「0x00000077」エラーは、Windowsシステムがカーネルスタックページをメモリにロードできなかった場合に発生する重大なブルースクリーンエラーです。このエラーは、KERNEL_STACK_INPAGE_ERRORとしても知られ、ハードウェアの障害やファイルシステムの破損が原因で引き起こされることが多いです。本記事では、0x00000077エラーの原因を解説し、具体的な対処法を詳しく紹介します。
目次
0x00000077 エラーの原因
このエラーは、ハードディスクやRAMの問題、またはファイルシステムやドライバに関連する問題で発生します。以下に、考えられる主な原因を示します。
ハードディスクの物理的な損傷
ハードディスクが物理的に損傷している場合、システムは正常にデータを読み込めず、カーネルスタックページのロードが失敗します。ディスクの老朽化や強い衝撃が原因でこの問題が発生することが多く、早急な交換が必要になる場合があります。
物理的損傷の場合、復元は困難です。自力での復元が難しい場合は、データ復旧業者に相談することが最善の方法です。専門業者であれば、物理障害や深刻な論理障害に対しても対応できるため、重要なデータを安全に復元できる可能性が高まります。
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不良セクターの存在
ハードディスク上のセクターに物理的な不良があると、そのセクターに保存されたデータを正しく読み取ることができなくなります。これが原因で、カーネルが必要なページをメモリにロードできず、エラーが発生します。
ファイルシステムの破損
不適切なシャットダウンやシステムクラッシュが原因で、ファイルシステムが破損することがあります。破損したファイルシステムは、重要なデータの読み書きを妨げ、カーネルが必要なページをロードできない原因になります。
ファイルが破損していると、正常に読み込めない場合があります。ファイル破損は、不意のシステムシャットダウンや誤った保存操作など、さまざまな原因で引き起こされます。
こうしたトラブルに直面すると、作業が中断され、大切なデータが失われる危険性があるため、適切な対処が必要ですが、データトラブルは予測できないタイミングで発生することが多く、不用意な操作はかえって状況を悪化させる可能性があります。そのため、問題が発生した際には、速やかに適切な対応を行うことが重要です。
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メモリ(RAM)の問題
RAMが故障している場合、システムは一部のデータを正しく処理できません。その結果、メモリへのアクセスに失敗し、カーネルスタックのロードが完了しないことでエラーが発生します。RAMの診断と交換が必要です。
ドライバーの互換性の問題
古いまたは互換性のないドライバが原因で、ハードウェアとOSの間で通信エラーが発生します。特に、ハードディスクやメモリ関連のドライバに問題がある場合、エラーが発生しやすくなります。
0x00000077 エラーの対処法
以下の具体的な手順を実行することで、0x00000077エラーを解決できる可能性があります。実行する前に、重要なデータのバックアップを取ることをお勧めします。
ハードディスクのチェックを実行する
チェックディスク(chkdsk)ユーティリティを使って、ハードディスク上のエラーや不良セクターを検出・修復します。
- 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを入力して実行する:
chkdsk /f /r
- システムから再起動の指示があれば、再起動を行う。
メモリテストを実行する
Windows メモリ診断ツールを使ってRAMの不具合を確認し、必要に応じて交換します。
- 「Windowsキー + R」を押し、「mdsched.exe」と入力する。
- 「今すぐ再起動して問題を確認する」を選択する。
- 診断が完了するまで待機し、結果を確認する。
システムファイルの修復を行う
SFC(システムファイルチェッカー)ツールを使って、破損したシステムファイルを検出・修復します。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
sfc /scannow
と入力し、Enterを押す。- スキャンが完了するまで待機する。
マルウェアスキャンを実行する
信頼できるアンチウイルスソフトでシステム全体をスキャンし、感染を取り除きます。
- セキュリティソフトを開き、フルスキャンを実行する。
- 検出された脅威を隔離または削除する。
- システムを再起動し、エラーが解消されたか確認する。
システムの復元またはBIOSの確認を行う
システムの復元で問題が発生する前の状態に戻したり、BIOS設定を初期化することでエラーを解決します。
- 「スタートメニュー」で「システムの復元」と検索して開く。
- 復元ポイントを選び、「次へ」をクリックする。
- BIOSの設定をリセットする場合、PCを再起動し「F2」キーを押してBIOSにアクセスする。
- 「デフォルト設定に戻す」を選択し、保存して再起動する。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
これまでの対処法を試しても解決しない場合、自力での修復作業は機器にさらなる負荷をかける可能性があり、データの損失リスクが高まります。
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。