Windowsの起動時に「エラーコード 0xc000000f」「要求されたデバイスが接続されていないか、アクセスできません」などのメッセージが表示され、パソコンが起動できないという状況に陥ることがあります。
このエラーは、主にブート構成データ（BCD）の破損や、HDD/SSDの接続不良などが原因で発生します。放置するとシステム全体が使用不能になるリスクがあるため、迅速かつ適切な対応が必要です。
この記事では、エラー「0xc000000f」の発生原因をわかりやすく解説し、確実に解決へ導くすべての対処法を、具体的な手順付きで紹介します。
目次
0xc000000fエラーの主な原因
このエラーは、Windowsの起動に必要な情報やハードウェア構成に問題があると発生します。以下のようなケースが代表的です。
ブート構成データ（BCD）の破損・欠落
BCDとは、Windowsの起動に必要な情報を保持するファイルです。このファイルが壊れていたり削除されていた場合、Windowsが正しく起動できなくなります。
システムファイルの破損
更新プログラムの適用中に電源が落ちた、ディスク書き込み中にエラーが起きた場合などに、システムファイルが壊れることがあります。
外部デバイスやUSBメモリの影響
外部デバイスが接続された状態でPCを起動すると、Windowsが間違ってそのデバイスから起動しようとして失敗することがあります。
ウイルス・マルウェア感染
悪意あるソフトウェアがBCDやシステムファイルを破壊・変更することで、正常な起動が妨げられることがあります。
ハードウェア（メモリ・マザーボード等）の故障
マザーボードやメモリが劣化・故障している場合、ブート時に正しくハードウェアを認識できずエラーとなることがあります。
HDD/SSDの物理的な障害や接続不良
HDDやSSDの故障、あるいはSATAケーブルや電源ケーブルの緩み・劣化も、システムエラーや起動障害の原因になることがあります。接続不良が原因の場合でも、繰り返しの読み込みエラーが発生すると、最終的にはディスクに物理的な損傷が生じるリスクもあります。
こうしたトラブルは放置せず、早期に原因を特定して対処することが重要です。特にデータ保存用のドライブでエラーが起きている場合、ファイル破損や読み出し不能に繋がる恐れがあるため注意が必要です。
デジタルデータリカバリーでは、HDDやSSDの故障、SATA・電源ケーブルの不良に起因するトラブルにも対応可能な体制を整えています。物理障害や接続トラブルが原因で認識不能となったストレージからも、独自の技術と設備を用いて高精度なデータ復旧を行っています。
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0xc000000fエラーの対処法
以下の対処法を順に試すことで、ブートエラーを解消できる可能性があります。原因に応じて必要な手順を実施してください。
外部デバイスをすべて取り外す
USBメモリや外付けHDD、プリンタなどを接続したまま起動しようとすると、誤ってそちらから起動しようとしてエラーになることがあります。
- パソコンの電源を切る。
- USBメモリ、外付けHDD、プリンタなどすべての外部デバイスを取り外す。
- 本体のみで起動を試み、エラーが改善されるか確認する。
ケーブル・ディスクの接続を確認
内部のSATAケーブルや電源ケーブルの緩み・断線が原因でディスクが認識されないことがあります。
- PCケースを開け、HDD/SSDのSATAケーブルと電源ケーブルがしっかり接続されているか確認。
- ケーブルが古くなっている場合は新しいものに交換。
- 接続後に再起動し、改善されるか確認。
スタートアップ修復の実行
Windowsインストールメディアを使って起動し、自動修復機能を使うことで起動障害が解決することがあります。
- WindowsインストールUSBまたはDVDを挿入し、PCを起動。
- 「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「スタートアップ修復」を選択。
- 自動で修復処理が行われるのを待ち、完了後に再起動。
BCDの再構築
ブート構成データ（BCD）をコマンドで修復・再作成することで、起動エラーを解消します。
- Windowsインストールメディアから「コマンドプロンプト」を起動。
- 以下のコマンドを順に入力：
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /rebuildbcd - 処理が完了したら再起動し、エラーの有無を確認。
ディスクチェック（CHKDSK）の実行
HDDやSSDに不良セクタがあると、起動時にエラーが発生することがあります。
- 「コマンドプロンプト」で以下を入力：
chkdsk C: /f - 修復が必要な場合は「Y」を押して次回起動時に実行。
- PCを再起動し、CHKDSKによる修復が行われる。
システムの復元
復元ポイントが存在する場合は、以前の正常な状態に戻すことでエラーが解消される場合があります。
- Windowsインストールメディアから「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「システムの復元」を選択。
- 任意の復元ポイントを選び、復元を実行。
- 復元後に再起動し、正常に起動できるか確認。
セキュアブートの無効化
UEFI環境下では、セキュアブートが影響してブートに失敗することがあります。
- PC起動時に「F2」や「Del」キーを押してBIOS/UEFIに入る。
- 「Security」または「Boot」タブから「Secure Boot」を「Disabled」に設定。
- 設定を保存して終了後、再起動。
ディスクやメモリの物理的な故障が疑われる場合
異音がする、ディスクを認識しないなどの症状がある場合は、物理故障の可能性があります。修理や交換が必要です。
- 異音・異臭がする場合はすぐに電源を切る。
- 別のPCでディスクやメモリが認識されるか確認。
- 認識されない場合は、専門業者による診断・復旧を検討。
上記のすべてを試しても改善しない、またはディスクから異常な音がするなどの物理的障害が疑われる場合、無理な操作はデータの消失リスクを高めます。安全に対応するには、早めに専門のデータ復旧業者へ相談することをおすすめします。
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自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
