SharePointは、多くの企業や組織で利用される強力なコラボレーションツールです。しかし、重要なファイルが誤って削除されると、復元方法に関する知識がないと大きなストレスになることがあります。
本記事では、SharePointのごみ箱の仕組みを詳しく解説し、削除されたアイテムを復元するための具体的な手順を徹底的に解説します。
目次
SharePointのごみ箱の仕組み
SharePointでは、削除されたアイテムが一定期間保存される仕組みが用意されており、ユーザーは復元するチャンスがあります。この機能を正しく理解することで、データ消失リスクを軽減できます。
第1段階のごみ箱の保存機能
SharePointのごみ箱には「第1段階のごみ箱」というユーザー専用の保存領域があります。このごみ箱は削除されたアイテムを93日間保存し、期間内であれば簡単に元の場所に戻すことができます。
第2段階のごみ箱のバックアップ機能
第1段階のごみ箱からアイテムを削除すると、「第2段階のごみ箱」に移動します。この領域は管理者専用で、引き続き93日間保存されます。
この仕組みにより、ユーザーが誤ってごみ箱を空にしても、管理者が復元可能です。
復元期間の制限
削除されたアイテムは、合計で93日間しか保持されません。この期間を過ぎると完全削除され、SharePoint内では復元ができなくなります。
このため、重要なデータの削除に気づいた場合、早急に対応することが重要です。
削除されたアイテムを復元する手順
SharePointで削除されたアイテムを復元するには、いくつかの具体的な方法があります。それぞれの手順を詳しく解説しますので、問題に応じて適切な方法を選択してください。
第1段階のごみ箱から復元する
第1段階のごみ箱は、各ユーザーが直接アクセスできる領域です。削除後の93日間であれば、比較的簡単にアイテムを復元できます。
- SharePointサイトにログインし、削除したアイテムが保存されていたサイトにアクセスします。
- 左側ナビゲーションメニューから「ごみ箱」を選択します。
- ごみ箱内で復元したいアイテムを選択し、「復元」ボタンをクリックします。
- 復元したアイテムが元の場所に戻ったことを確認します。
第2段階のごみ箱から復元する
第1段階のごみ箱で見つからない場合、第2段階のごみ箱を確認してください。ただし、こちらには管理者権限が必要です。
- 第1段階のごみ箱画面の下部にある「第2段階のごみ箱」をクリックします。
- 第2段階のごみ箱内で復元したいアイテムを選択します。
- 「復元」ボタンをクリックし、アイテムを元の場所に戻します。
- 復元が完了したことを確認します。
バージョン履歴を使用して復元する
削除されたアイテムが見つからない場合、SharePointのバージョン履歴機能を利用することで、削除前の状態を復元できる可能性があります。
- 該当アイテムが保存されていたライブラリにアクセスします。
- ファイルの右クリックメニューから「バージョン履歴」を選択します。
- 必要なバージョンを選択し、「復元」をクリックします。
- 選択したバージョンのデータが復元されます。
管理者権限での復元を試みる
管理者権限を持つユーザーは、サイトコレクションごみ箱を利用して、さらに深いレベルでの復元が可能です。
- SharePoint管理センターにアクセスします。
- 対象のサイトコレクションを選択し、「ごみ箱」を開きます。
- 復元したいアイテムを選び、「復元」ボタンをクリックします。
- 復元内容を確認して作業を完了します。
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この記事を書いた人
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