PCの起動時や使用中に「ACPI BIOSエラー」が発生し、ブルースクリーン(BSOD)になってしまうことがあります。このエラーが出ると、システムのクラッシュや自動再起動を引き起こし、正常な操作が困難になる場合があります。
このエラーは、BIOSの設定やハードウェア・ソフトウェアの問題が原因で発生します。誤った対処をするとPCが起動不能になる可能性があるため、正しい方法で解決することが重要です。本記事では、ACPI BIOSエラーの原因と具体的な対処法について詳しく解説します。
目次
ACPI BIOSエラーとは?
ACPI BIOSエラーとは、Windowsのブルースクリーンエラー(BSOD)の一種であり、BIOSとOSの間で正しく電源管理やハードウェア制御が行えない場合に発生するエラーです。
このエラーが発生すると、PCが正常に起動しなかったり、使用中に突然クラッシュしたりすることがあります。ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)は、PCの電源管理やデバイスの省電力機能を制御する仕組みであり、これに関する問題が発生すると、ACPI BIOSエラーが表示されることがあります。
ACPI BIOSエラーのリスク
ACPI BIOSエラーが発生すると、PCの起動が妨げられたり、使用中に突然ブルースクリーン(BSOD)が表示されることがあります。原因としては、BIOSの設定不良、ドライバの互換性問題、ハードウェアの故障などが考えられます。
この状態が続くと、作業中のデータが失われるリスクが高まり、最悪の場合、ストレージの障害につながることもあります。特に、再起動を繰り返したり、不適切なBIOSの変更を行ったりすると、状況が悪化する可能性があるため注意が必要です。
正しい対処を行うことで、エラーの解決やデータの保護が可能になる場合があります。当社では、PCの診断からデータ復旧まで幅広く対応しており、BIOSエラーによるデータトラブルにも適切なサポートを提供しています。まずはお気軽にご相談ください。
ACPI BIOSエラーの原因
ACPI BIOSエラーが発生する主な原因として、以下のようなものが考えられます。
古いまたは破損したシステムドライバ
ドライバが古くなっていたり破損していると、BIOSとOS間の通信に問題が発生し、エラーが発生することがあります。
BIOSの互換性問題
BIOSがACPI仕様に完全に準拠していない場合、OSとの連携がうまくいかず、エラーを引き起こします。
ハードウェア変更
休止状態中にRAMやその他のハードウェアを変更すると、システム内のHiberfil.sysファイルとの不整合が発生し、ACPI BIOSエラーの原因になります。
破損したハードドライブやメモリモジュール
HDDやSSDに不良セクタがあったり、RAMが故障していると、ACPI BIOSエラーが発生する可能性があります。
Windowsレジストリの破損
Windowsレジストリが破損すると、OSの起動障害や動作の不安定化、アプリケーションの異常動作など、深刻なトラブルを引き起こすことがあります。特に、重要なシステム設定が格納されているレジストリが損傷すると、PCが正常に起動しなくなることもあります。
このような状況では、無理に再起動を繰り返したり、不適切な修復を試みたりすると、問題が悪化し、最悪の場合、データの消失につながる可能性があります。特に、レジストリの復旧に失敗すると、システム全体が動作不能となり、データへのアクセスが完全に失われるリスクが高まります。
適切な診断と対処を行うことで、データを保護しながら問題を解決できる可能性があります。当社では、レジストリ破損によるデータトラブルにも対応し、これまでに46万件以上の相談実績(2011年1月以降)を誇ります。また一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)を誇り、大切なデータの復旧を支援しています。
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ACPI BIOSエラーの対処法
以下の方法を試すことで、エラーを解決できる可能性があります。
BIOSドライバを更新
BIOSドライバが古い場合、ACPIとOS間の通信に問題が発生し、エラーの原因となることがあります。
- 「Windowsキー + X」を押し、「デバイスマネージャー」を開く。
- 「システムデバイス」内の「ACPI BIOS」や「ファームウェア」ドライバを探す。
- 右クリックして「ドライバーの更新」を選択する。
- 「自動検索」を選択し、最新のドライバーが見つかるか確認する。
- 更新後、PCを再起動してエラーが解決したか確認する。
BIOSをアップデート
BIOSのバージョンが古いと、ACPIの仕様と合わずエラーが発生する可能性があります。BIOSを最新バージョンに更新することで解決できる場合があります。
- PCのメーカー公式サイトにアクセスし、最新のBIOSバージョンをダウンロードする。
- BIOSアップデート用のUSBメモリを準備する(フォーマット形式はFAT32が推奨)。
- BIOS設定画面(PC起動時に「F2」または「DEL」キーを押す)を開く。
- 「BIOS Update」または「EZ Flash」などのオプションを選択し、USBメモリからアップデートを実行する。
- アップデート完了後、PCを再起動し、エラーが解消されたか確認する。
Microsoft ACPI互換制御方式バッテリードライバーをアンインストール
一部の環境では、ACPI互換バッテリードライバーがエラーを引き起こす場合があります。ドライバーを削除し、再インストールすることで解決できる可能性があります。
- 「Windowsキー + X」を押し、「デバイスマネージャー」を開く。
- 「バッテリー」カテゴリーを展開し、「Microsoft ACPI互換制御方式バッテリー」を探す。
- 右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択。
- PCを再起動し、ドライバーが自動的に再インストールされることを確認する。
- 再度エラーが発生しないか確認する。
ACPIモードをS1に設定
BIOS設定のACPIモードを変更することで、エラーを回避できる場合があります。
- PCを再起動し、BIOS画面(「F2」または「DEL」キーを押す)に入る。
- 「Power Management」または「ACPI Configuration」の設定を開く。
- 「ACPI Suspend Mode」または「ACPI Support」を「S1」に変更する。
- 変更を保存してBIOSを終了し、PCを再起動する。
- エラーが発生しないか確認する。
ハードウェア診断と修復
ハードウェアの不具合がACPI BIOSエラーを引き起こしている可能性があるため、メモリやストレージをチェックします。
- 「Windowsキー + R」を押し、「mdsched.exe」と入力して「Windowsメモリ診断」を実行する。
- 「今すぐ再起動して問題を確認する」を選択し、メモリのチェックを行う。
- HDDやSSDのエラーチェックを行うため、コマンドプロンプトを管理者権限で開く。
chkdsk C: /f /r
を入力し、ストレージのエラーチェックを実行する。- メモリやストレージに異常が見つかった場合は、交換を検討する。
レジストリ修復とマルウェアスキャン
Windowsレジストリの破損やウイルス感染が原因でエラーが発生する場合、レジストリ修復とウイルススキャンを行うことで解決できることがあります。
- 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力して管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
sfc /scannow
を入力し、Enterキーを押してシステムファイルをスキャン・修復する。- スキャン完了後、PCを再起動してエラーが解決したか確認する。
- 次に、「Windows Defender」または「Malwarebytes」などのウイルス対策ソフトを使用してマルウェアスキャンを実行する。
- ウイルスが見つかった場合は削除し、PCを再起動する。
これらの対処法を試してもACPI BIOSエラーが解決しない場合、マザーボードの問題や深刻なハードウェア障害が考えられます。その場合は専門業者やメーカーサポートへの相談を検討してください。
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