: ISO認証を取得し、安全を保証している業者を選びましょう。
- 透明性のある料金体系: 無料診断や成果報酬型の業者は安心です。
- 全RAIDレベルに対応: RAID0からRAID6まで対応できる技術力を持つ業者が重要です。
市販のソフトでは回復できない物理障害は、むやみに操作せず、専門業者への早急な相談を推奨します。
当社は累積46万件超のご相談実績(期間:2011年1月1日~)を持ち、RAID全レベルに対応可能な専門エンジニアが迅速にサポートいたします。他社で診断不可のNASやサーバの復旧実績も多数あり、トラブル状況をお知らせいただければ、安全にデータを取り出すお手伝いをさせていただきます。
24時間365日対応の電話受付と無料診断を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。