Windows 10を使用していると、突然青い画面が表示されてPCが強制的に再起動してしまうことがあります。この現象は「ブルースクリーン・オブ・デス（BSoD）」と呼ばれ、システムが重大なエラーに遭遇した際に発生します。
本記事では、BSoDの主な原因と対処法を詳しく解説します。PCが頻繁にクラッシュする場合や、BSoDのエラーメッセージが表示されて困っている方はぜひ参考にしてください。
目次
死のブルースクリーン（Blue Screen of Death）とは？
Windowsで致命的なエラーが発生すると、青い背景にエラーメッセージが表示される画面が出現します。この青いエラースクリーンは、システムが正常に動作できないほど深刻な問題を抱えていることを示し、ユーザーの操作がほぼできないまま強制終了（再起動）に至るため、通称「死のブルースクリーン（Blue Screen of Death、略してBSoD）」と呼ばれるようになりました。
BSoDは、ソフトウェアやハードウェアの問題が原因で発生することが多く、特に以下のようなケースで見られます。
- ドライバーの不具合や互換性の問題
- メモリ（RAM）の異常
- ハードディスクやSSDの故障
- Windowsのシステムファイルの破損
- ウイルスやマルウェアの影響
また、BSoDが発生すると、エラーコード（例：CRITICAL_PROCESS_DIED、MEMORY_MANAGEMENT）が表示されます。このエラーコードを元に原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。
次のセクションでは、BSoDの具体的な原因とその対処法について詳しく解説します。
BSoDの主な原因
BSoDはさまざまな要因によって発生します。以下に代表的な原因を紹介します。
ハードウェアの問題
物理的な故障や不具合があると、BSoDの原因になります。特に以下のパーツが問題を引き起こすことが多いです。
- 不良なRAM（メモリ）
- ハードドライブやSSDの故障
- 電源ユニットの不具合
- グラフィックカードの異常
これらのハードウェアが正常に動作しないと、Windowsがクラッシュする可能性があります。
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ドライバーの問題
デバイスドライバーが古かったり、互換性のないバージョンを使用していると、BSoDが発生することがあります。特に影響を受けやすいドライバーは以下の通りです。
- グラフィックカードのドライバー
- ネットワークアダプターのドライバー
- ストレージコントローラーのドライバー
最新のドライバーに更新することで、BSoDを回避できる場合があります。
ソフトウェアの問題
システムファイルが破損していたり、互換性のないソフトウェアをインストールすると、BSoDの原因となります。特に以下のケースで発生しやすいです。
- Windowsアップデートの失敗
- システムファイルの破損
- 不安定なサードパーティ製アプリのインストール
これらの問題は、システムの修復機能を利用することで解決できる場合があります。
ウイルス・マルウェア感染
悪意のあるプログラムがWindowsの重要なシステムファイルを破壊すると、BSoDが発生することがあります。信頼できるセキュリティソフトを使用し、定期的にウイルススキャンを行いましょう。
BSoDの対処法
BSoDが発生した場合、以下の方法を試して問題を解決してください。
エラーコードを確認する
BSoDが発生すると、エラーメッセージとエラーコードが表示されます。これを記録し、エラーコードをインターネットで検索すると、具体的な原因が判明する場合があります。
- BSoD画面に表示された「STOPコード」をメモする。
- スマートフォンや別のPCで「Windows BSoD エラーコード 〇〇（STOPコード）」を検索する。
- Microsoftの公式サイトやフォーラムを参考に、解決策を確認する。
セーフモードで起動する
Windowsが正常に起動しない場合、セーフモードで起動するとトラブルシューティングが可能です。
- PCの電源を入れた後、Windowsのロゴが表示される前に「F8」キーを連打する（Windows 10では「Shiftキー＋再起動」でも可能）。
- 「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択。
- 再起動後、表示されるメニューから「4」または「F4」を押して「セーフモード」を選択。
ドライバーを更新・無効化する
古いドライバーや互換性のないドライバーが原因でBSoDが発生する場合があります。デバイスマネージャーを開き、問題のあるドライバーがないか確認し、最新のバージョンに更新しましょう。
- 「スタートメニュー」を右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択。
- 「ディスプレイアダプター」「ネットワークアダプター」「ストレージコントローラー」などを確認。
- 問題のあるデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択。
- 「自動的に最新のドライバーを検索」を選択し、インストールを実行。
- 更新後、PCを再起動し、BSoDが解消されたか確認する。
システムファイルの修復を行う
Windowsのコマンドを使用して、破損したシステムファイルを修復できます。
- 「スタートメニュー」を右クリックし、「Windowsターミナル（管理者）」または「コマンドプロンプト（管理者）」を開く。
- 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す。
sfc /scannow- スキャンが完了するまで待ち、エラーが修復されたかを確認。
最近のシステム変更を元に戻す
Windowsの「システムの復元」機能を使い、エラー発生前の状態に戻すことができます。
- 「スタートメニュー」を開き、「回復」と入力して「回復オプション」を選択。
- 「PCを初期状態に戻す」または「システムの復元」を選択。
- 「推奨される復元ポイント」を選択し、「次へ」をクリック。
- 手順に従って復元を実行し、PCを再起動する。
ハードウェアの診断テストを実施する
メモリやストレージの物理的な故障が原因でBSoDが発生する場合があります。Windowsのメモリ診断ツールやHDD/SSDのチェックツールを使用し、ハードウェアの不具合がないか確認しましょう。
- 「スタートメニュー」を開き、「Windowsメモリ診断」と入力して開く。
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選択。
- PCが再起動し、自動でメモリのチェックが開始される。
- 完了後、結果を確認し、問題があればメモリを交換する。
BSoDが頻繁に発生する場合や、これらの方法で解決できない場合は、専門家に相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
